日本人はクルマのボディカラーを選ぶ際にホワイト、シルバー、ブラックなど無難な色を選ぶことが多いが、そんなコンサバな色とは一線を画す配色で話題になったクルマは少なくない。
本稿では、話題になったボディカラーを採用した、そんなクルマたちを振り返ってみた。
実は知る人ぞ知る!? カタログにない裏メニュー的オプション 4選
文/永田恵一 写真/TOYOTA、HONDA、MAZDA、MITSUBISHI
【画像ギャラリー】もはや芸術品!! 日本が誇るショーファーカー、トヨタ センチュリーのカラーバリエーションを見る
■<リボーンピンク>クラウン
トヨタの変化を印象づけたピンククラウン。クラウンにはつい先日まで日本的な複数のカラーバリエーションが用意されていた
先代クラウンはトヨタのトップが豊田章男氏に代わり、その変化が表れ始めた2012年12月の登場だったこともあり、発表会にはピンクに塗られたクラウンも登場。大変な注目を集めたなか翌年の市販化が明言され、2013年8月に本当に正式発表された。
1か月間の期間限定で市販化されたピンクのクラウンのボディカラー名は、桜や当時トヨタのCMに出ていたドラえもんのどこでもドアをイメージしたと言われているモモタロウで、グレード名は「リボーンピンク」だった。
ピンクのクラウンは、ボディカラーだけでなくインテリアもホワイトのレザーシートに加え挿し色などでピンクがところどころにあしらわれ、クラウンのイメージとは正反対のカラーながら、アスリートの稲妻グリルとの相性も良かったのか、意外によく似合っていた。
今になるとピンクのクラウンは豊田章男社長により変わり始めたトヨタの象徴のひとつともいえ、受注も約650台と特殊なクルマと考えれば好調だった。
また、先代クラウンの後期型では標準色に加え安くないオプションカラーだったが、天空(ソラ)、茜色(アカネイロ)といった日本らしい12色を選べるジャパンカラーセレクションパッケージが設定され、ジャパンカラーセレクションパッケージはカラーを6色にしながらも現行クラウンにもつい最近まで設定されていた。
しかし、ジャパンカラーセレクションパッケージは2020年11月の一部改良で廃止され、こんなことからも今注目されているクラウンの将来がちょっと心配になる。
■<エターナルブラック&神威>センチュリー
国産車唯一のショーファーカーであるトヨタ センチュリー。一台ずつ手作業で生産される『走る工芸品』だ
今では日本車唯一の主に専門の運転手さんが運転するショーファーカーであるセンチュリーは、歴代の全生産車がトヨタ車としては異例の手作業で生産されることもあり、各部の非常に高いクオリティも大きな魅力になっている。
塗装もそのひとつで、センチュリーの塗装は定評あるレクサスを含むトヨタ車の中でもズバ抜けており、現行センチュリーは生産の際塗装工程に一週間掛かるという。
特にブラックは7コート5ベーク(クリア層を含め7層塗装し、5回焼付)という手の込んだもので、実車を見ると深みに加えトロっとした温かさのようなものも感じ、何かを映した際の映りも鮮明だ。
ちなみに要人が乗るセンチュリーは、要人が降りた後にCピラーを鏡替わりに使うため、Cピラーの磨き込みには特に力が入っているというトリビアもある。
また、センチュリーはボディカラー名に歴代カタカナ表記に加え、和名も併記されている。
現行モデルでは黒/エターナルブラック&神威(かむい)、紺/シリーンブルーマイカ&摩周(ましゅう)、銀/レイディエントシルバーメタリック&精華(せいか)、ワインレッド/ブラッキシュレッドマイカ&飛鳥(あすか)という具合で、こんなところからも日本を感じさせてくれる。
■<2トーンカラー>初代N-ONE
オプションでツートンカラーを設定したホンダ初代N-ONE。のちのハスラーなどにも影響を与えた
