現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「川越ベンツ」はフェラーリと同じコノリーレザーを採用! ホンダ初代「プレリュード」はまさしくデートカーの前触れでした【カタログは語る】

ここから本文です

「川越ベンツ」はフェラーリと同じコノリーレザーを採用! ホンダ初代「プレリュード」はまさしくデートカーの前触れでした【カタログは語る】

掲載 27
「川越ベンツ」はフェラーリと同じコノリーレザーを採用! ホンダ初代「プレリュード」はまさしくデートカーの前触れでした【カタログは語る】

人気の道筋を作った初代プレリュード

初代のホンダ プレリュードが発売されたのは1978年11月24日。当時のホンダのプレスリリースには「スポーティタイプの2ドア・フィックストクーペ」とタイトルされていた。ホンダにとっては1969年から1974年にかけて発売された1300/145クーペ以来の2ドアパーソナルクーペであり、新型車としては、初代アコード(1976年)、アコード サルーン(1977年)に次ぐモデルだった。

俺たちの「80’sデートカー」バブル狂騒編。なつかしの「スーパーホワイト」に「助手席隠しレバー」覚えてますか?

川越のベンツと呼ばれたプレリュード

車名のPRELUDEは「前奏曲」「先導する」といった意味。プレスリリースにある簡潔な説明には「前席を重視した4人乗りの室内、国産車で初めての電動式サンルーフを標準装備(Eタイプ除く)、みやすく配慮した世界でもまれな集中ターゲットメーターなど、数多くの新しい技術を採用。パーソナルライフを楽しむための2ドアフィクストクーペである」とある。

クルマそのものはアコードをベースとした上で、サスペンションなどを専用化しており、たとえばホイールベースはアコードより60mm短い2320mmの設定、トレッドはフロントが同じ1400mm、リアが20mm広い1410mmとしていた。サスペンションはストラット式4輪独立式で、前後にスタビライザーを装着。

ロングノーズ&ショートデッキ、1290mmの低全高のプロポーションは、軽快ながらおおらかなイメージのアコードとは好対照で、シャープに引き締まった印象。登場前、2+2のコンパクトなキャビン形状などから、当時のメルセデス・ベンツ450SLCを引きあいに「川越ベンツ」などと言われたが、今見るととても個性に溢れ、この時代のクルマがいかに独創的に作られていたかを感じさせるスタイルだ。

国産車初の電動式サンルーフを採用

一方でインテリアでは集中ターゲットメーターと呼ばれた、スピードメーターとタコメーターの指針を同軸上に配したユニークなメーターが売りのひとつだった。これは1979年7月登場の2代目スーパーシビックにも受け継がれたアイテムのひとつ。このメーターの側面部分には、ダイヤルでチューニングとボリューム調節を行なう(音質調節は手前側のダイヤルで行なう)方式のロータリー式AM/FMマルチラジオも備えられた。

それと何といっても注目を浴びたのは国産車初電動式サンルーフがXT、XR、XEグレードに標準装備された点。ルーフパネル寸法はタテ521mm×ヨコ905mmと、コンパクトなキャビンに対しワイドな開口部分を提供してくれるこのサンルーフは、以降、追従した国産車が現れたことからも、特別感のある装備でもあった。オープン時の風の巻き込みを防ぐディフレクターも備え、「指先で軽くボタンを押せば、ルーフパネルがスルスルと動きだし、離せば止まる扱いやすい電動式(カタログの文面より)」というもの。1980年1月になるとサンシェード付きのガラスサンルーフ仕様も登場している。

またサンルーフの設定もあり、モノコック構造のボディの剛性への配慮も入念で、フロントとリアのピラーサイドルーフレールは2重の構造としたほか、ルーフ全体やフルドアの構造も強化したものとし、キャビンの安全確保が図られていた。

コノリー社製レザーシートを装着

当初の搭載エンジンはアコードにも搭載された1.8L(1750cc)のCVCC。90ps/13.5kgm(マニュアル車)のスペックを持つユニットで、エイトバランスウェイト採用のクランクシャフトの採用を始め、「回転と往復運動部分のバランスを綿密に調整し、振動発生を低く抑え、静かなエンジンとした(ニュースリリースより)」パワーユニットだった。

トランスミッションには5速MTのほか、ATはこの時代のホンダ車らしく★(スターレンジ)付きのホンダマチックが用意された。

それからもうひとつ、装備の話になるが限定生産仕様として本皮革シートの用意があったのだが、これが何とコノリー社製レザーシートだった。カタログの文面には「外国製高級本皮革を使用したシートを別途に用意しました」とだけ書かれているのだが、そのページの写真をよくよくみればフロントシートのサイドに金色の文字で刻印されたCONNOLLYのロゴがしっかりと写っていた。残念ながら筆者はトリコット地の普通のシート表皮の実車にしか座ったことがないが、独特のしっとりとした風合いがプレリュードのパーソナルな室内空間にさぞ合っていたことだろう。

