次期「iX3」? 新型コンセプト公開へ
BMWは3月21日、次世代EVコンセプトとして「ビジョン・ノイエ・クラッセX(Vision Neue Klasse X)」を発表する予定だ。
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SNSで公開された予告画像を見る限り、サイドプロファイルはiXに似ている。現行型iX3に相当するコンパクト~ミドルクラスの電動SUVとして、2026年頃に導入される見込みだ。
BMWはノイエ・クラッセ(ニュー・クラス)のEVシリーズとして、セダンやSUVを含む6車種を市場投入していく計画だ。昨年9月には、ビジョン・ノイエ・クラッセとして3シリーズの後継車も予告された。
ノイエ・クラッセとは何か?
第2世代となる次期iX3(コードネーム「NA5」)は、EV専用プラットフォームへ移行する。一方、内燃エンジン搭載の次期X3は従来のCLARプラットフォームを引き続き使用する予定だ。
BMWの研究開発部門責任者であるフランク・ウェーバー氏は昨年12月、弊誌の取材で、「従来のエンジン車の強みと次世代EVの開発が、BMWのさらなる成長につながると確信しています」と語った。
「BMWは今、柔軟性が求められる段階にいます。これまでのプラットフォームの考え方や認識から離れなければなりません」
「エンジン、モーター、バッテリーセル、車載コンピューター、制御ユニット、アプリ、ソフトウェア・アップグレードなどの主要コンポーネントをどのように使用し、ネットワーク化するか。ここにポートフォリオの多様性がかかっています」
「プラットフォーム構造そのものというよりは、個々のコンポーネントとその使い方が重要です。それがノイエ・クラッセです」
新世代バッテリーで航続距離アップ
次期iX3は、2025年からハンガリー・デブレツェンの新工場で生産開始予定だ。アウディQ6 eトロンやポルシェ・マカンなどがライバルとなるだろう。一方、エンジン車の次期X3の生産は、引き続き米国スパータンバーグ工場で行われる。
ノイエ・クラッセでは、BMWが開発した第6世代のリチウムイオンバッテリーが導入される。既存の角柱型セルとは異なり、水冷機能を備えた新しい円筒型セルを採用している点が特徴だ。セルの標準直径は46mmで、搭載されるモデルによって95mmと120mmの2種類の高さがある。
ウェーバー氏によると、現在使用されている第5世代バッテリーと比較して、正極内のニッケル含有量が多く、逆にコバルト含有量が少ないという。また、負極はシリコン含有量を増やし、合成黒鉛の配合を変えている。これにより、体積あたりのエネルギー密度が20%向上するとのこと。
つまり、同じサイズのバッテリーで、より長い航続距離を実現できるようになる。さらに、既存の400Vシステムから800Vへ移行することで、充電速度が最大30%向上すると言われている。
現時点ではまだ不明な点も多い。さらなる詳細については3月21日の発表を待ちたい。
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