2007年の登場以来、その独自のポジションから根強い人気を誇ってきた「三菱 デリカD:5」。しかし、大型ミニバンカテゴリーには「絶対王者」と言える「トヨタ アルファード」が存在します。実際、デリカD:5を検討するのであればアルファードも比較しておくべきなのでしょうか?
「ミニバン×クロスカントリー車」という唯一の存在
ミニバンでありながら、本格的なクロスカントリー車のような悪路走破性も持ち合わせた三菱 デリカD:5は、国産車・輸入車を見渡しても同じコンセプトのクルマがほとんど見当たらない、まさに異色の存在です。
三菱「デリカD:5」 デビューから14年たった今も唯一無二な個性派ミニバン
ただ、3ナンバーサイズのボディを持ち、最大8名乗車が可能な「大型ミニバン」というカテゴリーで考えると、そこには「絶対的王者」とも言えるトヨタ アルファードという強力なライバルが存在します。
実際、このカテゴリーではアルファードの人気は絶大で、2021年の新車販売台数ランキングでは、デリカD:5が全体で36位であるのに対し、アルファードは4位と圧倒的です。
デリカ D:5とアルファードは、同じ大型ミニバンというカテゴリーの中でも、あまりにも性格が異なるので、これまで比較検討の対象になることは少ないと言われてきました。しかし、ここ数年のアルファード人気から、デリカ D:5を検討している人でも、アルファードを比較せざるを得ない状況となっています。
そこで、今回はデリカ D:5とアルファードについて、いくつかのポイントで比較してみたいと思います。
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デリカ D:5は意外と小さい!?
まずは、ボディサイズについて見てみましょう。
ワイルドでタフなイメージの強いデリカD:5は、非常に大柄なボディをもっているかのように思われがちですが、実際にはアルファードに比べるとずっとコンパクトと言えます。
アルファードが後席の快適性を得るためにできる限り大きく設計されているのに対して、デリカ D:5では、オフロードでの走行性能を確保するために、全長やホイールベースは比較的短くなっているという特徴があります。
実際、ボディサイズを比べてみると…
●デリカD:5 ・・・・・・・・全長4800×全幅1795×全高1875mm
●アルファード・・・・・・・全長4950×全幅1850×全高1935mm
…全体的にひとまわり小さいことがわかります。
一方、デリカ D:5の室内空間は、ボディサイズの違いに見られるほどの狭さは感じません。
アルファードがクラストップレベルの居住性を備えていることは言うまでもありませんが、デリカ D:5も、3列目シートの座面長は470mm、座面から天井までの高さは925mmを確保しており、子どもはもちろん大人でもきゅうくつな思いをすることなく座ることができます。
これは、デリカ D:5の特徴であるスクエアなボディによることや、後部サスペンションを専用設計としていることなどの恩恵によるものです。ただし、室内幅に関しては、アルファードより90mm短い1505mmとなっています。わずかな差のように思われますが、比べてみると意外と差を感じる点には注意が必要です。
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アルファードハイブリッドが優勢も、実際の燃料費は変わらない!
次に、燃費性能を見てみましょう。
現在販売されているデリカ D:5には2.3Lの直列4気筒クリーンディーゼルエンジンが搭載されています。日本で購入可能なミニバンの中で、クリーンディーゼルエンジンを搭載しているものはメルセデス・ベンツの「Vクラス」程度であり、国産車では皆無です。
デリカ D:5の大きな特徴のひとつと言えるクリーンディーゼルエンジンですが、WLTCモード燃費12.6km/Lとなっています。アルファードのガソリン車は9.9km/L~10.8km/Lとなっているため、この点ではデリカ D:5に分があります。
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一方、アルファードのハイブリッド車を見ると、WLTCモード燃費は14.8km/Lとなり、デリカ D:5を上回ります。
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ただ、デリカ D:5の使用燃料はガソリンより価格の安い軽油であるため、軽油価格を140円/L、ガソリン価格を160円/Lとして計算すると、1万2000km走行した際の燃料費は、デリカ D:5が約13万3333円、アルファードのハイブリッド車が約12万9723円とほぼ同額です。
一般的に、クリーンディーゼルエンジンは高速走行に強いと言われるため、ロングドライブが多ければ多いほど、デリカ D:5の燃費性能は向上する可能性が高いと言えます。
新車価格はデリカ D:5の方が割安、さらにはリセールバリューも同等レベル
最後は価格について見てみましょう。
デリカ D:5には、エントリーグレードの「M」(391万3800円)から、最上級グレードの「アーバンギア Pエディション」(448万9100円)までの全7グレードに加えて、特別仕様車の「ジャスパー(JASPER)」(410万800円)が設定されています。
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一方のアルファードはガソリン車の「X」(359万7000円)から「ハイブリッド エグゼクティブラウンジ S」(775万2000円)まで多種多様なグレード展開が特徴です。デリカ D:5と競合するのは、ガソリン車の「S」(398万5000円)などですが、装備差を考えると、ハイブリッド車の「X」(465万5600円)をねらいたいところです。
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ただ、アルファードには絶大な人気の高さに裏打ちされた「リセールバリューの高さ」という強みがあります。そのため、一見割高に見えても、下取りを考慮すると実際の支払い額はそれほど多くなかったり、また、残価設定ローンを利用することで月々の支払い額を抑えることができるという特徴もあります。
実際、リセールバリューの高さを示す指標となる残価率では、アルファードは3年後に約55%での買取が保証されるなど、平均的な値を大きく上回っています。
>>トヨタ アルファードの中古車相場をグラフで見てみる
>>トヨタ アルファードハイブリッドの中古車相場をグラフで見てみる
一方、デリカ D:5も3年後の残価率は約55%とアルファードに匹敵するレベルとなっています。これは2007年以来フルモデルチェンジを行っていないデリカ D:5のポジションを考えると驚異的な数値と言えます。
つまり、実はデリカ D:5も中古車市場で安定した人気があるということ。これはまさに、デリカ :D5が唯一無二のポジションを築いていることの証左と言えるでしょう。
>>三菱 デリカD:5の中古車相場をグラフで見てみる
デリカ D:5が気になっているなら、アルファードは気にしなくてもOK!
ボディサイズ、燃費性能、価格およびリセールバリューで見ると、デリカ D:5はボディサイズが小さいものの、室内空間の広さや燃費性能、リセールバリューについては「絶対王者」のアルファードと遜色ないレベルとなっており、さらにはデリカ D:5の方が新車価格も割安です。
もちろん、アルファードにはアルファードの魅力がありますが、ミニバン×クロスカントリー車というコンセプトは、世界的に見てもデリカ D:5以外にはほとんど見当たらない唯一無二の存在です。
もしデリカ D:5のコンセプトやスタイルに魅力を感じているのであれば、あえてアルファードを比較検討する必要性は薄いと言えそうです。
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文:ピーコックブルー
写真:
1~4枚目:三菱 デリカD:5
5~6枚目:トヨタ アルファード
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