アストンマーティンのフラッグシップスポーツ「DBSスーパーレッジェーラ」の国際試乗会が、ドイツとオーストリアの国境付近、ザルツブルグ近辺で開催された。そこでDBSスーパーレッジェーラは、アストンマーティンのフラッグシップモデルらしい、獰猛かつ洗練された走りを見せた。(Motor Magazine 2018年10月号より)
ヴァンキッシュSの後継モデルとして登場した史上最強のアストンマーティン
アストンマーティンは、すべてのモデルの明確なカテゴライズを進めている。DB11の12気筒モデルは「GT」、V8エンジン搭載モデルは「スポーツGT」、そして今回登場した「DBSスーパーレッジェーラ」は、ヴァンキッシュSの後継モデルとして登場したフラッグシップモデルであり、その位置付けは「スーパーGT」と謳っている。
「スーパーレッジェーラ=超軽量」の名前の由来は「DB4GT」に遡る。当時は、鋼管フレームにアルミのボディパネルを組み合わせた軽量化技術だったので、DBSの構造とは異なるが、アルミ製シャシとカーボン製ボディパネルの組み合わせにより、DB11より大幅な軽量化を図っていることから、この名前がつけられたという。
また、空力も徹底的に考慮され、最高速340km/hでは180kgものダウンフォースがかかるという。確かに、DBSスーパーレッジェーラはその外観から、空力へのこだわりが随所に見られる。大きなグリルのフロントエンド、ツインベントを設けたボンネット、リアディフューザーなどだ。
さらに、そのスタイリングはDB11とも明確に差別化が図られている。よりアグレッシブに、それでいて、トゥーマッチにならないように、ソフトな印象も織り込んでいる。この絶妙さこそがイギリス車らしい気品を感じられる所であり、さすがアストンマーティンと思えるところだ。
伝統的な価値はそのままに究極のポテンシャルを実現
DB11スーパーレッジェーラの国際試乗会は、ドイツとオーストリアの国境付近、ザルツブルグ近辺で開催された。
試乗コースは、一般道とワインディングロードが中心だったが、ワインディングロードは道幅が狭く、クルマのサイズ感こそ感じるが、きわめて快適なドライブを堪能できた。
とくに、ドライブモードをGTに設定すると、乗り心地も良く、クルマに急き立てられる感じもない。何しろ5.2L V12ツインターボエンジンのアウトプットは725ps/900Nmというとてつもない数値だが、ゆとりを感じながらゆったりと走ることもできる。60km/hのクルージングでは、タコメーターの針はわずか1000rpmほど。底力はあるが、凶暴さは感じさせない。
今に始まったことではないが、右でパワートレーン、左でダンパーのドライブモードが選択できるステアリングスイッチの使い勝手はとても良い。ひとたびSやS+モードで、アクセルペダルを深く踏み込もうものなら、凄まじい加速を見せる。助手席の人が“グッ”とシートに押し付けられるのが横目でわかるほど強烈だ。この二面性こそがアストンマーティンの魅力なのだ。
一方、これだけのパワーがありながら、それを持て余すことなく、フットワークも追従するのには驚かされる。GTモードではゆったり走らせてくれたのに、ワインディングを攻めれば、ハンドルの動きに対して瞬時に反応する回頭性の良さ、軽いタッチながらもコントロールしやすいブレーキ、そしてアクセルペダルを深く踏むと地面を蹴飛ばすように加速する。
シャシにおいてはリアのサブフレームがチューニングのキモという。スポーツ志向の強いヴァンテージは直付けだったのに対し、DBSスーパーレッジェーラは6点のゴムブッシュでサスペンションが取り付けられている。これにより、快適性とハンドリングが高次元でバランスしている。
わずかな記憶を辿ると、ヴァンキッシュSは、獰猛なイメージがあったが、DBSスーパーレッジェーラは遥かに高いパフォーマンスを持ちながら、さらに洗練された感がある。グランツーリングでは快適に、ワインディングロードではリアルスポーツカーにも引けを取らないハンドリングを見せつける。これぞ、アストンマーティンの「スーパーGT」だ。(文:佐藤久実)
アストンマーティン DBS スーパーレッジェーラ 主要諸元
●全長×全幅×全高=4712×1968×1280mm ●ホイールベース=2805mm ●乾燥重量=1693kg ●エンジン=V12DOHCツインターボ ●排気量=5204cc ●最高出力=725ps/6500rpm ●最大トルク=900Nm/1800-5000rpm ●トランスミッション=8速AT ●駆動方式=FR ●最高速=340km/h ●0→100km/h加速=3.4秒
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