装備内容も充実していた1台
2023年11月25日、RMサザビーズがドイツ・ミュンヘンで開催したオークションにおいてBMW「M5」が出品された。今回はいくらで落札されたのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。
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世界最速の4ドアサルーンとしての性能を誇ったM5
BMWのミドル・セダンとして、現在にまで続く5シリーズが誕生したのは1972年のこと。E12型と呼ばれる初代5シリーズで最終的にトップ・パフォーマンスを誇ったのは、3.5Lの直列6気筒エンジンを搭載する「535i」や、それをベースに、さらに独自のエアロパーツなどで武装した「M535i」といったモデルだった。だが、BMWのファンが望んだのは、それよりもさらに高性能なハイパフォーマンス・サルーンにほかならなかった。
そのリクエストに対するBMWからの回答こそが1985年のアムステルダム・ショーで初公開された、セカンド・ジェネレーションのE28型5シリーズをベースとする「M5」である。それは発表当時、紛れもなき世界最速の4ドアサルーンとしての性能を誇った。
一般的なE28型5シリーズのシャシーをそのまま流用しながら、なぜM5はそれほどまでに高性能なサルーンへと進化することができたのだろうか。その秘密はもちろんエンジンルームの中身にあった。
そこにマウントされていたのは、当時のBMWモータースポーツ社謹製の3.5L直列6気筒DOHCエンジン。1978年から1981年まで477台が生産されたとされる、ミッドシップ・スポーツ「M1」譲りのパワーユニットにほかならなかったからだ。
M1のそれはロード仕様で277psの最高出力を発揮したとされるが、M5に搭載されたユニットはさらに改良が加えられ286psを発揮。これに5速MTを組み合わせ、最高速は堂々の250km/hを可能にしたのである。これは世界最速の4ドアサルーンという言葉に十分な説得力を持つ数字だった。
標準的なファクトリー・アッセンブリーから抜き出されたM5のベース車が、BMWモータースポーツの技術者によってハンドメイドされ、真に特別な1台となったことも忘れてはならない事実である。
16インチ径のアルピナ製アロイホイールが装着
今回RMサザビーズのミュンヘン・オークション、すなわちBMWの本拠地ともいえる地で初開催された同社のオークションでは、やはりBMWをはじめとする趣味性の強いドイツ車が数多くラインナップされていた。
ここまで紹介したM5もその中の1台で、実際に出品されたのは1985年7月3日に完成し、ラックスシルバー・メタリック塗装が施されたモデルである。車両に付属されるサービスブックには、同年9月10日にハンブルグのディーラーから最初のオーナーへとデリバリーされたことが記録されている。
装備内容も充実しており、電動のフロントウインドウ、電動アンテナなどのオプションを装備。純正のスポーツシートには最高級のバッファローシートが使用され、これも当時純正だった16インチ径のアルピナ製アロイホイールが装着されている。
ファクトリー出荷時のツールキット一式と、刻印入りのサービスブック、そしてM5用の追加オーナーズマニュアルを含む、マニュアル一式と販売されるこのM5には改造の痕跡はなく、コンディションはほぼオリジナルのまま。オークション出品時の走行距離は14万5993kmを示していた。
1980年代から多くのBMWファンの心を捉えて離さなかったE28型M5。新車時と同様に、それは現在でも所有するだけではなく、実際にドライブするのもエキサイティングなモデルといえる。
参考までにRMサザビーズは、この1985年式M5に6万~7万ユーロ(邦貨換算約972万円~1134万円)のエスティメートを掲げていたが、実際の落札価格は7万1300ユーロ(同1155万円)と、人気の高さを改めて証明してみせた。E28型M5への世界からの熱い視線は、これからもまだまだ続きそうだ。
AMWノミカタ
1987年当時の日本でのE28 M5の販売価格は1198万円。現在、オークションマーケットでも高値を記録している初代のE30 M3が758万円だったことを考えると、初代M5は非常にリーズナブルと言える。ただし日本に正規で入ったのはUS仕様で、インテリアはファブリックのみ。欧州仕様でバッファローレザーならば、コレクターズアイテムとしても申し分ないのではないだろうか。
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みんなのコメント
520やイータエンジンはちとタルいが
M5とまでいかずともビッグシックスで十分
性能や快適性は最近のモデルに及ぶべくもないが
何せスリークな5ナンバーサイズ
どんどんブクブク太って顔がいかつい今のBMWなんかよりずっと欲しい