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【今まで、ありがとう】ホンダS660、生産終了へ モデューロXバージョンZ発売 「Z」の意味は?

掲載 更新 31
【今まで、ありがとう】ホンダS660、生産終了へ モデューロXバージョンZ発売 「Z」の意味は?

はじめに バージョンZとは

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】ホンダS660α、モデューロXバージョンZ【写真で比較】 全145枚

photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)、ホンダ

ホンダが、2シーター軽スポーツモデル「S660」の生産を、2022年3月をもって終了すると発表した。

これに合わせて、「S660モデューロX」に特別仕様車「Version Z(バージョン・ゼット)」を設定して、3月12日に発売することを明らかにした。

S660モデューロXは、ホンダアクセスが開発した専用カスタマイズパーツを量産過程で装着・販売するコンプリートカーブランド「モデューロX」シリーズの1台。

ベースとなる「S660」は、本田技術研究所設立50周年を記念した商品企画提案をきっかけに開発が始まった。心が昂ぶる2人乗りの本格スポーツカーを追求し、ホンダらしい“走る喜び”の実現を目ざした軽ミドシップ・オープンカーとして、2015年4月に販売開始。

2018年7月には、モデューロ・ブランドが培ってきた“上質でしなやかな走り”を実現するコンプリートモデルとして、S660モデューロXが導入された。

これまでに累計で3.2万台を販売(モデューロXを含む)してきたS660だが、ホンダによれば「今後の法規への対応などを鑑みて」残念ながら生産を終了することになったという。

今回発売された「バージョンZ」は、S660最後の特別仕様車となる。

名前に「Z」をつけたワケは、アルファベットの最後の文字であることから“究極のモデル”という意味をこめたため。さらに、軽ミドシップ・オープンを切り拓いた「ホンダ・ビート」の最終仕様が「バージョンZ」だったことも理由に挙げられる。

では、S660モデューロXバージョンZは、どのような特別なモデルなのか、その概略を紹介していこう。

S660モデューロXバージョンZ 外観

S660モデューロX自体のエクステリアは、ベースとなったS660に、以下のような専用装備が装着されている。

グリル一体型専用フロントバンパー/専用LEDフォグライト/専用ブラックカラード・ドアミラー/ボルドーレッドのロールトップ/ガーニーフラップ付きの専用アクティブスポイラー/リアロアバンパー/専用リアエンブレムなどである。

今回発表されたバージョンZでは、さらに以下のような変更・追加装備が施されている。

まず、ボディカラーには特別色として、ソニックグレー・パールを設定した。これはシビックなどにも採用されている、グリーンパールが煌めく力強いソリッドライクなグレー。

前後のHマーク、車名のエンブレム、専用リアエンブレムは、ブラッククローム調に変更。

さらに、ガーニーフラップ付きの専用アクティブスポイラーはブラック塗装に。アルミホイールの塗装もステルスブラックに変更され、ひと目でバージョンZと識別することができるだろう。

ボディカラーは、ほかにプレミアムスターホワイト・パールも設定され、全2色となっている。

S660モデューロXバージョンZ 内装

S660モデューロXでは、ベース車のインテリアに対して、以下のような専用装備が装着されている。

専用スポーツレザーシート(ボルドーレッド×ブラック)/専用アルカンターラ×本革巻きステアリング/ロゴ入りメーター/ロゴ入りアルミ製コンソールプレート/チタン製シフトノブ(MT車)/専用インパネソフトパッド/専用フロアカーペットなどなど。

さらに、バージョンZでは以下のような変更や追加装備が施されている。

インテリアパネルは、メーターバイザーパネル部/助手席エアコンアウトレットパネル部/センターコンソールパネル部に、カーボン調のパネルを追加装備。

ドアライニングパネルは、シートやインパネと同様、ブラックのラックススエードとボルドーレッドの合皮製のコンビで2トーンとなり、グレーのステッチが入れられている。

また、専用のシートセンターバッグには「Modulo X」のロゴが付けられ、アルミ製コンソールプレートは「Version Z」のロゴが入る専用タイプとなっている。

もともと、ボルドーレッドとブラックの2トーンによるインテリアでクオリティを高めていたS660モデューロXだが、専用装備の追加で特別感を高め、所有する喜びを向上させたわけだ。

S660モデューロXバージョンZ シャシー&パワートレイン

S660モデューロXはメーカーによるカスタマイズパーツを装着したコンプリートモデルだから、パワートレインはベース車から手は入れられていない。

それでも、専用デザインのアルミホイール(タイヤサイズとブランドは同じ)をはじめ、5段階減衰力調整機構付きの専用サスペンション、ドリルドタイプのディスクローター、そしてスポーツブレーキパッドを装着し、走りのパフォーマンスを高めていた。

今回のバージョンZに関しては、足まわりなどに関しては追加装備や変更はない。前述のように、アルミホイールの塗装がステルスブラックに変更されただけだ。

直列3気筒DOHCターボエンジンの、最高出力64ps/6000rpm、最大トルク10.6kg-m(104Nm)/2600rpmというパワースペックや発生回転数も、S660/S660モデューロXと変わりはない。

なお、標準のS660モデューロXのトランスミッションは6速MTとCVTが設定されているが、バージョンZでは6速MTのみとなっている。

S660モデューロXバージョンZ 装備

装備面についても確認しておこう。

シティブレーキアクティブシステム(低速域衝突軽減ブレーキ)、クルーズコントロール、セキュリティアラーム、シートヒーターといった安全&快適装備は、S660モデューロXと同様だ。

また、S660専用スカイサウンド・インターナビが装着できる「ナビ装着用スペシャルパッケージ」も標準装備。ただし、ナビゲーション本体や取付けアタッチメントなどは含まれない。

なおホンダは、S660の生産終了に向けて、全国のS660オーナーとともに、つくり・繋がるコンテンツとして「#WELOVES660」をホームページで実施するとしている。S660との動画や写真をSNSで投稿してもらい、それらをつなぎ合わせたスペシャルムービーの公開を予定しているという。

さらに、S660オーナー/開発者/製造者のエピソードやメッセージを、「S660ヒストリー」としてウェブサイトとFacebookにて順次紹介していく予定だ。

S660モデューロXバージョンZ 価格/発売日

S660モデューロXバージョンZの発売日は3月12日。

前述のように6速MTのみの設定で、消費税込みの車両価格は315万400円。

S660モデューロXより10万7800円高という価格設定だ。

なお、S660モデューロXバージョンZは限定車ではなく、特別仕様車となる。だが、S660モデューロXと同様に、登録には持ち込み検査が必要となる。

S660モデューロXバージョンZ スペック

車両価格:315万400円
全長×全幅×全高:3395×1475×1180mm
ホイールベース:2285mm
車両重量:830kg
エンジン種類:658cc直3ターボ
最高出力:64ps/6000rpm
最大トルク:104Nm(10.6kgm)/2600rpm
トランスミッション:6速マニュアル
駆動方式:横置きミドシップ
WLTCモード燃費:20.6km/L
タイヤ:(前)165/55R15(後)195/45R16

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みんなのコメント

31件
  • 批判されるのは販売を諦めたメーカーではなくて、現実を見ないで政策を推し進めている政府だと思いますよ。
    特に最近は一つの方向に猛進する傾向が強いですが、それは国家としては非常に危険な状態だと思います。
  • 言いたい放題言ってるけれど買わないじゃんあなたたち
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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