現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ほぼ確定! ロッキーのシリーズハイブリッドがダイハツの軽自動車にも展開される理由とは?

ここから本文です

ほぼ確定! ロッキーのシリーズハイブリッドがダイハツの軽自動車にも展開される理由とは?

掲載 更新 46
ほぼ確定! ロッキーのシリーズハイブリッドがダイハツの軽自動車にも展開される理由とは?

ロッキーの新ハイブリッドはトヨタTHSとは全くの別モノ

今回「ダイハツ ロッキー」と「トヨタ ライズ」に新たに採用された注目の「eスマートハイブリッド」は、トヨタの「THS」(動力分割機構を使ったシリーズパラレルハイブリッド)とはまったくの別モノとなりました。

>>ダイハツ タントのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

その構造は3気筒エンジンが発電専用で、“電気モーターだけでタイヤを駆動する”純粋なシリーズハイブリッド。バッテリーやモーター、インバーターの調達ではトヨタグループの力を使っていますが、システムのコンセプト自体はダイハツが独自に開発したものと言えるでしょう。

コンパクトカーに搭載することを前提に開発されている

基本コンセプトはダイハツらしい「良品廉価なハイブリッド」。1.2Lガソリン車(新設定)と共通の新開発エンジンを発電専用に最適化して最大熱効率40%を実現。さらに、発電用モーター、駆動用モーター、デファレンシャルをコンパクトにまとめた軽量なハイブリッド用トランスアクスルも新開発して、コンパクトSUVの長所である小回り性への悪影響も消しています。

バッテリーも良品廉価のコンセプトに合わせ、必要最小限の搭載量にしています。コストメリットはもちろん、搭載の自由度も上がって、ロッキーでは後席クッション下に収まってラゲッジスペースも削られていません。

…このように、eスマートハイブリッドはコンパクトカーへの搭載を前提に、搭載性やコストを十分に考え抜いて生み出されたことがわかります。

ダイハツは軽自動車への展開を明言していないが…

となると、俄然気になってくるのが軽自動車への展開ということになります。

現時点ではダイハツは軽自動車へのハイブリッド搭載については明言しておらず、メディア向けの説明会でも、eスマートハイブリッドで得た技術要素は軽自動車にも(当然)展開予定、といったお茶の濁し方をしています。

しかし、ロッキーがデビューしたときのことを思い出すと、軽自動車の展開は既定路線と考えるのが妥当ではないでしょうか。なぜなら、ロッキーはDNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)という新世代の基本設計を採用した第二弾モデルですが、記念すべき第一弾モデルは軽自動車の「タント」でした。今までのダイハツの説明によれば、DNGAは“軽自動車を基点とするアーキテクチャー”のはずです。

DNGAは軽自動車のハイブリッド化も織り込み済みか?

「アーキテクチャー」とは、シャシーを軸としたプラットフォーム、制御系に関連する電子プラットフォーム、生産性などの面が共通することを示すのが普通です。つまり、同じDNGAから生まれた登録車のロッキーにハイブリッドが搭載できるということは、軽自動車の「タント」や「ムーヴ」もハイブリッドが積める基本設計がなされていると考えるのが自然なのです。

このように推測すると、ダイハツがシリーズハイブリッド方式を選んだ理由にも合点がいきます。軽自動車のエンジンベイに、エンジンと2つのモーター(1つは駆動に使うモーター、1つは発電に使うモーター)に加えて、トヨタTHSのような動力分割機構を置くスペースは確保できないのではないでしょうか。

また小排気量になるほど、エンジンとモーターの同時駆動モードをもつシリーズパラレル方式(THSのこと)よりも、エンジンが発電に専念するシリーズ方式のほうが有利という見方もあります。

タントやムーヴに搭載すれば販売台数で巻き返しも可能

いずれにしてもダイハツが独自にハイブリッドシステムを仕立ててきたという段階で、軽自動車に積むことを想定していないと考えるほうが不自然です。

軽自動車をハイブリッド化した場合の価格アップがどのぐらいになるのか、という予想は困難ですが、販売台数で「ホンダ N-BOX」や「スズキ スペーシア」の後塵を拝しているタントの大幅改良時や、来年発表でDNGAを採用などと噂される次期「ムーヴ」に、高効率で省燃費、そしてモーターならではの力強さを兼ね備えたストロングハイブリッド車が加われば、軽自動車マーケットの勢力図が書き換わるのは間違いありません。ダイハツの軽自動車の動向に注目ではないでしょうか。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

