「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「シビック タイプR(3代目)」だ。
ホンダ シビック タイプR(2009年:3代目)
1997年、NSX、インテグラに続いてシビックに初めて「タイプR」の称号が与えられたモデルが設定された。1.6LのDOHC VTECは185ps/8200rpmを発生し、手頃なボディサイズがもたらす軽快な走りで人気を誇った。
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2001年に発表された2代目シビック タイプRは、イギリスで生産された輸入車となった。初代より若干大きくなり、エンジンは2LのDOHC i-VTEC(215ps)に換装された。インパネ配置の6速MTは操作性が良かった。
そして2007年、現行型となる最新のシビック タイプRが登場した。最初の試乗会場は、鈴鹿サーキットのレーシングコース。圧巻だったのは、そのロードホールディングの高さだ。まるでダウンフォースを得たフォーミュラマシンのように、路面に吸い付くかのごとくコーナーをクリアしてみせた。鈴鹿サーキットの名物高速コーナーである130Rの安定感ある走りには、舌を巻いたものだった。
ただし、サーキットではちょうどいいと感じられたサスペンションは、一般道ではかなりハード。路面のちょっとした継ぎ目でもけっこう跳ねて、けっして快適とは言いがたかった。さらにリアの接地を重視したあまりに、タイトコーナーではアンダーステアが強いのも否めなかった。
振り返れば、前述した初代のシビック タイプRは6代目シビック(EK9)がベースモデルであり、このころから比べれば現行のタイプRは長くワイドになり、約200kgも重くなっている。年を追うごとに厳しくなる安全基準により、ベースモデルの進化ゆえの大型化を嘆くわけにもいかないのだが、スポーツモデルとして果たしてこれでベストなのか、という疑問は残るのは事実だ。
正直、大きくなることで、シビック タイプRは軽快感が損なわれている。初代のような5ナンバーサイズに収まっていたころの、「人車一体感」を懐かしんでしまう。
だが、そのかわりに現行シビック タイプRには2Lで225psを発生するK20A型エンジンという強心臓が与えられている。6000rpmを超えるとVTECのカムが切り替わったことを示すインジケーターランプが点灯し、そのまま8500rpmのレブリミットまで一気に吹け上がる。スコッとキマる6速MTをシフトしながらのスポーツドライブは、現行型シビック タイプRの真骨頂だ。
今回試乗した最新型では、粗雑な路面でのピッチングはかなり影を潜めていた。サーキットではその違いを感じ取ることはできないかもしれないが、一般道でのロードホールディングはかなり改善されている。
ポルシェ 911でよく使われるフレーズだが、「最新のタイプRが最良のタイプR」であることは、確認できた。ただ、繰り返しになってしまうが、初代のタイプRにあったような本当の軽快な走りができれば、もう言うことはないのだが、やはりそれは無理な注文になってしまうのだろう。
■シビック タイプR 主要諸元
●全長×全幅×全高:4540×1770×1430mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1270kg
●エンジン種類:直4 DOHC i-VTEC
●排気量:1998cc
●最高出力:165kW<225ps>/8000rpm
●最大トルク:215Nm<21.9kgm>/6100rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:横置きFF
●タイヤ:225/40R18
●当時の車両価格<税込み>:283万5000円
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みんなのコメント
走りのパフォーマンスはよくワカランけど、タイプRを名乗るだけの事はあったのだろう