ビュイック・ロードマスター(1957年)
(翻訳者注:この記事は後編です。前編と合わせてお楽しみください)
【画像】「木製ボディ」のステーションワゴン【ビュイック・センチュリーとパッカード110を写真で見る】 全21枚
この個体が製造された1957年には、ビュイック・ロードマスターは生産終了間近に迫っていた。ロードマスターは1935年に初登場し、1958年に生産終了を迎えたが、1990年代初頭に復活した。1957年モデルは、新たに低くなったボディスタイルと逆傾斜のAピラーが特徴で、独特なパノラマ・フロントガラスが生み出された。
ビュイック・ロードマスター(1993年)
1990年代に復活したビュイック・ロードマスターはこのような姿になった。この個体は1993年に生産された2万8829台のうちの1台で、ご覧の通り、素晴らしいコンディションを保っている。いったいどんな問題があって解体場に持ち込まれたのか、不思議に思える。
1992年には7万731台のセダンとワゴンが販売され、好調な滑り出しを見せたものの、生産台数は最終年となった1996年には2万1543台にまで落ち込んだ。
キャデラック・セビル(1976年)
1975年5月に1976年モデルとして導入されたセビルは、キャデラックの新型ミドルサイズ車であり、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツなどの高級輸入車と真っ向から競合することを目指していた。
フルサイズ車よりも1000ポンド(480kg)も軽量であったにもかかわらず、セビルには贅沢な機能が満載され、価格も高額であった(上級のシリーズ75フリートウッドに次ぐ価格設定)。このセビルは、3台並んだ1976年型のうちの1台である。
デソート・ファイアドーム(1956年)
ファイアドームは当初、デソートのフラッグシップモデルとしてデビューしたが、この個体が製造された1956年には、ファイアフイトの影に隠れ、エントリーレベルの車種となっていた。しかし、ここでいう「エントリーレベル」とは簡素な仕様という意味ではなく、ファイアドームはV8エンジンを搭載し、前年モデルと比較して出力が45psもアップしていた。
ビュイック・スカイラーク(1965年)
この1965年型ビュイック・スカイラークのコンバーチブルは、つい最近まで道路を走っていたようで、ミネソタ州のコレクター用ナンバープレートが付けられている。4本のタイヤすべてに空気が入っているだけでなく、驚くことに、幌も無傷のままだ。スカイラークは比較的好調な売れ行きを見せ、同年には1万台以上が販売された。
シボレーC20(1969年)
フレンチレイク・オートパーツには何百台ものクラシック・トラックが保管されているが、このカラフルな働き者にはすぐに目を奪われた。1969年型シボレーC20 4×4で、つい最近まで溶接や除雪作業に活躍し、2023年の夏にこのヤードにやってきた。シルは熟れすぎた果物のように腐りかけており、それはこのトラックが過酷な冬の作業に耐えてきたことの証である。
クライスラー300(1967年)
クライスラー300は1967年にモデルチェンジを行い、ボディサイドに独特なカーブを描くデザインが採用された。ヘッドライトより前方に伸びるフェンダーも新しくなった。この年に設定された3種類のボディスタイルのうち、この個体のようなハードトップ・クーペは最も人気があり、2万1894台の販売台数のほぼ半分を占めた。
フィアット124スパイダー(1978年)
フェンダーにプライマーが塗られていることから、誰かがある時点でこの1978年型フィアット124スパイダーを走れるようにしようとしたことは明らかである。幌も新品に交換された。しかし、修復プロジェクトが手に負えないと判断し、損切りすることを選択したようだ。最終的に、このイタリア製スポーツカーはフレンチレイク・オート・パーツに売却された。
フィアット124スパイダーは1966年から1981年まで生産され、最後の6年間は米国市場のみで販売された。
ダッジ・クラブクーペ(1948年)
1948年、10万台以上のスタイリッシュなクラブクーペがダッジの工場から出荷された。その年のダッジの総販売台数は24万3340台で、シボレー、フォード、プリムスに次ぐ米国第4位のブランドとなった。翌年には販売台数がさらに1万3000台増加したが、ランキングでは8位に後退した。
キャデラック(1941年)
キャデラックは1941年に6万6000台以上を生産し、同社の販売記録を更新したにもかかわらず、ライバルのパッカードには7000台ほどの差をつけられた。このシリーズ62の4ドア・セダンには、最高出力150psの5.7L V8エンジンが搭載されていた。今では想像もつかないが、当初は最高速度160km/h、0-97km/h加速14秒を誇った。
フォード・グラン・トリノ・ワゴン(1972年)
