2019年5月1日、令和元年を迎える。昭和から平成の代替わり時は、自粛ムード一辺倒だったが、平成から令和の代替わり時は、打って変わって祝福ムードになっている。ここでは時代(元号)が移り変わる時に、平成最初の日本車、輸入車、平成最後に発表された日本車、輸入車をチェックしてみた。TEXT◎塚田勝弘(TSUKATA Katsuhiro)
平成最初に発売された日本車は2台あった!?
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平成元年を迎えた1989年の初めの頃は、自粛ムード一辺倒だったのを思い出す方も多いだろう。しかし、自動車業界にとって1989年といえば、ワイン用の葡萄の当たり年、ヴィンテージイヤーといえる年だった。好景気を背景に、1980年代前半から開発をスタートさせた企画が新車として結実。バブル真っ直中の1989年に生まれたクルマは、初代ユーノス・ロードスターや初代セルシオなど、まさに名車揃いだ。
1989年、平成元年最初となる1月15日、日産からリリースされたパオは、1987年1月に発売された同社の「パイクカー」であるBe-1に続いて期間限定で発売されたパイクカー。大量生産ではなく、少量生産を前提とした遊び心があり、バブルでも時代に埋もれない「尖った」感覚を提案したモデルだった。
K10マーチをベースに、レトロなスタイリングが特徴で、日産自動車やいすゞ、三菱自動車と取引をしていた高田工業がBe-1以降、このパオを含めて、1990年代に入ってからはフィガロ、スバルのヴィヴィオT-Top、現在でも大人気の日産ラシーンなどの生産も受け持ってきた。
そしてもう1台、日産パオと同日である1989年1月15日に発売(発表は1988年12月)されたのが6代目の日産ローレル(C33)だ。「時代のまんなかにいます。」というキャッチフレーズと、高級ハイオーナーサルーンを示す「大人の趣味のよさを表現した上質な4ドアサルーン」というコンセプトを掲げ、Bピラーレスの4ドアハードトップを採用していた。「ハイソカー」と呼ばれる1台ではあるものの、当時絶大な人気を誇っていた日産セドリック/グロリア/シーマ、トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタと比べると影が薄かった。筆者は当時高校生で、当然免許は持っていなかったが、北関東の郊外ではトヨタ3兄弟に乗る友人の父親が羨ましかった想い出がある。
そのほか、1989年生まれの日本車は、1月に6代目の日産ローレル、2月の初代スバル・レガシィ、4月に2代目ホンダ・インテグラ、5月に初代日産180SX、2代目トヨタ・ハイラックスサーフ、7月に日産フェアレディZ(Z32)、8月に4代目トヨタ・ハイエース、スカイラインGT-R(R32)、9月にユーノス・ロードスター、10月に初代トヨタ・セルシオ、2代目トヨタMR2などの名車が続々と誕生している。※月は発売月。
では、平成最後に発売された日本車(新型車)は?
では、平成最後に発売された日本車(新型車)は? 4月10日の新型トヨタRAV4。「新感覚レクリェーショナル4WD」を掲げたコンセプトカー「RAV-FOUR」が発表されたのは、平成最初の東京モーターショーである1989年10月に開幕した第28回東京モーターショー。
ご存じのとおり、新型RAV4はカムリなどと同じ「TNGA-K」と呼ばれるプラットフォームを使い、モノコックボディの乗用系SUVでは、ホンダCR-V、フォルクスワーゲン・ティグアンなどのライバルと、SUV世界一の座を競うことになる。なお、先代の4代目RAV4は世界で最も売れたSUVであり、世界180カ国の国や地域で販売されるトヨタを代表するグローバルモデルに成長している。
令和元年、最初に発売される日本車(新型車)は、急なサプライズがない限り、「2019年春発売」とアナウンス済みで、4月中旬と予想されるGRスープラではないだろうか。日本では3月上旬より注文予約を開始していて、とくに最上級グレードの「RZ」は発売前に予定台数に達し、発売日時点でどれだけ2019年モデルが購入できるか不透明ではあるが、大きな話題を集めるのは間違いなさそうだ。
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