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〈試乗インプレ〉インディアン「FTR1200S レースレプリカ」勝利と栄光を提げ、ストリートで輝きを放つ

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〈試乗インプレ〉インディアン「FTR1200S レースレプリカ」勝利と栄光を提げ、ストリートで輝きを放つ

インディアンモーターサイクルズ待望のロードスポーツモデルは、アメリカンモータースポーツのフラットトラックレーサーの特徴を色濃く投影し、また伝統と格式を兼ね備えるとともに、新たな伝説ともいえる栄光すら感じさせるエポックメイキングな仕上がりとなっている。

クルーザーと一線を画すVツインだが、優雅な走りもお手の物
フラットトラックレースは日本国内では馴染みが薄いジャンルのモータースポーツだが、レースに使用される車両の車体構成は、独特のスタイリングや扱いやすい操作性などから根強いファンも多く、確立されたジャンルとなっている。

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フラットトラックレーサーを模したスタイルは、本格的にトラック走行をしなくても街乗りでその雰囲気を楽しむのにも最適で、しかもその軽快なハンドリングはストリートとの相性も良く、ユーザーレベルでそのエッセンスを取り入れたカスタムカルチャーも根付いているほどだ。

さて「FTR1200S レースレプリカ」だが、重厚感あふれるオーバーリッターサイズのVツインエンジンを搭載する本格レーサー的な存在は、はたして日本の道にマッチするのであろうか? また、どんな表情を見せてくれるのか?

インディアンモーターサイクルズのVツインエンジンといえば、どっしり構えるクルーザーに搭載されている、無駄に鼓動感を演出せず節度あるVツインならではのフィーリングを活かしたトルクフルな印象が強かった。

ではこのFTR1200Sはというと、排気量相当の太いトルクは存在しつつも、鋭く吹け上がる様は高回転型のスポーツモデルの様である。明らかにそれまでのクルーザー然としたキャラクターとは異なるマッシブさを備え、スポーツライディングにおいても高いパフォーマンスを発揮してくれる。

しかも、パワーバンドの広さから、エンジン回転数を問わず、繊細かつフレキシブルなコントロールを可能にしてくれるのも特徴だ。

かといって、鋭さだけが際立つエンジン特性ではなく、低回転でのクルージング時の優雅さを演出する許容の大きさはクルーザー譲りともいえるものだ。

スロットル操作に神経質になることがないので、選択可能な走行モードに頼らずとも、乗り手を選ばないフレンドリーさが好印象である。

強烈なインパクトを与える戦闘力に、大河が流れる様な優雅さを併せ持つというのは相反するキャラクターの様に感じてしまうが、FTR1200Sはそれを高いレベルで実現しているのだ。

それは、乗り手の好みやその日の気分にFTR1200Sのほうからアジャストしてくれるかのようで、スタイリングにとらわれない自由なライディングをサポートしてくれる。

スタイリングはレーサーFTRを彷彿させるものの、独自の車体構成で、目まぐるしく変化する過酷な道路状況にも耐えうるタフな造り込みが目を引く。

車体は、高いロードクリアランスや大きなショックストロークを確保。前19インチ後18インチホイールの組み合わせにより、クルーザーやスポーツロードモデルとは異なる、軽快な中にも粘りのあるハンドリングとなっている。

アップライトな乗車姿勢とあいまって、ダイナミックな操作感を実現し、走行する距離やステージは関係なく、純粋に操る楽しさと充実感に浸ることも出来るだろう。

他にはない1200ccVツインエンジン搭載のフラットラックレーサーをモチーフとしたFTR1200Sは、走行するステージを限定することなく、意外にもフレンドリーなキャラクターといった仕上がり。

現在進行形でアメリカの歴史あるレースシーンを牽引するレーシングテクロジーと、最先端電子制御技術をふんだんに投下し融合させた情熱溢れる一台となっている。

文:山口銀次郎/写真:柴田直行(FTR1200Sレースレプリカ)

走行映像 1分32秒


Indian FTR1200S 主なスペックと価格
全長×全幅×全高:2287×850×1297mm
ホイールベース:1524mm
シート高:805/840mm
車両重量:231kg
エンジン形式:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ
総排気量:1203cc
ボア×ストローク:102×73.6mm
最高出力:123HP
最大トルク:12.2kgm/6000rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:13L
変速機形式:6速リターン
タイヤサイズ前・後:120/70R19・150/70R18
税込価格:209万9000円/レースレプリカ・カラーは236万4000円

FTR1200S レースレプリカの各部を解説
アメリカで最古のオートバイメーカーとして1901年に創業し、チーフやスカウトなどの名車で世界にその名を轟かせたインディアン。

1959年に一度解散したが1996年に復活し、以後チーフをはじめ、往年の名車の名を冠したゴージャスなクルーザーを手がけて、再び知られるようになる。

近年はパイクスピーク・ヒルクライムや、ダートトラックレースなど、モータースポーツへの参戦も盛んに行っており、それらの活動が市販車として結実した最初の例が、このFTR1200/Sというわけだ。

ルーツとなったのは、ワークス活動を行っていたダートトラックマシン・スカウトFTR750。そのワイルドでレーシーな雰囲気をスタイリングに取り入れ、専用に開発されたパワフルな1203cc水冷Vツインを、剛性バランスに優れる鋼管トレリスフレームを中心としたスリムな車体に搭載。

豪快な走りを堪能できる個性的ビッグトラッカーとして注目を集めている。

文:小松信夫/写真:柴田直行

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みんなのコメント

2件
  • 個人的に思うのだが 750ccぐらいのサイズで公道仕様を売り出したら更に売れると思いますよ。
  • 高いなぁ。消音器がカッコ悪すぎ、イメージビデオの車両を130万くらいでお願いしたいです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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