■新型「N-ONE」 なぜデザインがほぼ変わっていないのか?
2020年11月にフルモデルチェンジして2代目となったホンダ「N-ONE」。
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パッと見たところ、外観のデザインはあまり変わっていないのですが、一体どこがフルモデルチェンジしたのでしょうか。
2代目へ進化したN-ONEはプラットフォームとパワートレインが一新。中身は大きく変更したにも関わらず、エクステリアはキープコンセプトです。
その理由についてホンダは、「当初はスタイルを変えるという話も出ていましたが、N-ONEユーザーはこのデザインを気に入って乗っていただいていることもあり、『N360』から継承したスタイルを変えずに進化させました」と説明しています。
新型N-ONEは、丸・台形・四角をモチーフにした個性的なデザインですが、スタイルは変えずに先進性を取り入れられています。
N-ONEのデザインのなかでも特徴的な丸型ヘッドライトはフルLED化し、デイタイムランニングランプにポジションランプ、ターンランプ、ハザードランプを兼ねたマルチファンクション発光リングを軽自動車として初採用しました。
リアコンビランプもフルLEDとなって視認性が向上。テールランプとターンランプは四角いダブルリングで大きく発光する、新たなデザインも取り入れられています。
控えめながらセンスが光る変更がほどこされたデザインとなった新型N-ONEですが、じつは車高が先代よりも低く設定されているといいます。
先代モデルで2015年に追加された低全高モデル「ローダウン」と同じ全高1545mmとすることで、立体駐車場も利用できる高さになり、利便性も向上しました(2WDのみ)。
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内装も変更され、ホールド性の良いセパレートシートを採用し、ドライバーが運転に集中できる空間を追求しました。
また、シンプルで視認性に優れた2眼コンビメーターには小さなN-ONEのアイコンが隠れているなど、遊び心のある演出も楽しめます。
■「FFターボ×6速MT」を軽として初めて実現
スタイルは小変更にとどめた新型N-ONEですが、新世代のプラットフォームやパワートレインを用いることで中身が大きく進化しました。
2代目「N-BOX」から搭載されている新世代プラットフォームにより、高剛性で軽量なボディを実現。
さらにこのプラットフォームは、商用バンの「N-VAN」にMTを搭載することを前提に開発されたこともあり、新型N-ONEにも6速MT車を設定することが可能になったといいます。
昨今の新車は2ペダル車のAT車やCVT車が大多数を占めており、MT車はわずか数%にすぎません。そんななか、新型N-ONEに6速MT車が設定された理由としてホンダは、「ユーザーからの要望が多かったため」と説明しています。
N-ONEのなかでも、ターボエンジン搭載でスポーティな「RS」グレードに設定された6速MT車ですが、トランスミッションは軽2シーターオープンカー「S660」と同じものを搭載。
ショートストロークでスポーティな走りが楽しめる、軽ホットハッチに仕上げました。
なお、FFのターボ車に6速MTを組み合わせた軽自動車は、新型N-ONEが初めてとなります。
安全装備も大きく進化しており、安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全車標準装備。
衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリングなど、8つの機能に加え、後方誤発進抑制機能やオートハイビームを装備しており、6速MT車でも、アダプティブ・クルーズ・コントロールと車線維持支援システムを搭載し、快適にクルマを使うために必要な安全性能を追求しています。
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ホンダの軽自動車では、N-ONEと同じワゴンタイプのモデルとして「N-WGN」がラインナップされています。
N-WGNとN-ONEの顧客が被ってしまうことはないのでしょうか。
ホンダによると、N-WGNのユーザー層は年代などが偏ることなく、どの世代でもまんべんなく購入しているとのこと。
一方のN-ONEのユーザー層はこだわりを持っている人が多く、「オリジナル」グレードは女性、ターボモデルの「プレミアム」や「RS」は比較的年齢が高めの男性に人気があるといい、両車のすみ分けはしっかりできているようです。
実際に新型N-ONEは好調な販売を記録しており、発売1か月の時点で目標の月間2000台を大きく超える8000台以上を受注しています。
デザインがほぼ変わらず、また減少しつつあるMT車をあえて投入するなど、異例づくしのフルモデルチェンジとなりましたが、N-ONEファンにとっては大歓迎といえる内容だったのではないでしょうか。
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N-ONEのワンメイクレースでは今後、レギュレーションを変更してMT車両に移行していくのでしょうか?