運営元:旧車王
著者 :高岡 ケン
世界中のコレクターが喉から手が出るほど欲しいレクサスをご存知だろうか?
その名も「レクサス LFA」
日本が世界に誇る、超一級のスーパースポーツカーである。
2010年12月から2012年12月までのわずか2年間のみ生産され、限定台数500台の希少なモデルだ。
現在ではほとんど市場に出回ることがなく、街中で見かけるのは奇跡に近いほど希少価値が高いモデルだが。
自動車大国ドイツでは現在、2023年7月時点で3台ものLFAが中古車サイトに掲載している。
ちなみに日本の大手中古車サイトでは、現在掲載中のLFAは2台のみとなっている。
ではレクサス LFAはなぜここまで人気を博したのか。
またドイツではどのような評価を受けているのか。
今回はドイツ現地から徹底解説していく。
■1. 天使の咆哮と呼ばれたサウンド前述でも述べたとおり、LFAは限定500台のみ生産・販売された2人乗りのスーパーカーだ。
そのうち約50台は、サーキット走行を重視した高性能仕様の「ニュルブルクリンクパッケージ」が生産された。
LFAの名前の由来は、「Lexus Future Advance」の頭文字も取ったものである。
当時、まだ本格的なスポーツカーを持っていなかったレクサスにおける、スポーツカーのコンセプトカーとして誕生した。
コンセプトの内容は「世界超一級レベルの運動性能と、超一流の感性と官能を持ち合わせるスーパースポーツカー」である。
開発に至っては、莫大の開発費がかかっており、新車販売価格は3750万円にも関わらず、赤字だったそうだ。
特にエンジン開発には力を入れており、搭載されるエンジンはトヨタ自動車とヤマハ発動機の共同開発によって誕生した。
専用開発のヤマハ発動機製4.8L V型10気筒エンジンは、最高出力560馬力を発揮する。
音声学に基づいて開発されたエンジンは、そのあまりにも美しく、迫力のあるサウンドから「天使の咆哮」と呼ばれている。
■2. 日本車最速のクルマLFAの車両スペックは全てが規格外だ。
ブロンドミッドシップに搭載されたV型10気筒4.8Lエンジンは、最高出力412kW(560PS)、最大トルク480Nmを発揮する。
軽量化と高剛性を図るため、至るところにカーボンが多用されている。
カーボンモノコックシャシーやカーボンセラミックブレーキが採用され、車輌重量はわずか1480kgとなっている。
超軽量化によって繰り出される最高速度は、日本車最速となる驚異の325km/h超え、0-100km/h加速は3.7秒という異次元のパフォーマンスだ。
日本の自動車メーカーとしては、ホンダNSX、日産GT-Rに次いで3番目の本格的なスーパースポーツカーとなった。
■3. 現在の市場価格は1億越え!?2009年、東京モーターショーにて市販仕様車が世界初公開された。
世界56ヵ国で500台の限定販売となり、日本国内の割り当ては200台となった。
新車販売価格は3750万円、日本車の量産モデルとしては過去最高額のクルマだ。
発売当初は、半年間に渡って予約を募る予定だったが、予想を遥かに上回る予約が集まったため、予定よりも2ヶ月早い段階で締め切りとなった。
発表からわずか3ヶ月で、購入希望台数は世界累計で500台を超えたそうだ。
現在、日本の大手中古車サイトには2台のLFAが掲載されている。
しかし、価格が公開されていないため、その市場価格は未知数となっている。
ドイツでは、現在3台のLFAが掲載されており、販売価格は最安値の車両でも驚きの829,000ユーロ(2023年7月現在のレートで約1億3,000万円)となっている。
新車価格から3倍以上にも価値が上がっている状況だ。
■まとめこれまでにも数々の名車を生み出してきた日本の自動車メーカーだが。
恐らく名実ともに日本一のスーパーカーといえば、レクサスLFAではないだろうか。
現在、LFAの後継車となる2台目LFA IIの開発が行われているそうだ。
詳しく情報は発表されていないが、伝説の名車が復活する日をそう遠くはない。
新型LFAもまた新たな伝説の始まりとなるのか。
今後の発表に注目していきたい。
[画像・ライター / 高岡 ケン]
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