初代プレリュードは海外でも展開され、当時、海外の自動車雑誌でVW初代シロッコとの比較試乗レポートが載っており、ハンドリングの優秀性などが評価されていた。ただし日本市場では爆発的なヒット作だったかというと、必ずしもそうではなかった。「HONDAが走りの質を変えた。ハード・エレガンス感覚──プレリュード。Intellectual Sexy」とは、カタログの差トップにあったコピー。プレリュードの名のとおり、2代目、3代目の人気のまさに前触れ、または道筋を作ったのがこの初代プレリュードだった。

こんな記事も読まれています

[音響機材・チョイスの勘どころ]「ボックスサブウーファー」は、箱の構造でも音が変化!
[音響機材・チョイスの勘どころ]「ボックスサブウーファー」は、箱の構造でも音が変化!
レスポンス
現状維持の選択がリスクを招く? 再契約したレッドブルとペレスの現状
現状維持の選択がリスクを招く? 再契約したレッドブルとペレスの現状
motorsport.com 日本版
209万円から! ホンダ新型「最安SUV」ベテランドライバーの買い替え需要にマッチ!? シンプル装備がウケる理由
209万円から! ホンダ新型「最安SUV」ベテランドライバーの買い替え需要にマッチ!? シンプル装備がウケる理由
くるまのニュース
歴代最速のシボレー「コルベットE-Ray」日本初公開! “ハイブリッド+4WD”はコルベット史上初!! 664馬力の強心臓が提供する異次元の走りとは
歴代最速のシボレー「コルベットE-Ray」日本初公開! “ハイブリッド+4WD”はコルベット史上初!! 664馬力の強心臓が提供する異次元の走りとは
VAGUE
トライアンフ モーターサイクルズ ジャパンが10色の新色を導入
トライアンフ モーターサイクルズ ジャパンが10色の新色を導入
レスポンス
「ウェッズスポーツ」の最新作「SA-62R」が登場! コスパに優れたホイールは6本ツインスポークで高剛性と軽量化を実現、4色のカラバリです
「ウェッズスポーツ」の最新作「SA-62R」が登場! コスパに優れたホイールは6本ツインスポークで高剛性と軽量化を実現、4色のカラバリです
Auto Messe Web
マツダ カペラ ロータリークーペGS(昭和46/1971年10月発売・S122型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト066】
マツダ カペラ ロータリークーペGS(昭和46/1971年10月発売・S122型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト066】
Webモーターマガジン
【新型Eクラス AMG】スーパーモデルのDNAが成した性能&エコの両立
【新型Eクラス AMG】スーパーモデルのDNAが成した性能&エコの両立
グーネット
アルピーヌF1離脱のオコン、移籍先有力候補はハースか。レッドブルのドライバー発表後に、多数のシートが確定へ
アルピーヌF1離脱のオコン、移籍先有力候補はハースか。レッドブルのドライバー発表後に、多数のシートが確定へ
AUTOSPORT web
「謎の“軽セダン”」ってどんなクルマ? 新車でも売ってる!? 「見た目は軽」なのに何が違う? どういうモデルなのか
「謎の“軽セダン”」ってどんなクルマ? 新車でも売ってる!? 「見た目は軽」なのに何が違う? どういうモデルなのか
くるまのニュース
テスラ「ジュニパー」プロジェクトで『モデルY』が大変身!?
テスラ「ジュニパー」プロジェクトで『モデルY』が大変身!?
レスポンス
16年ぶりにマッチが現役復帰! ラトバラも走る! 影山も立川も参戦! S耐富士24時間レースはドライバーも豪華すぎる
16年ぶりにマッチが現役復帰! ラトバラも走る! 影山も立川も参戦! S耐富士24時間レースはドライバーも豪華すぎる
WEB CARTOP
廃棄物全体のリユース・リサイクル率は92%に!ボルボ、「サステナビリティレポート2023年」を発表
廃棄物全体のリユース・リサイクル率は92%に!ボルボ、「サステナビリティレポート2023年」を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
ランチア『フラミニア』、イタリア大統領がパレードで乗車…共和国記念日を祝う
ランチア『フラミニア』、イタリア大統領がパレードで乗車…共和国記念日を祝う
レスポンス
不便です! 壊れます! お金もかかります! それでも「旧いクルマ」の虜になる理由
不便です! 壊れます! お金もかかります! それでも「旧いクルマ」の虜になる理由
WEB CARTOP
メルセデスベンツとBYDの電動車ブランド「デンツァ」、ミニバン『D9』出展へ…グッドウッド2024
メルセデスベンツとBYDの電動車ブランド「デンツァ」、ミニバン『D9』出展へ…グッドウッド2024
レスポンス
EVモードの航続318km、新型電動SUV『フリー318』予約開始…中国嵐図汽車
EVモードの航続318km、新型電動SUV『フリー318』予約開始…中国嵐図汽車
レスポンス
メルセデス・ベンツ日本、EQEの限定車「エレクトリックアート」発売
メルセデス・ベンツ日本、EQEの限定車「エレクトリックアート」発売
日刊自動車新聞

みんなのコメント

27件
  • 何で川越のベンツなんか分からん内容やね。ホンダの工場が川越にあったんかな?
  • 2023/7/19 14:53 違反報告
    どこ行ってもコピペさんが出没するようになったってことはワシも有名人だわい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.6399.0万円

中古車を検索
プレリュードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.6399.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村