販売好調のドラレコ(ドライブレコーダー)だが、昨今のトレンドである「2カメラ方式」以前にフロントのみを購入したユーザーも意外と多い。
では2カメラにするためにはユニットを全部取り替えなければいけないのか?
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そこでオススメしたいのが「後付け可能」な「リア専用ドラレコ」だ。そのメリットと装着のポイントなどを解説する。
文/高山正寛、写真/パイオニア、ケンウッド
■まさか、こんなに売れるとは
SN-R11装着
前後2カメラによるドラレコが現在のトレンドであることに関して今更説明は不要だろう。ここ数年の「あおり運転」問題や後方からの追突事故の際の記録用として各メーカーは2カメラ方式をメインとして販売展開を行っている。
もちろん1カメラがダメ、と言っているわけではないが、やはり2カメラの実用性、さらに市場全体として買いやすくなってきたことも手伝ってドラレコの主流は2カメラや360°の記録が可能なもの、そして最近では3カメラ方式などの「複数型カメラ搭載ドラレコ」が売れている。
■しかし自分のドラレコは1カメラなのだが……
CS-71FWフロント
こういう人、結構いるのである。実は筆者も使っているのは1カメラ方式である。
言い訳じみているが、実はカー用品店で2カメラを購入しようとした際、
【1】当時は価格が(かなり)高かった。
【2】それならば1カメラで“より高性能”な商品を買った方がいいかも、という気持ち。
そして、
【3】同業者をディスるつもりはないが「リアカメラなんてダミーで十分」という意見に気持ちが揺らいでしまったからだ。
誤解の無いように言っておくと【3】の意見に関しては、あくまでも「あおり運転に対する抑止効果」という点であって、それ自体は一つの考えであり否定するものではない。
しかし実際、色々なドラレコをテストしたりしていると、やはり2カメラのありがたさは日々増していく。とはいえ、現在使用しているドラレコの性能も捨てがたい。そして何よりも「全て、総取っ替えで2カメラドラレコを購入する予算は無い!」というトホホな状態がトドメを刺しているのである。
■解決策あり!それが“リア専用”ドラレコだ!
GC-BR21Bイメージ
今回オススメする“リア専用”ドラレコは基本の考えとして「スタンドアロン型」。つまり、完全に独立しているので以下のメリットがある。
・フロント側と独立して動かすのでメーカーが異なっても使える。
・配線の接続がリア側への電源供給のみで完結するので工賃が全体的に安く上がる。
・ほとんどのモデルが本体に無線LANを搭載しているので記録した映像をスマホなどで確認することができる。
一方デメリットとしては下記の部分だ。
・圧倒的に種類が少ない。
・単体としてみた場合の価格はやや高め。
・連動型ではないのでナビの画面などで映像を確認することはできない。
また現在流通している1カメラ方式のドラレコでも増設することで2カメラ式にシステムアップできる商品もあるが、こちらも種類は少ないので今回は外すことにした。
リア専用カメラを“増設”することで利便性や安全面での向上が期待できることは言うまでもないが、もしまだ「そもそもドラレコを持っていない」「元々取り付けているドラレコ自体が古くなってきた」そして「最初から2カメラ以上のドラレコを購入する経済力のある人」は最新の複数型カメラを搭載するドラレコを購入したほうがいい(これ本音)。
今回紹介する“リア専用”ドラレコだが、比較するスペックとしては下記を基本抽出してある。また実勢価格に工賃は含んでいない。
■横長コンパクトで設置も簡単 ユピテル「SN-R11」
ユピテル「SN-R11」/実勢価格:1万6000円前後
視野角が最大で163°という圧倒的な広角映像の記録が可能なリア専用ドラレコ。STARVISや同社独自の「SUPER NIGHT(スーパーナイト)」機能によりプライバシーガラスやスモークガラス装着車でも感度を自動で調整する。
本体は横長で高さを抑えることで後方視界の妨げにならない。レンズユニット部が可動式なのでミニバンやSUVなど車種を問わず取り付けが可能な点は同社ドラレコの特徴のひとつと言える。無線LANや専用アプリによる記録や確認はもちろん、オプションの外部スイッチユニット「OP-SW6」(直販価格:5500円)を使えば,手元で映像の任意記録を行うこともできる。
・GPS→有
・カメラ(撮像素子)の解像度→200万画素
・記録できる画角→対角163°(水平136°、垂直73°)
・STARVIS→有
・Wi-Fi機能→有
・映像の確認方法→専用ビュアーソフト(Windows専用)。スマホ用アプリ。
・付属メディア→8GB(32GB)
