10月26日(木)から11月5日(日)にかけて開催された「ジャパン モビリティショー2023」で発表された新型車を深掘り! 日産自動車が発表した次世代のミニバン「ニッサン ハイパーツアラー」に注目する。
初代ルノー・エスパスを超えるインパクト
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日産がずらりと出展したコンセプトカーの数かず。未来的であると同時に、けっこう現実的だったりする。「これは将来のエルグランドか!」と、思わせてくれたのがニッサン ハイパーツアラーだ。
全固体電池と、モーター類をモジュールとして一体化したシステム搭載が前提。後者はBYDが実用化している電動アクスル「8 in1」技術を連想させる。いよいよ日産もか……と、期待が高まる。
プロファイル(サイドビュー)を見ると、厚いボディと傾斜角が鋭いスポーツカー的なウインドシールドをはじめとする低めのグラスハウスの組合せがユニークだ。
先述したように、小型軽量の全固体電池が搭載できるようになれば、ボディがもっと薄くできるはずだから、ルノーが昔、発表した大胆なシルエットの初代「エスパス」(1984年)をしのぐボディも実現するかも、と、私は期待する。
ジャパン モビリティショー2023における日産ブースの壇上に置かれたニッサン ハイパーツアラーは、カッパー(銅色)というのか、輝くばかりの金属的な車体色に塗られ、存在感が強かった。
海の向こうの騎士の仮面を連想させるフロントマスクは、従来の日産車の特徴だった「Vモーショングリル」から離れたようで、個人的にはそこも好ましい。
カルロス・ゴーン体制の置き土産ともいえるVモーショングリルは、他の部分との整合性が悪いように感じた。日産のデザイン部は相当苦労したのでは? と、勝手に想像する。
ハイパーツアラーの外板は、面の張り出し感とともに、要所にエッジを入れることで緊張感を生み出すデザインが採用されている。バンパー一体型グリルのライトの演出もおもしろい。ボディパネルは、「日本の伝統美を表現した」と、日産が用意したプレスリリースにはある。日本の伝統美とは具体的にどういうことか? そこはよくわからないが、でもまぁ、こういうクルマが走り出すと、世のなかが楽しくなりそうだ。
コンセプトモデルは自動運転が前提とされている。そのためインテリアは、回転対座型の前席シートがそなわる。自動運転をセットしたあとは、ドライバーも後方を向いてラウンジのように、乗員皆で談話するなど、移動中の時間を楽しめばいいそうだ。
センタートンネルを持たないBEV(バッテリー駆動のピュアEV)なので床が平ら。従来のICE(エンジン車)よりさらにラウンジ感が強く味わえるのも、魅力とされる。
ヘッドレストレイントシステム(いわゆるヘッドレスト)にはバイオセンシング機能がつき、AI(人工知能)がそこからのデータで、乗員各々の脳波や心拍数を検知。空調や照明を調整し、室内の雰囲気を最適に演出することも考えられている。
後席の乗員は装着できるウェラブルディスプレイによって、インフォテインメントシステムにアクセスできることも考えられているようだ。
あまり技術的な理想を書き連ねると、現実感が希薄になってしまうが、少なくともこんなデザインで、かつe-4ORCE(イーフォース)という駆動系の制御システムと電気モーターを組み合わせた技術なら、そんな遠くない将来に実現出来るかもしれない。“やっちゃえ日産”と、ちょっと前の宣伝コピーが頭に浮かんだのは、私だけではないのでは?
ぜひ、量産化を、やっちゃってほしいものだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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