FIA国際自動車連盟のエンデュランス・コミッティは9月19~20日に開催される第88回ル・マン24時間で、LMGTEクラスに適用されるBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)を発表するとともに、新しい最低給油時間の計算式を公開した。
2019/2020年シーズンのWEC世界耐久選手権第7戦として行われる今季のル・マンに向けたBoPは、昨年のものと比べて小変更に留まっている。
LMGTEプロクラスのフェラーリ488 GTEエボと、アストンマーティン・バンテージAMRはそれぞれ1279kg、1246kgという前年とまったく同じ車両重量が設定された。
しかし、アストンマーティンは燃料容量が2019年の値から1リットル増加され、これと同時にエンジンの全回転域でターボブーストの最大圧がわずかに上昇している。
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初めてのル・マンに臨むポルシェ911 RSRの2019年モデルは、最低重量が1286kgで、φ30.0mmのエアリストリクターを装着することになった。
これは昨年のル・マンを戦った先代モデルと比較して20kgの重量増と、0.3mmのリストリクター径ダウンとなっているが、WECの2019/20年シーズンで採用されているオートマチックBoPの数値と比較すると同等の出力となる。
GTEアマクラスでは、ポルシェ、フェラーリ、アストンマーティンの全3車種が一律10kg増の調整を受けている。なお、同クラスで今季から採用されている“サクセス・バラスト”はル・マンでは適用されない。
■GTEクラスにおける給油時間の計算方法を刷新
BoPの発表とあわせて近年、GTEクラスで燃料関連の違反による失格が相次いでいることを受け、エンデュランス・コミッティは両GTEクラスの給油時間を計算するための新しい方法を示している。
FIAは部分的な燃料補給を考慮した新しい計算式を発表し、これがすべてのGTEメーカーに受け入れられた。
GTEプロでは最大14周に定められている1スティントでの最少給油時間が35秒とされ、GTEアマクラスは42秒に設定されている。これ1周あたり2.5秒(GTEプロ)と3.0秒(GTEアマ)の燃料補給時間に相当する。
FIAエンデュランス・コミッティが発表した、スティントの長さとピットストップ・タイミング、およびフルコースイエローに応じた計算式は以下のとおりだ。
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