写真:
1枚目:ダイハツ タント
2枚目:ダイハツ ロッキー
3枚目:ダイハツ ムーヴ

こんな記事も読まれています

なんこれ……VWじゃないの!? 日本じゃマイナーだけどいま見るとアリでしなかい「アウディ50」ってナニモノ?
なんこれ……VWじゃないの!? 日本じゃマイナーだけどいま見るとアリでしなかい「アウディ50」ってナニモノ?
WEB CARTOP
【写真で知る新型フリード】ホンダアクセス製純正オプションから狙うフリード クロスター。「家族で楽しむアウトドアカーライフ」の最適解とは
【写真で知る新型フリード】ホンダアクセス製純正オプションから狙うフリード クロスター。「家族で楽しむアウトドアカーライフ」の最適解とは
Webモーターマガジン
サーフボードもクルマもナンパの小道具! バブル期に湧いて出た「陸サーファー」に愛されたクルマ4選
サーフボードもクルマもナンパの小道具! バブル期に湧いて出た「陸サーファー」に愛されたクルマ4選
WEB CARTOP
au TOMSはどうしてそんなに強いのか? GT500最大の疑問に迫る。鍵となるのは“積み重ね”……そこに「悟空とベジータ」が応える最強布陣
au TOMSはどうしてそんなに強いのか? GT500最大の疑問に迫る。鍵となるのは“積み重ね”……そこに「悟空とベジータ」が応える最強布陣
motorsport.com 日本版
ハイパーカーデビューから1年で初優勝「JOTAの成長と努力にふさわしい」とスティーブンス/WECスパ
ハイパーカーデビューから1年で初優勝「JOTAの成長と努力にふさわしい」とスティーブンス/WECスパ
AUTOSPORT web
5速MTあり! スズキ「新型スポーティハッチバック」登場! 全幅1.7m超え「ワイドボディ」ד上質内装”採用! 「新型スイフト」印で発売
5速MTあり! スズキ「新型スポーティハッチバック」登場! 全幅1.7m超え「ワイドボディ」ד上質内装”採用! 「新型スイフト」印で発売
くるまのニュース
ホンダ『フリード』の原点は、「ちょうどよさ」と欧州車に負けない存在感にあった【懐かしのカーカタログ】
ホンダ『フリード』の原点は、「ちょうどよさ」と欧州車に負けない存在感にあった【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
わずかなエアロの違いでこんなに変わる? しなるホイールで走りがここまで違う!? 「Modulo30周年」試乗会で感じたホンダアクセスの衝撃の実力!!
わずかなエアロの違いでこんなに変わる? しなるホイールで走りがここまで違う!? 「Modulo30周年」試乗会で感じたホンダアクセスの衝撃の実力!!
WEB CARTOP
【スクープ】アルファロメオのフラッグシップSUV「ステルヴィオ」の後継モデルは最高出力800psのEVに!? その最終デザインを大予想!
【スクープ】アルファロメオのフラッグシップSUV「ステルヴィオ」の後継モデルは最高出力800psのEVに!? その最終デザインを大予想!
LE VOLANT CARSMEET WEB
1/64スケールで「くうねるあそぶ」!トミーテック、「初代セフィーロ」をミニカー化【CARSMEETモデルカー倶楽部】
1/64スケールで「くうねるあそぶ」!トミーテック、「初代セフィーロ」をミニカー化【CARSMEETモデルカー倶楽部】
LE VOLANT CARSMEET WEB
定額で商品をシェアする「Tポケット」、トヨタとピーステックラボが共同で運営
定額で商品をシェアする「Tポケット」、トヨタとピーステックラボが共同で運営
レスポンス
Enjoy Honda 2024 もてぎ、トライアル世界選手権日本GPと併催で今週末開催。ホンダF1計8台の展示プログラムも
Enjoy Honda 2024 もてぎ、トライアル世界選手権日本GPと併催で今週末開催。ホンダF1計8台の展示プログラムも
motorsport.com 日本版
総合3番手に急浮上のヌービル「昨日の時点からは信じられない展開」/WRCポルトガル デイ3後コメント
総合3番手に急浮上のヌービル「昨日の時点からは信じられない展開」/WRCポルトガル デイ3後コメント
AUTOSPORT web
焦げ付きにくいフッ素樹脂加工「ディスクピットマルチグリドル」が VASTLAND から5/18発売!
焦げ付きにくいフッ素樹脂加工「ディスクピットマルチグリドル」が VASTLAND から5/18発売!
バイクブロス
キャンピングカー専用設計だから広くて快適! トヨタ カムロードがベースのキャンパー
キャンピングカー専用設計だから広くて快適! トヨタ カムロードがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
ホンダが“ミニ ステップワゴン”初公開!? 小型ミニバン全面刷新で、新型「フリード」6月発売! 新旧で何が変わった?
ホンダが“ミニ ステップワゴン”初公開!? 小型ミニバン全面刷新で、新型「フリード」6月発売! 新旧で何が変わった?
くるまのニュース
ボッタスのレースエンジニア変更は、アウディ”F1参入”に向けた準備の一環。キック・ザウバー代表「変化を予測することにした」
ボッタスのレースエンジニア変更は、アウディ”F1参入”に向けた準備の一環。キック・ザウバー代表「変化を予測することにした」
motorsport.com 日本版
ホンダの名機[VTEC]搭載!! しかも中古車は破格の60万円! フィットRSは走りがハンパなく良かった!!!!
ホンダの名機[VTEC]搭載!! しかも中古車は破格の60万円! フィットRSは走りがハンパなく良かった!!!!
ベストカーWeb

みんなのコメント

46件
  • いくら軽が高額化してると言っても、純ガソリンよりほどほどのアップにしないと、ユーザーはシビアよ
  • アイミーブを思い出せば、最高馬力こそ64馬力にさえ抑えとけば、トルクは出し放題だったわけだから、
    駆動をモーターに置き換える事でかなり乗りやすくなるだろうね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.7231.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.9269.0万円

中古車を検索
ロッキーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.7231.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.9269.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村