■「強敵」刷新も「リアシート」強化で挑戦?
ホンダは2023年冬に最上級ミニバン「オデッセイ」を国内に再導入して発売します。
中国で継続生産されているモデルを輸入販売することとなっていますが、居住空間はどうなるのでしょうか。
【画像】うわぁ! 豪華リアシートがスゴい! ホンダ最上級ミニバン「オデッセイ」の画像を見る(47枚)
1994年に登場したオデッセイは、3列シートミニバンとしての広い空間に乗用車感覚の走行性能を持っており、発売とともに人気を博し現在のミニバンブームの火付け役として展開されてきました。
2013年11月に登場した5代目ではボディサイズを拡大し、従来モデルにはなかった両側スライドドアを国内向けモデルとして初めて採用。
エクステリアは押し出しの強い存在感のあるものとし、インテリアは質感を高めるなど、より上級志向のミニバンとなりました。
その後、2モーターハイブリッドモデル(のちに「e:HEV」という名称を使用)を追加するなど改良を重ね、2020年11月には大幅な刷新を実施。
厚みを持たせて力強い印象としたフロントフェイスへと変更されたほか、先進運転支援「ホンダ センシング」も後方誤発進抑制機能を搭載するなど、安全性能も向上させました。
しかし、オデッセイの製造を担当していた狭山工場の閉鎖にともない、改良実施後1年ほどで生産を終了してしまいました。
そんなオデッセイですが、多くのユーザーや販売現場から復活を強く希望する声があったことから、ホンダは中国で継続生産されている改良型をベースとする新モデル導入を決定しました。
再投入される新オデッセイは、主にフロントグリルなどエクステリアを小変更したほか、各部にブラック加飾を施した新タイプ「ブラックエディション」を追加。コネクテッドサービスも強化されます。
また、ホンダ センシングには新たに近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能(オプション)が追加され、安全性能の刷新も図っています。
さらに、5代目オデッセイの特徴ともいえる「プレミアムクレードルシート」に改良が加えられます。
このシートは背もたれを倒すと座面が上昇し、姿勢をホールドすることに加え、ロングスライド機構や背もたれの中折れ機構、オットマンを装備しています。
国内展開されていたモデルでは手動で操作を行い、収納もドリンクホルダーが装備される程度でしたが、先行公開されている情報によると新モデルではパワーシートとなり、センターテーブルを装備します。
さらに、シートヒーターや2列目専用の急速充電付きUSBチャージャーも2個装備されるなど、大幅に快適性の向上が図られているようです。
また、6月20日にはホンダの中国合弁会社広汽ホンダが中国向けオデッセイの2024年モデルを発表。国内再導入モデル同様にブラックエディションが追加され、コネクテッド機能の強化などが図られました。
広汽ホンダの増城工場で生産されるオデッセイが日本へ輸出されるということも明かされ、現地の2024年モデルがベースとなると見られます。
ライバル車種にあたるトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」の新型登場をはじめ、国内のミニバン市場は活況を見せるなか、再導入されるオデッセイについても期待が高まっています。
なお、現在のところ詳細なスペックや価格などは公表されていませんが、2023年秋の先行予約を前に発表されるものと見られます。
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