Webモーターマガジン編集部に中期テスト車両としてレヴォーグがやって来た。スケジュールの関係でなかなか乗れなかったのだが、短期間だがようやく乗る機会を得たので、ショートインプレッションを紹介しておこう。
すっかり姿を消してしまった日本メーカーのワゴン
ふと気がつくと、日本の街中を走っている乗用車の大半はミニバンかSUV。かつては人気を集めていたステーションワゴン(以下、ワゴン)は、セダン以上に人気がなく、姿を見かける機会が減ってしまった。それでも、ジャーマンスリーをはじめヨーロッパメーカーのインポートワゴンはそこそこ健闘しているのだが、絶対数は少ない。いま日本車のワゴンといえば、このレヴォーグ、カローラツーリング、そしてマツダ6くらいしか思い浮かばない。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
そんな日本車のワゴン市場で唯一、気を吐いているのがレヴォーグだ。レガシィ ツーリングワゴンの後継として2014年に発売されて人気を博し、2020年に2代目にフルモデルチェンジしてもなお、その人気は衰え知らずで、今や日本車のワゴン=レヴォーグと言い切ってもいいくらいの状態となっている。
さて、今回Webモーターマガジン編集部にやって来たのは中核グレードのGT-H EX。2代目レヴォーグの売りである「アイサイトX」も装着されている。
レヴォーグの前身であるレガシィ ツーリングワゴン、その中でも人気の高かった4代目からインスパイアされたという初代レヴォーグのスタイリングは、フルモデルチェンジされた現行型の2代目にも引き継がれている。遠目に見てもレヴォーグとわかるスタイリングは、初めて現行型を見たときは「あまり変わっていないんじゃない?」と思ったが、近くによってよく見るとかなり違う。
最新スバルのアイデンティティであるヘキサゴングリルは立体的になったし、全体的にエッジの効いたシャープなデザインとなった。個人的には、リアフェンダー上からテールへ回り込む造形などは「ワゴンでここまでやるか!」と感嘆してしまうほど。陳腐な表現だが「カッコいい」とつぶやいてしまう。
ただ、サイズ的にはこれ以上は大きくして欲しくない。初代よりひとまわりほど大きくなり、全幅もほぼ1.8mある。都会の狭い道などでも、スマートに走らせるにはこれくらいのサイズが限界だと思う。北米向けに肥大化してしまったレガシィの後を追うようなことだけは避けて欲しいものだ。
インテリアは大きく変わった。タブレットのようなタテ型の11.6インチ タッチディスプレイがセンターダッシュに収まり、メーターパネルは12.3インチのフル液晶モニター。ブルーステッチが入ったトリコット/ファブリックのシートも、いい雰囲気だ。
レヴォーグの高い人気には、それなりの理由があった
現行型のパワートレーンは、今のところ177psと300Nmを発生する水平対向4気筒の1.8Lターボと、リニアトロニックと呼ばれるCVTとの組み合わせのみ(取材時は2.4Lは未発表)だが、市街地でも高速道路でも、パワー的に不満はない。走行モードを2段階に切り替えられるSI-ドライブが備わるが、通常は「I(インテリジェント)」で十分。「S(スポーツ)」では初期ゲインが強いので、街中では発進時のアクセル操作に気を遣うほど。
ターボは低回転域から効いて、CVTがうまくエンジンの効率的な部分を引き出しているようで、加速は全域でスムーズ。CVTはマニュアルモードも備え、8速の80km/hは約1350rpm、100km/hで約1650rpm。今回、燃費は計れなかったのだが、高速クルーズではかなり伸びそうだ。
市街地でも高速道路でも、ダンピングの効いた乗り心地は良く、静粛性も高くて快適だ。少しだけワインディングロードも走ってみたのだけれど、前述した4代目までのレガシィ ツーリングワゴンにも通じる素直なハンドリングが好印象だった。FFともFRとも違う、前が引っぱりつつ後ろからも押し出してくれる感覚は、スバルの優れた4WDテクノロジーならではの賜物だ。
アイサイトXをはじめとする運転支援機能は優れものだ。信号待ちでボーッとしていると先行車が発進したのを教えてくれるし、高速道路でのレーンキープは安定している。しかも、ACC(アダプティブ クルーズコントロール)作動中で前方がクリアでも、高速道路の料金所が近づくと減速までしてくれる!
タテ型のタッチスクリーンやメーターパネルのインフォメーションなどは運転中でも操作しやすく、また視認性も高い。今回はリアシートやラゲッジスペースを使う機会はなかったのだけれど、ワゴン作りに長けたスバルのことだから、居住性や使い勝手には問題ないだろう。
チャイルドシートの必要なお子さんがふたり以上いるとか、4人以上の人を乗せる機会が多いなら、やはりミニバンかSUVという選択になってしまうのだろう。でも、めったに4人以上は乗せないし、クルマにスポーツ心は忘れたくない、だけどクルマは1台しか所有できないからユーティリティも必要・・・という人は、ぜひワゴンの良さを再認識してもらいたい。
中でもレヴォーグは、適度なサイズに十分なパフォーマンス、安全&快適装備も充実し、人や荷物をしっかり積める。そしてミニバンやSUVとは違うスタイリッシュなルックスも兼ね備える。短時間の試乗だったけれど、その人気の秘密が分かったような気がする。(文と写真:Webモーターマガジン編集部 篠原政明)
■スバル レヴォーグ GT-H EX 主要諸元
●全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm(ルーフアンテナ含む)
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1570kg
●エンジン:水平対向4 DOHCターボ
●総排気量:1795cc
●最高出力:130kW(177ps)/5200-5600rpm
●最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1600-36000rpm
●トランスミッション:CVT(8速マニュアルモード付き)
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・63L
●WLTCモード燃費:13.6km/L
●タイヤサイズ:225/45R18
●車両価格(税込):370万7000円
[ アルバム : スバル レヴォーグ GT-H EX はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
正:ライトバン