1972年、フォードはトリノ、グラン・トリノ、グラン・トリノ・スポーツのラインナップで構成されるトリノの第3世代を発表した。この世代ではサイズが拡大し、グラン・トリノ・ワゴンは先代モデルよりも6インチ(約152mm)も長くなった。
注目すべきは、2008年に公開されたクリント・イーストウッド監督の映画『グラン・トリノ』で、1972年型グラン・トリノが主役を演じたことである。ただし、映画で登場したのは、より魅力的なソフトトップモデルのスポーツであった。
フレーザー(1947年)
カイザー・フレーザー社におけるアッパーミドルクラスの高級車ブランド、フレーザーは、1946年から1951年までの短期間、自動車市場に存在感を示した。当初は販売が好調で、市場シェア1.5%を素早く獲得した。ピークは1947年で、写真のモデルが製造された年であり、6万8774台が出荷された。
リンカーン・プレミア(1960年)
1958年から1960年にかけて製造されたリンカーン・プレミアは、当時のキャデラックやインペリアルを凌ぐ、史上最大級のクルマであった。実際、「5マイル・バンパー」なしで製造されたリンカーン車としては最長だった。しかし、この1960年モデルは大幅に短縮され、フロント部分が失われている。おそらく、他の個体の一部として使われているか、あるいは誰かの「男の隠れ家」の目玉として飾られているのだろう。
パッカード(1949年)
このパッカードは他のヴィンテージカーから切り離され、フェンスで囲まれた敷地内に保管されており、おそらくは1台丸ごと購入されたものと思われる。1949年に製造された個体で、隣に並ぶものはさらに8年前の製造である。
プリムス・フューリー(1973年)
この1973年型プリムス・フューリーの車内にある、すり減ったタイヤの存在に興味をそそられる。プリムスは、この年販売ランキングで5位に落ちたものの、88万2196台を製造してブランド史上最高記録を達成した。この記録はその後二度と更新されることはなかった。
1973年型フューリーで最も象徴的なのは、1974年の映画『サンダーボルト』で改造されて使用された劇中車だろう。
オールズモビル・ナインティエイト(1965年)
オールズモビルのフラッグシップモデルは、長い歴史の中で3度、わずかに名称が変更された。1940年に8気筒エンジンを搭載したシリーズ90ということで「98」として発売され、1952年から1991年までは「ナインティ・エイト(Ninety-Eight)」と呼ばれていた。その後、ハイフンが取り除かれ、1992年から1996年までは「ナインティエイト(Ninety Eight)」となった。多少の傷はあるものの、この1965年型4ドア・ハードトップは素晴らしい状態を保っている。
カイザー・マンハッタン(1952年)
この1952年型カイザー・マンハッタンのボンネットがひどく変形しているのは残念だ。それ以外は良い状態に見えるのに。おそらく、3.7L 6気筒エンジンを外した際に損傷したのだろう。
1952年はマンハッタンのデビュー年であり、発売当初はカイザーの主力モデルであった。1955年に同ブランドが米国での乗用車生産を中止した際に、最後の1台がラインオフした。
マーキュリー・モントクレア(1957年)
マーキュリー・モントクレアという車名は、同社のマファ工場にほど近いニュージャージー州の裕福な町にちなんで名付けられたというのが一般的な説である。この1957年型の個体は、当時マーキュリーの中級価格帯モデルであった同車の2代目にあたる。
ホイールベースが122インチ(3099mm)と長めであり、新型のエドセルよりもワンランク上であった。この年に4種類のボディスタイルが用意されたが、中でも4ドア・ハードトップが最も人気があり、2万1156台が販売された。
パッカード・パトリシアン(1955年)
フレンチレイク・オートパーツには1ダース以上のパッカードが在庫として保管されている。1990年代後半には歴史の教科書にしか登場しなかったことを考えると、これは驚くべきことである。この写真の主役は1955年型パトリシアンで、同モデルの最終年に製造された9127台のうちの1台である。
ポンティアック・トランザム(1981年)
ポンティアック・ファイヤーバード・トランザムのボンネットに描かれた象徴的な「スクリーミング・チキン(叫ぶチキン)」のマークは、急速に色あせている。1981年に製造された2代目後期のモデルで、この年は3万3493台しか販売されず、1970年代半ば以来の最低販売台数を記録した。この落ち込みの主な原因は、1982年型としてデビュー予定の新型車への期待感であった。
キャデラック・シリーズ62(1958年)
堂々としたテールフィンが、このキャデラック・シリーズ62は1958年型であると明確に示している。このフィンは印象的であったが、翌年に登場したさらに刺激的なデザインに注目を奪われることになる。1958年型では新しいグリルが採用され、ツインヘッドランプも導入された。
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