【N-BOX タント ノート ポルテ】 小さくたって快適だ!! 軽&コンパクト 最新“快適”クルマ考

　クルマを「生活の相棒」として考える場合、ドライバーだけが気持ちよくてもしかたがない。「同乗者全員が快適」という観点で見た場合、どんなクルマが上位に浮かんでくるのか？

　自動車評論家 渡辺陽一郎氏・岡本幸一郎氏に「快適なクルマ」を5台選んでもらい、採点と解説をしてもらった。下記にはお二人の「快適なクルマ」についての考え方も載せてみたので、ぜひご自身との考え方と合わせて読み進んでもらいたい。

　今回はコンパクトカーと軽自動車、ターゲット顧客が競合しているこの2つをひとまとめにして快適なクルマを考えてみた!!

●渡辺陽一郎氏が考える「快適なクルマ」とは？
　後席は前席と比べて後輪と近い位置にあるため快適さの面で不利です。なので、後席が快適であれば全員にとって快適なクルマということになります。後席の足元空間が広く、着座姿勢を正しくとれ、頭上空間が広いこと。座っていても跳ねる感じがせず、バタバタしないこと、遮音性が高いことが重要です。

●岡本幸一郎氏が考える「快適なクルマ」とは？
　不満に感じないスペースがあり、乗り心地は柔らかいだけではなく、フラット（姿勢が乱れにくい、フラットライドな乗り心地）であることが重要だと考えます。

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※本稿は2019年9月のものです
文：渡辺陽一郎、岡本幸一郎／写真：ベストカー編集部
初出：『ベストカー』 2019年10月10日号

■ポルテ&スペイドは「2列シートのミニバン」だ！

（TEXT／渡辺陽一郎）

　快適性に重点を置くと背の高い車種になる。1位のポルテ&スペイドは車内が最も広く、2列シートのミニバンという印象だ。

●第1位／TOYOTA ポルテ／スペイド

電動スライドドアと低床フロアがウリのポルテ／スペイド

　前後席ともに座り心地が優れ、コンパクトカーでは乗り心地もいい。同じトヨタのルーミー&タンクよりも大幅に快適だ。

　2位はソリオ。全幅を1625mmに抑えたから外観は軽自動車風だが、走行安定性と乗り心地が優れる。前後席とも座り心地にボリューム感があり、頭上と足元も広い。

●第2位／SUZUKI ソリオ

　3位は軽自動車のN-BOXだ。座り心地が柔軟で、路面からの衝撃も吸収するから、乗り心地にもいい効果をもたらした。内装も上質で小型車と対等以上に勝負できる。

●第3位／HONDA N-BOX

　4位はキューブ。設計は古いが、和風の内装に独特のリラックス感覚がある。

●第4位／NISSAN キューブ

　5位のタントも座り心地が快適だ。

●第5位／ダイハツ タント

※各項目は10点満点として採点

■ニューモデルが多い軽自動車が有利！

（TEXT／岡本幸一郎）

　現行のコンパクトカーは新しいクルマが少ないのに対し、軽自動車は印象的な快適性を身に付けたニューモデルがいくつもある。

　なかでも出たばかりのN-WGNには本当に驚かされた。広さも乗り心地も静粛性もすべて身に付けている。

●第1位／HONDA N-WGN

N-BOXで開発された新プラットフォームを採用するN-WGN

　同様に新しいデイズ/eKもなかなかよい。ただし乗り心地は2WDに限る。むろんN-BOXやタントのようなスーパーハイトワゴンのほうが広さでは上回るわけだが、実はトレッドが狭く重心が高いので、走りまで含めるとハイトワゴンのほうがバランスがよい。

●第2位／DAIHATSU タント

●第3位／HONDA N-BOX

●第4位／日産/三菱 デイズ/eK

　一方、現行のコンパクトカーはあまり印象に残るクルマがないのだが、強いていうとノートがまずまず。次期フィットが気になるところだが、N-WGNをここまで仕上げたんだから期待していいよね。

●第5位／日産 ノート


※各項目は10点満点として採点

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