社員が選ぶ納得のベスト10! SNS上で展開された「三菱自動車総選挙」、入選した10台はどれも名車&三菱の魅力を体現するモデル揃い!!
三菱自動車工業が公式FACEBOOKで、今年2月より「社員が選ぶ“三菱自動車総選挙”」と題した連載を実施し、そのトップ10を発表した。
デリカD:5に特別仕様車「JASPER」登場! ほかマイナーチェンジ 追加グレードなど最新情報大放出!!!
「社員が選ぶ“三菱自動車総選挙”」は、そもそも社内報向けに実施した企画だったそう。その結果が今回、SNSを通して発表されたわけだ。
結果発表は、10位から1位までを順次発表。それぞれの順位では、車種だけでなく、投票を行った社員からの愛に溢れた一言コメントも添えられている。
今回は、その中からベスト5を抜粋してご紹介したい。
文:大音安弘
写真:MITSUBISHI、編集部
【画像ギャラリー】本文未掲載 三菱自動車総選挙 6~10位も名車揃い!
5位:ハイテク満載のスーパーセダン「ギャラン(6代目)」
5位にはギャランがランクイン。スポーツ4WDモデルの「VR-4」はランエボの先駆ともいえる存在だった
1987年に登場した6代目ギャランが、5位にランクイン。従来型の保守的なスタイリングを一変させ、若々しくグラマラスとなったスタイリングは、ギャランの生まれ変わりを象徴していた。
ハイテクや新機能の導入にも積極的で、市販車世界初となる電子制御サスペンション「アクティブECS」を始め、4WD車には「4バルブDOHC」、「フルタイム4WD」、「4WS」、「4輪独立懸架」、「4ABS」などの最新技術を組み合わせた新総合システム「ACTIV FOUR」を投入。
当時、4WDと4WSの組み合わせも、世界初であった。
そんな新生ギャランの象徴となるのが、トップグレードの「VR-4」だ。
新開発のフルタイム4WDと組み合わされるのは、やはり新開発の2.0L 4気筒DOHCインタークーラーターボ。デビュー時は、クラストップの205psを発揮。その後も改良を重ね、最終型では、240psまで強化された。
4位:打倒GT-R!? スーパースポーツ「GTO」
三菱きってのスポーツカー、GTOは1990年に登場。写真の初期モデルはリトラクタブルヘッドライトを採用していたが、後期型では固定ライトに替わり、2001年に絶版
国産各社が挙って高性能スポーツカーを送り出したバブル期に、三菱も個性的なフラッグシップスポーツを送り出す。それが1990年に登場したハイテクスポーツカー「GTO」だ。
車種構成の影響で、FFベースで開発されるも、全車を3.0L V6DOHCエンジン搭載の4WD車とし、ABSや4WS付き4WDなどのハイテクで武装することで、戦闘能力を大幅に向上させた。
トップグレードの「ツインターボ」は、280ps/42.5kgmを発揮するツインターボエンジンを始め、様々な専用装備を搭載。
電子制御サスペンション「ECS」、自動可変空力システム「アクティブ エアロ システム」、排気音を変化させる「アクティブ エキゾースト システム」、4前後駆動配分を45:55とした4WDなどの様々な専用装備が搭載され、ドイツ・ゲドラグ製5速MT(ツインターボ)は、日本車初のアイテムであった。
3位:頼りになるエコSUV「アウトランダーPHEV」
唯一の現役モデル、アウトランダーPHEV。その電動化&4WD技術は、2013年の発売から7年経ってなお高い実力を保つだけに、ぜひ今後も三菱の資産として活用してほしい
ここで現行車が登場。2012年発売のプラグインハイブリッド車の「アウトランダーPHEV」だ。
時代が求めるエコカーであると共に、「i-MiEV」の電動技術、「ランエボ」の4WD技術、「パジェロ」で培ったSUVのノウハウを集約。まさに三菱の独自技術の集大成ともいうべきモデルである。
大人しいデザインの初期型は賛否を呼んだが、2015年のビッグマイナーチェンジで、「ダイナミックシールドマスク」を採用。力強いデザインとなると共に、走りも効率だけでなく、楽しさも追及され、スポーティなSUVへと成長した。
給電機能にも優れ、最大1500Wまで対応する100VのAC電源を搭載。また蓄えた電力を住宅に供給可能な「V2H」にも対応。エンジンの発電を組み合わせると、一般家庭の最大約10日分の電力の供給が可能となる。
