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新登場アクアが苦戦! ライバルのノートが背後に迫る! 「半導体不足」が左右する最新自動車販売ランキング

掲載 更新 33
新登場アクアが苦戦! ライバルのノートが背後に迫る! 「半導体不足」が左右する最新自動車販売ランキング

 この記事をまとめると

■全体の販売台数は前年同期比で100%を割り込んだ

ハイブリッド専用車の役目は終わった? プリウス&アクアが急激な「販売不振」に陥ったワケ

■販売台数トップは先月に引き続きトヨタ ヤリスシリーズ

■注目は派生車ノートオーラの登場で大きく販売台数を増やした日産ノートシリーズ

 クルマが売れない8月だが前年同期比でもマイナス

 自販連(日本自動車販売協会連合会)統計によると、2021年8月単月の軽自動車も含む販売台数は31万9694台(前年同期比97.9%)となった。登録車が前年同期比104.4%だったのに対し、軽自動車が前年同期比88.0%となったため、全体で前年同期比100%を割り込んでしまっている。

 全体で前年同期比100%を割り込んでいるが、2020年8月は新型コロナウイルスの感染拡大が顕著となって首都圏などには緊急事態宣言が発出されていた。お盆休みの空港やターミナル駅は帰省客もほとんどおらず、ガラガラとなっていたのは記憶に新しい。

 その2020年8月より2021年8月のほうが、販売台数が少なくなっているのは、もちろん昨年とは比較にならないほど新型コロナウイルスが感染爆発しているのも関係しているのだが、それよりも始まってみたら、メダルラッシュとなり、それなりに盛り上がったオリンピック開催というものも大きく影響しているかもしれない。

 とくに今回はステイホーム、つまり自宅で家族と巣ごもりして応援していたので、お客をなかなか店頭に呼び込むことができないまま、お盆休みに入ってしまったのである。

 さらには、半導体の供給不足問題も影響が出ているのは間違いない。ただ、登録車だけは前年同期比100%超えしているのは、7月までの受注残車両(納期遅延などで受注したが納車ができていない車両)のなかから、8月に登録及び納車できた分が加算されているので、軽自動車より好調に見えているといえよう。

 そもそも8月はディーラーがお盆休みに入るので稼働日数が少なく、年間でもっとも販売台数の少ない月ともいわれている。2021年8月は、さらにさまざまな要素が加わり、販売台数が落ち込んだといえよう。

 それでは通称名(車名)別で、さらに軽自動車も含んだ(含軽統計)ランキングを見ていこう。

 トップはヤリス クロスも含むヤリスシリーズ。引き続き多くのバックオーダーを抱えるヤリス クロスに加え、ヤリス自体も納期遅延が顕著になってきているとのこと。ただ、従来はトヨタレンタカーへの導入が目立っていたのだが、これがレンタカー専業者やカーシェアリングまでフリートセールスが拡大している。販売現場では「そこまで売れている認識がない」といわれる謎めいたヒットモデルは今月も好調だったようだ。

 苦戦するアクアを派生モデル追加で追い上げるノート

 7月19日に発売となり、初めて1カ月フル販売となったアクアは9442台で4位となっている。月販目標台数は1万台なので、目標を若干下まわっているが、半導体供給不足問題もあるので、額面通りにやや苦戦とも言い切れない。ただ、メーカーウエブサイトの工場出荷時期目処は1~2カ月となっているので、このご時世では即納状態といっていい。バックオーダーが積み上がっているというわけでもないので、総合的に判断すれば、やはり苦戦傾向にあるといわざるをえないだろう。

 そのアクアを語る上でノートの動きは見逃せないだろう。新型アクアとほぼ時を同じくして、3ナンバーサイズ版のノートオーラがデビュー、8月17日に正式発売となっている。発表は6月15日なので、しかも販売現場も驚くほどの反応があるとのことで、ノートオーラも含むノートが含軽統計で8位、登録車だけで4位となっているようである。ノート全体でアクアを抜いているわけではないが、3位のアクアの背後にピッタリとノートがつけていることについては、トヨタも何も感じていないとはいえないだろう。

 ヴェゼルが月販目標台数を下まわっているが、これは半導体供給不足などが影響しており、PLaYなどはほぼ1年待ちと納期遅延が深刻な状況が続いている。そのなか、9月14日にカローラ クロスがデビュー予定となっている。本格的な影響は10月以降となるが、こちらは注目に値するだろう。

 軽自動車では9月の統計で、ワゴンRにフルカウントでワゴンRスマイルが上積みされることになる。ワゴンRスマイルの月販目標台数は5000台。単純に8月のワゴンRの販売台数に上積みすれば、約1.2万台になる。9月は半期決算セールなのだが、軽自動車も半導体不足の影響で、在庫も含めてタマ不足が深刻となっている様子。

 新車販売全体で見ると、いつものように売りまくるだけでランキングの上下が決まるというわけでもないので(半導体供給不足の影響は深刻。ある意味各メーカーの部品購買能力が問われるといってもいいかもしれない)、登録車も含めてランキングの行方は非常に興味ある結果になるかもしれない。

 2021年8月新車販売ランキングトップ30

 1位:トヨタ ヤリス(1万8476台) 2位:ホンダ N-BOX(1万3229台) 3位:トヨタ ルーミー(1万347台) 4位:トヨタ アクア(9442台) 5位:スズキ スペーシア(9300台) 6位:ダイハツ タント(8214台) 7位:スズキ ハスラー(7246台) 8位:日産 ノート(7157台) 9位:トヨタ カローラ(7108台) 10位:ダイハツ ムーヴ(6897台) 11位:トヨタ アルファード(6483台) 12位:トヨタ ライズ(5920台) 13位:スズキ ワゴンR(5235台) 14位:ホンダ フリード(5200台) 15位:トヨタ ハリアー(4987台) 16位:ダイハツ タフト(4887台) 17位:日産 ルークス(4739台) 18位:ダイハツ ミラ(4514台) 19位:ホンダ ヴェゼル(4404台) 20位:日産 セレナ(4303台) 21位:トヨタ ヴォクシー(4243台) 22位:ホンダ フィット(4122台) 23位:トヨタ RAV4(3825台) 24位:トヨタ プリウス(3793台) 25位:スズキ アルト(3417台) 26位:ホンダ N-WGN(3391台) 27位:トヨタ シエンタ(3351台) 28位:トヨタ ノア(3080台) 29位:ホンダ ステップワゴン(2907台) 30位:スズキ ソリオ(2840台)

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みんなのコメント

33件
  • ヤリス、アクアが客を取り合ってるだけのような感じ。
  • アクアをショールームで見てきたが意外と良くなかった
    予想ではヤリスより豪華にして上質さで差別化を図ってくると思ってた
    ところが内装はヤリスとそんなに変わらないし(グレードによるかもしれないが)しかも時代遅れのフットブレーキ
    試乗はしていないので走りは分からないがあの内装の時点で欲しいとは思わなかった
    後部座席に人を常に乗せるという以外にヤリスより優れてる点は見当たらないと個人的には感じました
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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