「スポーツカーがおもしろい」。これが、2019年のジュネーブ国際自動車ショーを見た感想だ。スポーツカー祭りといっていいほど多くのモデルが展示された。しかもそれらの多くは電気を動力源に走るEVであるから驚きだ。
ショー会場を歩いていて目にしたのは、とにかくスポーツカー、スポーツカー、スポーツカー……だった。あまり知られていない中・小規模メーカーのスポーツカーも多く並ぶ。一体、スポーツカーを出展したメーカーはいくつあるのか? 数えようと思ったが、あまりの多さに途中で断念してしまった。
ストラトスの現代版も登場! スポーツカーも個性で勝負──ジュネーブ国際自動車ショー2019リポート【第21弾:ユニークなスポーツカーたち】
なかでも、1番印象に残った1台は、サプライズで登場した「ピエヒ・オートモーティブ」である。ミュンヘンとチューリッヒでビジネスをスタートさせた同社のオーナーはふたりいるが、うちひとりは名字が社名にもなっているトニ・ピエヒ氏だ。
トニ・ピエヒ氏は、ポルシェ・レーシングチームの黄金時代を築き、かつアウディ・クワトロの開発を指揮し、そしてフォルクスワーゲングループの監査役会会長を務めたフェルディナント・ピエヒ氏の息子である。
「ピエヒ・オートモーティブ」のブースは床面積が広いうえ、凝った演出だった。新ブランドであるにもかかわらず、想像以上に立派なブースに飾られたのは「マーク・ゼロ」と呼ぶ2シーターのEVスポーツカーだ。
「デザインとは外観や雰囲気のことではない、機能のことを言うのだ」と喝破した故・スティーブ・ジョブス氏の言葉とともに紹介されたマーク・ゼロは、スポーツカーとはなにか? を、突き詰めてデザインしたという。
チーフデザイナーを務めるハンガリー人のラズロ・バルガ氏が手がけたエクステリアは、オーソドックスだ。ちなみにバルガ氏は、かつてジャガーEタイプを現代的に解釈したモデルを発表し、注目を集めたデザイナーである。
バックボーンフレームのシャシーに電気モーターを搭載し、前後輪を駆動するという(詳細は不明)。車両重量は1.8トン以下、航続距離は500km超を目指すそうだ。なお、パワートレーンの開発を指揮するのは、BMW M社で高性能モデルの開発に従事してきたクラウス・シュミット氏である。
おなじEVスポーツカーのなかで、スタイルの美しさにおいてマーク・ゼロのよきライバルと思えたモデルは、ピニンファリーナ・アウトモビリが展示した「バティスタ」だ。
ディテールまで凝った面の美しいボディに、マクラーレンのディヒドラルドアを想起する跳ねあげ式ドアを組み合わせたバティスタは、1900psの最高出力と2300Nmの最大トルクを発揮する驚きのスーパースポーツEVだ。
デザインを本業とする「ピニンファリーナ」から分離した「ピニンファリーナ・アウトモビリ」は、バティスタの市販化(150台限定の予定)を目論んでいる。2000年代にF1に参戦したレーシングドライバーのニック・ハイドフェルト氏によるテストドライブを繰り返しているという。
往年の名車ブランド「イスパノ・スイザ」もEVスポーツカーとして復活した。1904年に創業し、第2次世界大戦まで世界でも屈指の高性能車を製造していたスペインのメーカーだ。ジュネーブ国際自動車ショーでは、噂になっていた2シーターモデル「カルメン」を発表した。
「ハイパーラックス・グランドツーリングカー」とメーカーがうたうカルメンは、リアに搭載された2個のモーターによって最高総出力750kW(1019ps)を発揮する。また、軽量素材を使ったボディの重量は1.6トンに抑えられていて、静止状態から100km/hまでに要する時間はわずか3秒という。なお、駆動方式はFRだ。
スタイリングは、1920年代のイスパノ・スイザ車を現代的に解釈したという。インテリアの仕上げは凝っており、上質な素材をふんだんに使っている。
さらにもうひとつ気になったのは、中国の「アークフォックス」(「北京汽車」傘下のブランド)が展示したハイパースポーツEVだ。
このデザインを手がけたのは、ワルター・デシルバ氏だ。デシルバ氏は、2015年までフォルクスワーゲングループのデザインを統括していた才能あるデザインディレクターで、現在はドイツのエンジニアリングコンサルタント会社に籍を置いている。
「アークフォックスGT」と呼ぶコンセプトカーはキャビンフォワードのミドシップのようなプロポーションを持つ。ブースには、ユニークなストリート仕様の「街道(日本語でオンロードを意味する)版」と、レース仕様の「赛道(日本語でサーキットを意味する)版」の2タイプが展示されていた。
炭素樹脂製の軽量モノコックボディに組み合わされる電気モーターは、4つの車輪それぞれに搭載される。静止状態から100kmkm/hまでの加速は、わずか2.59秒(街道版)という。また、赛道版はフォーミュラEの最新技術を使っているそうで、電気モーターの最大トルクは1302Nmにも達するというからすごい。
新興ブランドが超弩級の高性能車を作ってしまうあたり、スーパースポーツの世界も、今、電気の力で大きく変わろうとしていることをひしひしと感じたのであった。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
スズキが新型「ソリオ」1月発表!? “迫力顔&先進機能”採用!? 既に予約した人も!? 何が変わった? 販売店に寄せられた声とは
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?