新型「ムーヴ キャンバス」のベストグレードはG！ ライバル「ワゴンRスマイル」との違いも検証

50kgもの大幅な軽量化を実現
ダイハツの軽トールワゴン「ムーヴ キャンバス」が7月5日、初のフルモデルチェンジを受けた。新型の販売は7月13日から全国一斉に開始される。先代は背の高すぎないボディにスライドドアを備え、カワイイ系の個性的なデザインも相まって累計38万台のセールスを記録。新型も一見キープコンセプトに見えるが、中身は格段の進化を遂げている模様。そこで今回は第2世代の新型ムーヴ キャンバスを掘り下げ、その魅力に迫ってみたい。

まず、新型ではプラットフォームを「DNGA」に刷新したことで約50kgの軽量化を達成している。エンジンには新たにターボもラインナップし、高速の合流などでも余裕のパワーを身につけた。さらに、「ストライプス」と「セオリー」という2種類のデザインラインを設定。前者は先代で約９割を占めていたという女性オーナーに訴求を図るモデル。後者は、ブラウンとブルーを基調としたシックなインテリアが特徴で、男性や落ち着いた雰囲気を求めるユーザーにアピールする。また、保温機能付きのカップホルダーやマスクも入れられるインパネアッパーボックスなど、リビングライクな使い勝手の良さも特徴だ。

新型の価格帯はストライプス、セオリーともに2WDが1,496,000円～1,793,000円、4WDが1,622,500円～1,919,500円だから、先代より20万円程値上がりしているが、スペックや装備の充実を考えると、納得のいく上級移行だろう。

ライバル「スズキ ワゴンRスマイル」との違い
次に、先代のガチンコライバルだった「スズキ ワゴンRスマイル」との比較をしてみたい。新型ムーヴ キャンバスも丸みのあるファニーなスタイリングだから、両モデルで迷う人も多いだろう。ボディサイズは全高のみ1655mm（2WD）とムーヴ キャンバスの方が低く（ワゴンRスマイルは1695mm）、3395mmの全長、1475mmの全幅は同値となっている。もっとも、このカテゴリーはスーパーハイトワゴンほどの高さは不要というユーザー向けのクルマなので、高さの違いはそれ程問題にならないだろう。ちなみに、天井高以外の室内寸法も、ワゴンRスマイルの方が5mm長いだけと、ほとんど差がない。

一方、パワートレーンは新型ムーヴ キャンバスがNA（52ps/60Nm）とターボ（64ps/100Nm）であるのに対し、ワゴンRスマイルはNA（49ps/58Nm）とハイブリッド（NAエンジンに2.6ps/40Nmのモーターの組み合わせ）のラインナップとなる。結果、パワーはムーヴ キャンバスに分があり、燃費（WLTCモード）では25.1km/LのワゴンRスマイル・ハイブリッドが相対的に優れる。

装備の面では、エントリーグレード以外で電動パーキングブレーキ（G／Gターボ）を備えるなど、後発のムーヴ キャンバスの方がやや優れる印象。ただ、価格もムーヴ キャンバスの方がやや高めだから（ワゴンRスマイルは1,296,900円～1,716,000円）、明確な勝敗は付けにくい。結論として、余裕ある走りや充実装備に惹かれるならムーヴ キャンバスを、ハイブリッドやリーズナブルな価格に魅力を感じるならワゴンRスマイルを選ぶのが正解となりそうだ。





おすすめは「G」グレード以上。ターボや4WDも必要に応じて選択可
最後に、新型ムーヴ キャンバスの一押しグレードを決めたい。まず、ストライプスとセオリーではセオリーをお勧めしたいところ。というのも、デザインは好き嫌いがあるだろうが、同価格でセオリーのみステアリングホイールとシフトノブが本革巻きになり、お得感が強いのだ。

そして、アダプティブクルーズコントロールや豊富な収納ギミックは外せないと考え、中位グレードの「G」（1,672,000円）以上をターゲットとする。最後は、ターボの要否だが、ここは高速道路を頻繁につかうなら「Gターボ」（1,793,000円）、そうでないならNAとなる素の「G」で十分だろう。なお、雪国の方はプラス12万円程で4WDも選択できる。

以上、新型が発表されたばかりのムーヴ キャンバスを掘り下げてみた。購入の参考になれば幸いだ。

Comments

旧型みたいなデザイン。
現行型の方が新型っぽい。

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