■ホンダ「ヴェゼル」が色々とスゴい! 純正アイテムの特徴とは
2024年4月にマイナーモデルチェンジしたホンダ「ヴェゼル」。
様々な進化を遂げていますが、純正アイテムもさらに豊富に。それらにはどのような特徴があるのでしょうか。
ホンダ純正用品は新車開発と並行でおこなわれ、時には用品装着のためにあらかじめ新車の設計時に配慮されていることも。
たとえば新型「フリード」の純正ドライブレコーダーが前後カメラのタイプを選んでも取り付け工賃が抑えられているのが特徴ですが、その理由はあらかじめ新車に純正ドライブレコーダー用の配線が組み込まれているからです。それも新車と一体で純正用品が開発されているメリットなのです。
新車を購入する際、「ディーラーオプション」とか「販売店オプション」と呼ばれるカー用品を装着する人がほとんどでしょう。
フロアマットは多くの人が選ぶし、ドアバイザーやカーナビ、ETC、ドライブレコーダーなども装着率の高いアイテムです。
ホンダアクセスは、ホンダの純正用品を開発・販売する会社。その社名を知らなくても、ホンダの新車を所有したことがあれば、必ずその製品を使っているに違いありません。
そんなホンダアクセスは、エクステリアをドレスアップするアイテムにも力を入れています。たとえばリーズナブルな価格が話題で販売も好調なコンパクトSUVの「WR-V」。
“TOUGH STYLE(タフスタイル)”呼ぶ複数のアイテムで構成するコーディネートを用意し、専用デザインのグリルへの交換やシルバー&メッキパーツの追加で標準車両とは異なる雰囲気を創出。
ホンダアクセスが用意する縦桟デザインのグリルは力強さが強調されるのが印象的です。
WR-Vのグレード構成はベーシックグレードの「X」、中間グレード「Z」、上級グレード「Z+」の3タイプがあり、「Z」と「Z+」は外観の仕立てが異なるだけですが価格差は約15万円。
もし筆者がWR-Vを購入するのなら「Z+」ではなく「Z」を選び、15万円分のホンダアクセスのアイテムを追加してドレスアップすることでしょう。
驚くのは、今年マイナーチェンジした最新ヴェゼル用のエクステリアパーツの種類の豊富さ。
なんとコーディネートが4タイプもあり、好みに合わせて選べるのです。
ホンダアクセスのヴェゼル用エクステリアアイテムはフロントグリルやボディ下部のガーニッシュ&スカート、アルミホイールなどで構成します。
従来(マイナーチェンジ前)はクロームメッキのアクセントが特徴の「アーバンスタイル」やカッパーブラウンを差し色とした「カジュアルスタイル」の2タイプだけでした。
それらは継承(ヴェゼルのマイナーチェンジに合わせてグリルなどのデザインを変更)しつつ、アウトドアイメージの「アクティブスタイル」やスポーティ感を強調した「スポーツスタイル」を新設定。
1車種に4タイプのコーディネートを展開するって、ちょっと凄くないです。
※ ※ ※
また、ヴェゼル用のアイテムは新しい試みも見逃せません。
ダッシュボードの助手席前パネルを交換する「カスタマイズインテリアパネル」も新設定しているのです。
これは表面パネルを透明にし、商品に付属する「マーブル」「カモフラージュ」「ブラック」のベースシートを入れ替えることでダッシュボードを個性的に演出できるもの。
そのうえ、ベースシートは自分でオリジナルのもの(好みの柄の紙を切ったり印刷すればOK!)を作ることもできるのが面白い。気軽に“自分仕様”が作れるというわけです。
アロマオイルを含ませたパッドを入れるスペースが用意されていたり、「マーブル」「カモフラージュ」に関しては別売の「PWSWパネル」(パワーウインドウスイッチ周囲のパネル)とコーディネートできるのも新しい試みです。(アロマオイルやPWSWパネルはディーラーで購入できるが別売で純正用品扱いではありません)
■実用性やドレスアップだけじゃない! 走りに効くアイテムも用意!