この性能が評価され、自治体の災害対策車に採用されるなど、新たな場での活躍も期待されている。
2位:三菱の名を世界に知らしめた名車「パジェロ(初代)」
2019年8月をもって日本仕様が生産終了となったパジェロ。1982年に誕生した初代モデル(=写真)以来、37年に及ぶ歴史を持ち、三菱=4WDのブランドイメージを確立した功労車
昨年、惜しまれつつも、日本での販売を終了したパジェロ。その歴史の幕開けとなったのが、1982年に発売した多目的4WD車「パジェロ(初代)」だ。
長年、官公庁や企業向けに本格4WD車「ジープ」を供給していたが、1970年代に入ると、4WD車の需要が個人へと拡大。
時代の変化を感じ取った三菱は、ジープのノウハウを活用し、快適さを備えた乗用4WD車の開発へと動き出す。その原型が1973年に東京モーターショーで初公開されたジープのドレスアップ仕様車「ジープ・パジェロ」である。
好感触を得た開発者たちは、1979年の東京モーターショーで、2ドアタルガトップスタイルのコンセプトカー「パジェロII」を発表。それを市販仕様へと仕上げたものが、初代パジェロである。
ショートボディの内部には、小型トラック「フォルテ4WD」の堅牢なラダーフレームとパートタイム4WDを備え、高い悪路走破性に加え、快適さが見つけられた。
当初は、経済的な4ナンバー車のみであったが、快適性を高めた「ワゴン」や4ドアのロングボディ「エステートワゴン」などのバリエーションを拡大。もちろん、パリダカでの活躍は、その性能を世界に知らしめることになった。
1位:すべては勝利の為に……戦うスーパーセダン「ランサー エボリューション」
やはり1位は“ランエボ”。車の評価は販売台数だけではない。三菱のブランドイメージや技術の向上という意味での貢献度は計り知れない。新しいカタチでエボが復活することを願う
三菱自動車の社員が選んだ1位は、1992年に生まれた「ランサーエボリューション」シリーズだ。
開発の目的は、WRC参戦し、勝利を収めるため。大衆小型セダン「ランサー」のスポーツグレード「GSR」をベースに、兄貴分となるギャランVR-4のパワートレインを移植し、各部を強化したものであった。
更なる戦闘力アップを図ったランエボは、クルマ好きから大注目され、ホモロゲーション獲得に必要な2500台を瞬く間に完売。その結果、2500台が増産されることになった。
同年に誕生したインプレッサWRXとは、良きライバルとなり、互いの切磋琢磨を重ねていく。その後、ランエボは、WRC参戦のフィードバックを受け、モデル毎に戦闘能力を向上。最新のランサーをベースに、独自の進化を遂げていく。
そんなランエボの歴史は、三菱の4WD技術の向上にも大きく貢献している。その一例が、旋回性能を高めるAYCだ。ランエボIVより投入され、熟成されていった。
ラストエボとなる「ランエボX」は、2007年に登場。初のカタログモデルとなり、2015年発売の限定車「ファイナルエディション」で、その歴史に幕を閉じた。
◆ ◆ ◆
本文では未掲載の6~10位も含むトップ10は以下のとおり。
1位:ランサーエボリューション
2位:パジェロ
3位:アウトランダーPHEV
4位:GTO
5位:ギャラン
6位:ディアマンテ
7位:スタリオン
8位:レグナム
9位:ギャランGTO
10位:FTO
熱き三菱自動車マンたちが選んだトップ10は、どれも日本、いや世界の自動車史に残る名車ばかりである。しかしながら、現役モデルが1台しか含まれないのは、寂しさも感じてしまう。
ランエボのようなスポーツカーやパジェロのような本格派SUVの復活を望むのは、何も三菱ファンだけではないだろう。
FACEBOOKで公表された結果には、社員たちの一言コメントが添えられているが、どれもクルマを愛する人たちの声ばかりである。
苦境に立たされる今こそ、三菱パワーを存分に発揮した新型車を送り出し、飛躍の第一歩にして欲しいと願うばかりだ。
【画像ギャラリー】本文未掲載 三菱自動車総選挙 6~10位も名車揃い!
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みんなのコメント
凋落ぶりは90年代の日産以上か。
TOPに才能がないと何でもダメになる。