■アンダー200万円の貴重な存在
先進運転支援システムや電動化などにより、新車の価格は年々上昇しています。なかでも大人数乗車でき室内空間も広いミニバンのなかには、500万円をオーバーするものも少なくありません。
その一方で、利便性の高い両側スライドドアを装備しながらも200万円を切るグレードを用意する3列シートミニバンがあります。
【画像】え! 車内めちゃ広い! オシャカワなトヨタ「シエンタ」を画像で見る(36枚)
トヨタ「シエンタ」は全長や全高を抑えたコンパクトなボディに、使い勝手の良い3列シートと両側スライドドアを装備するコンパクトミニバンです。
現行型は2022年8月に7年ぶりのフルモデルチェンジを果たした3代目。
歴代モデルの使い勝手の良さはキープしつつも、TNGAプラットフォームを採用したことによる走行性能の向上や、最新のハイブリッドシステムの採用、先進運転支援「トヨタセーフティセンス」を装備するなどの刷新を図りました。
また、TVCMでは「シエンタ犬」と呼ばれる小型犬が出演し、SNSなどでは「カワイイ!」と話題になるなど、注目度の高い車種となっています。
そんなシエンタですが、バリエーション展開はベーシックな「X」、中級グレードの「G」、装備充実の「Z」と3タイプを用意しています。
このうち、Xのなかでも1.5リッターガソリンエンジンを搭載する7人乗りモデルは車両本体価格(消費税込)199万円と、近年高価格化がすすむ新型車としては比較的安価に設定されています。
ミニバン単体でみた場合、200万円を切るモデルはトヨタだけでなくほかのメーカーでも用意されていないため、かなりリーズナブルな3列スライドドアミニバンと言えます。
その一方で、装備は少々簡略化されています。
たとえば、機能装備では両側スライドドアは助手席側のみ電動が標準となるほか、携帯しているだけでエンジン始動ができるスマートキーではなくエンジンは鍵穴に差し込んで回す通常のキーレス型、エアコンもオートではなくダイヤル式のマニュアルエアコンを装備。
また、インテリアにおいてもインパネやドアアームレストなどにファブリックを装備せずプラスチック材がむき出しとなり、スマートフォンとの接続が可能なディスプレイオーディオも省略されています。
とはいえ、簡略な装備は表面的なところにとどまっており、安全装備面ではトヨタセーフティセンスをはじめ、LEDヘッドランプやパーキングサポートブレーキ、サイド・カーテンエアバッグなど、現代のクルマとしての装備は標準化されています。
なお、シエンタではハイブリッド車の7人乗りXグレードは242万円からとなっており、ハイブリッドミニバンとしてはこちらも最安です。
※ ※ ※
2022年から2023年は国産ミニバンのフルモデルチェンジが相次いでおり、高い環境性能や高められた先進運転支援システムが魅力な一方で、そのほとんどで先代モデルよりも価格が上昇しています。
物価や各種税金が高まるなか、必要最低限の装備を持ちながらもシンプルな装いを持つ「両側スライドドア付き3列シートミニバン」という存在はますます求められていくのかもしれません。
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みんなのコメント
絶対、両側ともに手動と思ってました。
最近購入した嫁のタントは低いグレードにしたら両スライドドアともに手動ですし、半ドア状態やと自動で閉まる機能もないので結構しっかり閉めないとよく半ドアになってしまいますね。
シエンタのレーダークルーズコントロールとレーントレーシングアシストは秀逸。
どこかのメーカーは下位グレードにはSRSカーテンエアバックすら付かない。