ところで、ホンダアクセスのアイテムは実用性やドレスアップだけにとどまりません。なんと、走りに効くアイテムも用意されているのです。
ヴェゼル用のアイテムでいえば、「テールゲートスポイラー」と18インチアルミホイールの「MS-050」。
テールゲートスポイラーは空力性能を高めるもので、ホンダアクセスによると「ルーフ上面に設置された突起とサイドの面形状によって空気の流れを整え、乱流を車両後方に遠ざけることで、高速走行時の高い安定感を狙った設計」なのだとか。
いっぽうのアルミホイールは、独自発想がポイント。一般的にアルミホイールは「軽くて高剛性」がベストとされていますが、「重量は標準装備のホイールと同等としつつ、ホイールをしならせてよりタイヤが接地するように剛性バランスを整えた」という逆転の発想なのが面白いです。
まるでサスペンションの一部のように機能するように、車種専用設計としているのです。ちなみに剛性はバランス重視ですが、強度はしっかり確保されています。
今回、そんなテールゲートスポイラーとアルミホイールを装着した車両を非装着車と比較試乗してみました。
結論から言えば、結果はにわかには信じられないもの。「感覚が研ぎ澄まされたテストドライバーならわかるのだろうけど、筆者だとその違いは分からないかもしれないな」と半信半疑で試乗してみたらしっかり違いを感じられたのですから。
では、なにが違うのでしょうか。
まず乗り心地がいいのです。試乗拠点は敷地内が石畳だったのですが、まずそこでの乗り心地が全然違うんです。
突き上げ感が緩和されることで、同じ路面のはずなのにホンダアクセスのアルミホイールはまるで路面の凸凹が減っているかのよう。
はっきり言って不思議です。ホイールを変えただけなのに。どうなってるのでしょうか。
さらに走り続けてみると、ステアリングの応答性が良く、タイヤの接地感も高まっている印象。
ホンダアクセスによると「ホイールをしならせることでタイヤの接地面圧を高め、タイヤの能力をより引き出しせるように作っている」とのことですが、乗り心地向上による快適性も、応答性と接地感の向上によるドライバビリティもここまで違うならあえて選ぶ価値は十分と断言できます。
テールゲートスポイラーに関しては、高速走行時に標準仕様との違いを実感。直進安定性が明確によくなっているし、ハンドル操作感は落ち着きが増して雑味が取れた感じ。単なるファッションアイテムではなく、しっかり空力性能アップを実感できました。
ここだけの話、乗り心地やドライバビリティの向上などアルミホイールとテールゲートスポイラーの効果はタイヤを高性能なものに交換することでも実現できるもの。
だから「もしかしてタイヤが違うのでは?」と疑って試乗後に標準車とホンダアクセス仕様のタイヤをチェックしてみましたが、もちろん同じ銘柄のタイヤでした。疑ってすみません。
降雪地域の人はスタッドレスタイヤ用にホイールを2セット用意する人がほとんどだと思いますが、車両標準装着のホイールは冬タイヤ用とし、夏タイヤはホンダアクセスの高機能アルミホイールを組むのもいい方法ですね。
ちなみにホンダアクセスの製品は純正品だけにディーラーでの購入や取り付け、新車購入時は新車ローンへの組み込みも可能。というのは知っている人も多いでしょう。
しかし、中古で買ったクルマにも取り付けられることはあまり知られていないかもしれませんね。アイテムが生産終了になっていない限り、中古で買ったクルマにも装着できるのです。
またナビなどは、古い年式のクルマに最新のナビを装着することも可能。
そのあたりのマッチングも公式ウェブサイトで確認できるので、新車でホンダ車を買う人はもちろん、中古で購入した人や、乗っているクルマをリフレッシュしたい人も要チェックです。
カーライフを引き立ててくれるホンダ純正アクセサリーは、新車を買った人だけが楽しむだけではもったいないです。
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ヴェゼルは路面の状態によらず、基本四駆です。