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こ、これがミニ史上最速!! めっちゃ速くて実用性も高い!? ミニJCWクラブマン試乗

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こ、これがミニ史上最速!! めっちゃ速くて実用性も高い!? ミニJCWクラブマン試乗

 BMWグループは、2019年5月15日、「ミニ ジョンクーパーワークス クラブマン」の新型車(マイナーチェンジ版)を欧州にて発表した。クラブマンといえばミニのワゴンバージョン。そして「ジョンクーパーワークス」とは、「ミニのブランドのなかでも最強グレード」と位置づけられる。

 この新型ミニ、「まもなく日本発売」との一報を聞きつけ(発売予想時期は本文末尾)、そうなると「ミニ史上最強ワゴン」という噂がますます気になるところ。それなら、と、業界きっての輸入車使いである石川真禧照氏に、さっそく試乗記を寄せていただいた。
文:石川真禧照 写真:BMWジャパン

日産のあの名車(迷車)の絶版理由と復活しない本当の事情

■伝説のエンジニアの名を冠する

 BMWミニ、またはニューミニ。

 2000年代に入ってから登場した新世代ミニも、現行モデルで3代目となる。デビュー直後は3ドアのハッチバックだけだったが、コンバーチブルを加えた。

 2代目になり、ステーションワゴンのクラブマンやクーペ、SUVのクロスオーバーなどが登場した。3代目になってクラブマンとクロスオーバーはボディサイズが大きくなり、上級モデルとして歩みはじめた。

 いっぽうミニといえばクーパーというスポーティ仕様がある。英国のF1マシン技術者(ミドシップのF1マシンを初めて実用化した偉大なエンジニアだ)、ジョン・クーパーの名を冠せたチューニングモデルだ。このクーパーをベースにさらにスポーツ化したのがジョンクーパーワークス(JCW)で、2代目から設定されている。

 今回、ニューミニはこのJCWをもっと過激にし、スペシャル化したのだ。

特徴的なカラーリング(もちろん普通のボディカラーもあります)が目立つ、ジョンクーパーワークス。5ドアで荷室も広く、使い勝手は高い


■最速のミニ、爆誕

 ドイツで試乗したニューミニJCWクラブマンは4気筒2Lターボを一気に95psもアップし、300ps超えの306psに。トルクも100Nmアップし450Nmとした。もちろん駆動は4輪。8速ATを組み合わせている。さらにトルセンLSDを前輪に、センターにはエレクトロ二カルLSDも装着した。ブレーキも18インチの大径が装着されている。加速性能だって0→100km/hは4.9秒。これまでのミニシリーズ最速モデルに仕上げられている。

 クロスオーバー自体は2014年から現行型だ。今回のマイナーチェンジではテールランプのデザインがユニオンジャックをイメージしたものになったことが話題になるぐらい外観の変更点は少ない。


ミニクロスオーバーはリアハッチが観音開き。今回試乗したのは欧州仕様だが、エンジンスペックや足回りは日本仕様もほぼ同じ予定 。写真のおじさんが本記事筆者の石川真禧照氏

 だから、外観からはとても0→100km/h加速4秒台というスーパースポーツ並みの性能を持つクルマには見えない。ましてクロスオーバーは、リアに観音開きのドアを持つ4WDステーションワゴンなのだ。

■使い勝手はどうなのか? 飛ばすとどうなる??

 ノーマルモデルよりも標準仕様で10mm車高が低くなっているJCWクラブマン。フロントシートはいかにもホールドのよさそうなセミバケットシート。リアシートやラゲッジスペースはノーマルのクラブマンと変わらない。つまり実用性は十分ということだ。

 センターパネルにあるスタータースイッチを押し、エンジンスタート。アイドリング時のエキゾースト音や振動は少なく、どう猛な印象はまったくない。

ミニらしい、スタイリッシュなインパネやスイッチ類が特徴。シートはホールド性が高く、長距離ドライブでも疲れづらい

 しかしアウトバーンでの速さはハンパなかった。8速ATは6500回転でシフトアップする。そのまま加速を続けていくと、スピードメーターの針はスケール限界の260km/hにせまる240km/hを表示。このときでも乗り心地、音、振動はまったく普通。恐怖心もない。

 でも、本領を発揮するのはワインディングだ。306ps、450Nm、4WD、メカニカルLSD、大径ブレーキ。どのパーツを取り上げても走りの要素は十分すぎる。コーナーを立ち上がり、次のコーナーまでの加速。コーナーギリギリでも安定した減速。ハンドルを切りこんでいくと、メカニカルLSDが働き、コーナーのイン側をトレースしていく。やや重めの操舵力と戦いながらの走りは、ニューミニが初期からキャッチフレーズにしていた「ゴーカートフィーリング」以上。車速も迫力もフォーミュラマシンに近い。

このスタイルから予想される走り(はっきり言うと、あんまり速そうに見えない)を大きく裏切り、めちゃくちゃパワフルでめちゃくちゃしなやかな足回りを持つ。まさに現代版「羊の皮をかぶった狼」なのだった

 こうしたワインディング走行で気になったのは、マニュアルモードでのシフトフィール。シフトダウンのときに若干のタイムラグが感じられたこと。むしろDレンジ+スポーツモードのほうが、素早いシフトで走行できた。

■超高性能ワゴン? ライバルは??

 乗り心地はスポーツモードでもハネるような硬さはない。コーナーでもいきなり強烈な横Gがかかるのではなく、適度なロールを伴う。おそらく日本の道でも乗り心地は悪くはないだろう。日常使いも十分にできるスーパーワゴンだ。

 日本でのデビューは今秋。現行のJCWクラブマンは538万円からだが、若干の値上がりはあるかもしれない。

 ライバルは2Lターボ、290ps+クワトロのアウディS3スポーツバック(612万円)ぐらいしか見当たらない。国産車ならスバルXVにSTIバージョンがあれば、ライバルになるかも。(編集部注/かつての名車、インプレッサスポーツワゴンWRX STIバージョンが今も健在であれば……(悲))

ワゴンなので荷室は広く、キャンプ道具やゴルフバッグなども楽々積める。リアシートは3分割の可倒式で長尺物も積めるのがうれしい

 超高性能を感じさせない外観が、ジェントルドライバーにはうれしい。秘かに自分だけの高性能を楽しむステーションワゴンだ。

(編集部注/日本仕様の現行型ミニクラブマンジョンクーパーワークスが538万円なので、改良型は550万円前後だと予想。た、高い……けれど、一生に一度はオーナーになってみたい……)

■ミニ ジョンクーパーワークス 写真ギャラリーはこちら

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