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■駐車監視機能付きでリアガラスの熱線も避けて装着可能 カロッツェリア「VREC-RH200」
カロッツェリア「VREC-RH200」/実勢価格:1万8000円前後
本体は3cm四方のキューブ型の形状を持つコンパクトな設計で、同梱のL字型変換コネクターと可動域の広い専用ブラケットにより、後方視界を妨げないのが特徴。またリアガラスの熱線を避けて取り付けができるように専用の両面テープを採用している。
電源コードは約9mと長くミニバンなどでも困ることはない。さらにコード自体にも中継コネクターを採用することでコードの取り回し性にも優れる。特筆すべきは本体内蔵のバッテリーを使って最大で30日管の駐車監視を行うことができる点。
駐車中に振動や衝撃を検知すると3秒以内に起動してその後30秒間の映像を記録するセキュリティモードにも対応している。
・GPS→有
・カメラ(撮像素子)の解像度→200万画素
・記録できる画角→対角130°(水平114°、垂直62°)
・STARVIS→無
・Wi-Fi機能→有
・映像の確認方法→スマホ用アプリ(iOS、Android用あり。本体操作可能)
・付属メディア→16GB(128GB)
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■コスパ抜群!1万円未満で買える JVCケンウッド「GC-BR21」
JVCケンウッド「GC-BR21」/実勢価格:9500円前後
コンパクトボディでありながら2型の液晶ディスプレイを搭載するリア専用ドラレコ。無線LANを搭載しており、専用アプリで走行時のライブ再生や静止画記録、ドラレコの本体設定もスマホ側で行うことができる。
低価格だが基本機能は十分満足できるもので、さらに付属品も充実、高耐久のmicroSDカードのほか、アクセサリーソケットから電源が取れる約8mのプラグコード、そして「録画中」を後続車にアピールできるステッカーも同梱する。
・GPS→有
・カメラ(撮像素子)の解像度→211万画素
・記録できる画角→対角145°(水平114°、垂直60°)
・STARVIS→無
・Wi-Fi機能→有
・映像の確認方法→スマホ用アプリ(iOS、Android用あり。本体操作可能)
・付属メディア→8GB(32GB)
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■超小型ボディに高機能をギュッと凝縮 ガーミン「Dash Cam Mini2」
ガーミン「Dash Cam Mini2」/実勢価格:1万4000円前後
GPS製品のパイオニアでもあるガーミンのリア専用ドラレコで人気のあった「Dash Cam Mini」の後継モデル。非常にコンパクトなボディが特徴で、同時期に発売した「Garmin DASH CAM 47Z」との組み合わせで最大4台までの同期が可能。ロングボディの車両などで死角が発生する場合などにも有効だ。
Wi-Fiと専用アプリによる映像転送にプラスして、専用クラウドに記録映像をアップロードできる「Garmin Vault」にも対応する。このサービスは24時間までは無料だが、それ以降はサブスクリプションサービスとなる。
・GPS→有
・カメラ(撮像素子)の解像度→211万画素
・記録できる画角→対角140°
・STARVIS→無
・Wi-Fi機能→有
・映像の確認方法→スマホ用アプリ(iOS、Android用あり。本体操作可能)
・付属メディア→16GB(128GB)
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■フロントカメラとしても使えるユニーク設計 セルスター「CS-71FW」
セルスター「CS-71FW」/実勢価格:2万8000円前後
200万画素、STARVIS、Wi-Fi機能など必要な機能を揃えているモデル。スモークガラスのクルマでもしっかりと記録できる。ユニークなのはこの商品自体はフロント側のドラレコとしても使えるほど基本機能が高い点。
この場合は別途さらにコンパクトな専用オプションカメラ「GDO-28」(実勢価格:1万円前後)をリア側に付ければ2カメラモデルとしても使うことができる。ナイトクリアVer.2による夜間走行時におけるクリアな画質も魅力のひとつだ。
・GPS→有
・カメラ(撮像素子)の解像度→200万画素
・記録できる画角→対角147°(水平119°、垂直62°)
・STARVIS→有
・Wi-Fi機能→有
・映像の確認方法→専用ビュアーソフト(Windows専用)。スマホ用アプリ(iOS、Android用あり。本体操作可能)
・付属メディア→16GB(32GB)
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