世界中で展開されるTCR規定ツーリングカーの最高峰として、創設2年目となる2024年には早くもFIAステータス認証を取得した新生FIA TCRワールドツアーに向け、新しく結成されたGOATレーシングが2台体制でのエントリーを表明。ホンダ系チームとして最新の『FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR』を投入する計画を明らかにした。
これまでスペインを拠点にTCRシリーズを戦ってきたルベン・フェルナンデス・ギルが中心となり新たに組織されたチームは、車両開発と製造を担うイタリアのヤス・モータースポーツの支援も得て、最新世代のFL5シビックRを走らせる。
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そのドライバーは後日決定される予定だが、かつてTCRサウスアメリカ・シリーズでFK8型をドライブし、初代チャンピオンに輝いたフェルナンデスの同郷ぺぺ・オリオラが参画し、チームマネージャーの役割を担うことになる。
「GOATレーシングの創設を発表できることを非常にうれしく思っている」と、改めて新チーム船出の決意を語ったフェルナンデス。
「我々はまだこの界隈で馴染みのない新しい名前のチームだが、ツーリングカーの経験が豊富なメンバーを集めたつもりだ。これにヤス・モータースポーツのような熱心で有力なパートナーと、幾多のチャンピオンシップを獲得してきたホンダ・シビック・タイプR TCRの品質が相まって、新たなFIA TCRワールドツアーで影響を与える存在になることができるという、大きな自信を与えてくれるんだ」と続けたフェルナンデス。
「我々の夢を現実にするために協力してくれたヤス・モータースポーツと(TCR規定を統括する)WSCグループのマルチェロ・ロッティ(TCR規定草案者かつグループ会長)に感謝したい」
一方、近年は散発的なTCRヨーロッパでの活動に留まっていたオリオラも「この新しい役割を引き受けることができてうれしい」と意欲を示す。
「今はGOATレーシングを立ち上げるエキサイティングな時期であり、過去15年間に内外のツーリングカーレースで得たすべての経験を新たな役割に投入できることを大変光栄に思っている」と続けた元WTCC世界ツーリングカー選手権レギュラーのオリオラ。
「それにヤス・モータースポーツとふたたび仕事ができるのは素晴らしいことだ。ドライバーとして、僕はTCRヨーロッパでヤス製のホンダ車に乗ってレースで勝利し、2021年には初代TCRサウスアメリカ・チャンピオンとして歴史を作ることができた」
「今の課題は、チームマネージャーとしてこのGOATレーシングをさらに大きな成果に導き、歴史に名を残すことさ」
■TCR統括団体のロッティ会長も期待を寄せる
同じくミラノ郊外に拠点を置くヤス・モータースポーツにて、TCRのプロジェクトリーダーを務めるマッツ・フィッシャーも、新規参入のスペインチームに対し「プログラムには成功するために必要なものがすべて揃っていると確信している」と期待を寄せる。
「新たなFIA TCRワールドツアーは世界的なツーリングカー競技会の最高峰であり、当然のことながらシビック・タイプRでふたたびこのカテゴリーをサポートし、同車がすでに達成した成功にさらなる貢献ができることを非常にうれしく思っている」と続けたフィッシャー。
「このカテゴリーにおいて確かにGOATレーシングは新しいチームだが、才能と経験豊富な人材が揃っている。我々はペペ(・オリオラ)がシビックでTCRチャンピオンとして活躍した時代を通じ、素晴らしい関係を築いてきたからね」
そして直近には、終盤戦の南半球でシリーズの一部を構成する予定だったオーストラリアン・レーシング・グループ(ARG)に対し、世界的な物流網の不確実性から「2024年にオーストラリアでレースをする立場にない」と通告したWSC会長のロッティも、2024年の世界戦に向け最初のエントリー表明を歓迎する言葉を残した。
「2024年のFIA TCRワールドツアーの最初の確定チームとして、彼らGOATレーシングを迎えることができてうれしく思う」と語った同氏。
「生まれたばかりのチームだが、フェルナンデス兄弟の熱意とスポーツマンシップのおかげで、すでにTCR競技でしっかりと根を張って存在感を示している。数台のホンダ・シビック・タイプR TCRを走らせるであろうヤス・モータースポーツとの提携は、大きな成功を収めると確信している」
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