2012年に新しいホンダの軽自動車群であるNシリーズ第2弾として登場した初代N-ONEは、N360をモチーフにした和製ミニのようなイメージを持つスペシャリティな部分もあるハイトワゴンである。というキャラクターもありルーフとルーフ以外のボディカラーが異なるツートンカラーも設定された。
N-ONEの2トーンカラーは生産性の悪さ(当初は専用ブースで手作業だった)もあり、生産現場は難色を示したようだが、開発サイドがオプションという収益性の高さなども主張し、設定。結果的に当初ツートンカラーのN-ONEは5万9400円、8万1000円という安くないオプションながら、納期半年という大人気となった。
またN-ONEの2トーンカラーは生産現場の努力で納期も改善されたのに加え、初代ハスラーなどにも影響を与え、ツートンカラーを定着させる大きなきっかけとなった。
■<ソウルレッド>3代目アテンザ
オプションで用意されたソウルレッドプレミアムメタリックを纏ったマツダ3代目アテンザ。鮮やかかつ深みのある赤には価格以上の魅力があった
2012年に登場し、現在は車名をマツダ6に変えた3代目アテンザは、マツダのSKYACTIVコンセプトをフルに盛り込んだ第二弾となるラージセダン&ステーションワゴンである。
また、イメージカラーはアグレッシブな当時のマツダのデザインによく似合う、初採用のソウルレッドプレミアムメタリック(以下ソウルレッド)だった。
ソウルレッドは手間が掛かることもあり、3代目アテンザの初期モデルで5万2500円というオプションカラーだったが、鮮明かつ深みのあるもので、魅力を感じる人には価格以上の価値があった。
なお、筆者は人生初の新車として買った4代目デミオ(現マツダ2)ディーゼルのボディカラーに4万3200円のオプションだったソウルレッドメタリックを選び、満足度は高かった。
ソウルレッドは3代目アテンザ以降マツダのイメージカラーの1つに成長し、2017年登場の現行CX-5からはソウルレッドクリスタルメタリックに昇格している。またソウルレッドメタリックはプロ野球広島東洋カープのヘルメットのカラーに使われたことも話題になった。
■<3ウェイツートン>初代パジェロ
メインカラーでサブカラーをサンドしたような三菱初代パジェロの3ウェイツートン
乗用クロカンSUVの先駆車として1982年に登場した初代パジェロは、9年間という長いモデルサイクルで時代背景などもあり、年を追うごとに販売が増加したモデルである。
そのため後半のモデルとなる1987年からトップグレードとなる5ドアのワゴンのエクシードに、ボディ上部と下部をメインカラー、ボディの中間部分をサブカラーとした3ウェイツートンが設定された。
3ウェイツートンは、初代モデル以上にヒットした2代目モデルにも設定され、パジェロのトレーニングマークとなった。しかし、3代目モデルでは廃止となったあと、4代目モデルで復活しパジェロらしさを後押ししたのだが、パジェロ自体が2019年に消滅し、一時代の終わりを感じさせられた。
■<サーモテクトライムグリーン>現行プリウス
イタリアンスーパーカーのようなサーモテクトライムグリーンというド派手な色が設定されたトヨタ プリウス。車体表面の温度上昇を抑える遮熱機能を備えていた
2015年に登場した現行プリウスにはサーモテクトライムグリーンという黄色に近い黄緑色が設定された。奇抜さが目立ったのは否めなかったが、車体表面の温度上昇を抑える遮熱機能を備えており、プリウスに相応しいボディカラーでもあった。
しかし、現在はヤリスに設定されているが、やはり奇抜過ぎたようで現行プリウスからはPHVも含めラインナップ落ちしてしまった。
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みんなのコメント
また昭和50年代から60年代にかけてはクラウン、マークⅡ3兄弟やスカイライン、その他各メーカー沢山ありました。考証が大雑把過ぎませんか、車専門誌の記事の割には。