クロスカントリー性能を追求した軽自動車という、唯一無二の個性で世界中で人気のあるスズキ「ジムニー」。特に現行型は2018年のデビュー直後から、人気が爆発し長い納車待ちが発生。現在も(スズキ販売店に電話で問い合わせてみたところ)早くとも1年は待つことになるという(ジムニーシエラも同等)。
そうなると、中古車で探そうとなる人も多いだろうが、物価高騰が続いているいまは、少しでもお得な方法で入手したいもの。いますぐジムニーに乗りたい!! という方に向け、JB64ジムニーの賢い買い方、得する売り時をご紹介しよう。
新車よりも高い中古!?? それでも欲しい人へ! ジムニーの得する買い方と売り方とは
文:吉川賢一
写真:SUZUKI
高いリセールを狙うならば、「XC」の4速AT車を選ぶべし!!
中古車に限ったことではないが、クルマを購入する際にリセールのよさを考慮すると、購入時の金額から下取り額を引いた額(つまりそのクルマを使用している間に消費する金額)を下げることができ、お得にカーライフを楽しむことができる。
現行型のJB64ジムニーには、上級仕様の「XC」、ミドル仕様の「XL」、エントリー仕様の「XG」の3つのグレードがある。それぞれに5速MTと4速ATが設定されており、全車4WDだ。車両税込価格は、XC 4ATが190万円、XL 4ATが178万円、XG 4ATが165万円となる(いずれも、2023年3月中旬時点の価格。5MTはそれぞれ約10万円安い)。
売れ筋グレードは、上級仕様の「XC」の4AT車。XCには、オートレベリング付LEDヘッドランプやLEDサイドターンランプ付ドアミラー、16インチアルミホイール、クルーズコントロール、ヘッドランプウォッシャー、ステアリングオーディオスイッチ、助手席バニティミラーなどが装備されている。インテリアにも、本革巻ステアリングホイールやステアリングオーディオスイッチ、メッキ加飾(インサイドドアハンドル等)など、装備が充実。ボディカラーで、ブラック2トーンを選択できるのはXCのみだ。
XC以外を選ぶと、鉄ホイールになったり、ウレタンステアリングホイールになったり、メッキ部分がプラスチックになったりと、他のクルマだと当たり前な装備がはぎとられた、簡素な仕様となる。実際、業者向けの中古車オークションに流れてくるJB64ジムニーは、9割近くがXCで、4速ATも約8割と大半を占める。競技志向や業務で使うといった特別な目的がないのであれば、XCのAT車がテッパンのグレードといえる。そのため、高いリセールを狙うならば、人気の高いXCのAT車グレードを狙うのが正解といえる。
JB64ジムニーの最上級グレード「XC」は、5MT車が税込180万4000円、4AT車が190万3000円。装備が充実したお薦めモデル
低年式でも相場は高いが、狙うは2022年7月以降の後期型ジムニー
現行型ジムニーの現在の中古車相場は、現行型で最も古い5年落ちとなる2018年製造車で、約170万円~320万円といったところ。1年落ちとなる2022年製造車だと、約187万円~335万円だった。ちなみに検索でヒットした台数は、2022年製造車が、2018年製造車の数の10倍近く多い。
低年式車(年式が古いクルマ)だと相場が下がるのが一般的だが、ジムニーに限っては相場への影響が少ない。例えば、2018年製造の無改造XC(1.2万km走行)が税込207万円なのに、2022年製造の無改造XC(1.2万km走行)が229万円と、4つも年式が異なるのにたったの22万円差だ。走行距離に関しても、2018年製造の無改造XC(7.6万km走行)で税込189万円もする個体も。
これは、ジムニーは海外市場で絶大な人気があり、低年式車や過走行車でも海外へ多く輸出されているため。先代ジムニー(JB23)であっても、ロシアやタンザニア、アラブ、チリなどへ、いまでも多く輸出されている。需要があるので相場は落ちにくく、業者向けオークションでは常に高額取引されている。
では、どの仕様がねらい目か。カスタム車が好きな方は、好みのカスタム仕様ジムニーを狙ってよいと思う。価格は高いが、趣味性の強いクルマとしてプラス査定となることもあるそうだ。逆に、無改造車が欲しいという方であれば、できるだけ高年式車を探すのがおすすめ。ジムニーは2021年4月の商品改良で、オートライト標準化やAT車にアイドリングストップ追加(燃費向上)、背面タイヤロアカバーを新採用しているほか、2022年7月には、フロントバンパー下のアンダープロテクターを大型化し、セーフティサポート標準装備、アイドリングストップを5MT車にも採用するなど、アップデートされているからだ。
■「ジムニー、2018年式、3万キロ未満」
■「ジムニー、2022年式、3万キロ未満」
2021年4月の商品改良で、オートライト標準化やAT車にアイドリングストップ追加(燃費向上)、背面タイヤロアカバーを新採用。また2022年7月には、フロントバンパー下のアンダープロテクターを大型化、セーフティサポート標準装備、アイドリングを5MT車にも採用している
ジムニーの売却は「どこに売却するか」が重要
一方、賢い売り方のポイントは、売却するタイミングだ。さきほど少し触れたように、中古車の相場は海外への輸出事情に大きく左右され、(輸出先の)国の輸出規制が中古車相場に影響を強く及ぼす(たとえばパキスタンは製造年5年以内まで、という規制がある)。
ただジムニーが輸出されていく先は規制がない国が多いため、基本的には、ジムニーは「いつ売却しても高めの査定が期待できる」クルマだ。強いていえば、国内のクルマ需要が高まる2月後半から3月頃、もしくは6月後半から7月頃が好ましいが、「どこに売却するのか」のほうが重要。大手の買取店でも、中古車相場を毎日追いかけているとは限らず、買取店によって違いは発生すると思われるため、面倒でも複数の買い取り店で査定してもらい、より高い価格で買い取ってくれる店を探してほしい。
ハードな使い方に向いているジムニー。輸出先は輸出規制のない国が多いため、ジムニーは「いつ売却してもよい」クルマといえる
◆ ◆ ◆
ジムニーといえば、2023年1月、インドで5ドア版のジムニー(日本市場のジムニーシエラと同サイズ)が世界初公開された。日本のメディアはもちろんのこと、海外メディアも大々的に報じており、ジムニーのグローバルな人気がうかがえるものだった。
スズキによると、ジムニー5ドアの日本発売の予定は未定だという。日本市場では、溜まってしまったジムニー/ジムニーシエラのバックオーダーを優先して処理しなければならないことが大きな理由だそうで、5ドア仕様を期待して待つというのは、いまはまだ現実的ではなく、待つにしてもその間に中古でジムニーを楽しんでおいたほうが、人生有意義に過ごせると思う。ぜひ参考にしていただき、お得にジムニーを楽しんでほしい。
インドで公開された、5ドア版ジムニー。従来型の3ドア車と比べて、ホイールベースが300mmも伸び、後席エリアが広がった
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