1月12日、スズキのインドにおける子会社、マルチ・スズキ・インディア社が、5ドアのジムニー(日本名シエラ)を発表した。すでに一報をお伝えしているが、今回はスペックとエンジン、グレード、3ドアとの違いなど、今わかっている情報すべてお伝えしていこう。
文/ベストカーWeb編集部
写真/マルチ・スズキ・インディア社
ジムニー5ドア完全判明! 3ドアとどこが違うのか徹底解説! 日本発売はいつになるのか?
■発表されたボディサイズおよびエクステリアは3ドアとどこが違う?
インドで発表されたジムニー5ドア
インドで発表されたジムニー5ドアは、マルチスズキがインドで、スズキの上級ブランドとして展開しているNEXA店で販売される。インド・グルガオン工場で生産され、2023年度(2023年4月以降)から発売、インド市場だけでなく、南アフリカや中南米へ輸出され、順次発売される。なおもちろん右ハンドル。
インドでの価格はまだ発表されていないが、現地メディアでは3ドアよりも20万ルピー(約30万円)高くなると予想されている。ジムニー3ドアの日本での価格は、JLグレードの5MTが186万3400~JCの4速ATが208万4500円だから、もしこのままの仕様で発売されるとなると、約220万円ほどがスタート価格か。
日本仕様のジムニーシエラ(3ドア)。よく見ると5本グリルがブラックアウトされており、5ドアのメッキ加飾とは印象が異なる
ボディサイズは、全長3985×全幅1645×全高1720mm、ホイールベースは2590mm。日本仕様のジムニーシエラよりも全長435mm、全幅は同じ、全高は10mm、ホイールベースは340mm延長されている。
エクステリアは、一見リアドアが延長された以外に変更箇所はないように見えるが、フロントグリルがメッキ加飾になっており、リアドアが追加されたのに伴い、リアのオーバーフェンダー形状が異なっている。
キネティックイエローとブルイッシュブラックのルーフカラー、ジムニー5ドア
■後席の座面が極端に短い5ドア
ジムニー5ドアのコクピット。基本的には3ドアと共通
コクピットのデザインに関しては、3ドアと5ドアはほぼ共通。インドでの安いのZETAとALPHAのグレード違いで、タッチスクリーン式ディスプレイの大きさが17.88cmか、22.86cmとなる。
日本仕様のジムニーシエラのコクピット
ホイールベースが340mm=34cm延長されたぶんは当然、後席の居住性に充てられている。室内長などのデータは発表されていないため、正確にはわからない。
ジムニー5ドアのインテリア。後席の座面に長さ、ヘッドレストの形状に注目
ただし、写真を見ていだたければわかるが、後席の座面の長さやヘッドレスト、サイドサポートの形状が大きく異なっているのがわかるだろうか。かなり広くなっていることを期待したいが、ニースペースはちょっとしんどそう。
こちらは日本仕様のジムニーシエラ3ドアのインテリア
ラゲッジスペースはリアシートを倒すと3ドアは352Lに対し、5ドアは332L(通常時208L)と20Lも少ない。
ジムニー5ドアのフロントシートを倒した状態。後席の座面が短いのがわかるだろうか
■エンジンは日本仕様と同じK15B型1.5L、4速ATと5速MTを用意
エンジンはK15B型1.5Lで4速ATと5速MTを用意するのは3ドアの日本仕様と同じ
搭載されるエンジンは、日本仕様のシェラ3ドアと同じ、1462ccのK15B型直4ユニットで、インド仕様は104.8ps/6000rpm、134.2Nm。日本仕様のスペックは102ps/6000rpm、130Nm/4000rpmと若干の違いはあるが、ほぼ同じといっていい。
ラダーフレームや前後3リンクリジットアクスルコイルスプリングのサスペンションをはじめ、機械式副変速機付きのパートタイム4WDなど、基本的なメカニズムに変更はない。
ジムニー5ドアの3アングル。ランプブレークオーバーアングルが3ドアの28°に対し、24°
5ドア化に伴って、ランプブレークオーバーアングル(乗り越えた障害物がアンダーボディに接触せずに越えられる角度)が3ドアの28°から24°に変更。なお、40°のアプローチアングル(前方の障害物を前輪が乗り越えられる角度)、50°のデパーチャーアングル(リアバンパーやマフラーなどが障害物に接触せずに越えられる角度)は3ドア、5ドア共通。210mmの最低地上高も同じだ。
日本仕様のジムニー3ドアの3つのアングル角度
やはり、5ドア化に伴い車重が重くなったのではないかと気にしている方も多いだろう。日本仕様の3ドアの車重はMTが1080kg、ATが1090kg。発表されたインド仕様の5ドアは、MTが1195~1200kg、ATが1205~1210kg。つまり、5ドアは大人2人分、120kg重いことになる。
また最小回転半径も、3ドアの4.9mに対し、5ドアは5.7mと大きくなっている。前1395mm、後1405mmのトレッド、195/80R15のタイヤサイズは3ドア、5ドアともに共通。
3ドアと5ドアの走行性能の違いについては、本サイトの別企画で展開するので、そちらを見ていただきたい。
悪路走破性という面では3ドアのほうが有利なのか?
■インドでのラインナップは安いほうがZETA、高いほうがALPHA
ボディカラーは7色。ALPHAはアロイホイール、LEDヘッドランプ、フォグランプ、ボディ同色ドアハンドルなど豪華版
発表されたインドでのグレード展開は、2種類。安いほうがZETA、高いほうがALPHAという構成だ。ALPHAはドアハンドルがボディ同色になり、ZETAのスチールホイールに対し、アロイ(アルミ合金)ホイールとなる。
さらにオートヘッドランプやヘッドランプウオッシャー、LEDヘッドランプ、フォグランプ、ダークグリーンガラス、プッシュスタートエンジンスイッチ、クルーズコントロール、レザーステアリング、オートエアコンがZETAに加えられた装備となる。
またALPHAはインフォテイメントがスマートプレイ+に22.68cmのタッチスクリーン式ディスプレイ、ZETAがスマートプレイプロに17.78cmのタッチスクリーン式ディスプレイとなる。
6エアバッグやABS、EBD、ESP、ヒルホールドコントロール、ヒルディセントコントロールなどの全然装備などの差はほぼ共通だ。
■日本発売はいつ?
5ドアが日本発売となると、ランクル300のように受注が殺到し、納期が4年以上になってしまうのか?
日本のスズキ広報部に確認をとったが、日本市場では3ドアの生産販売を優先するため、日本における5ドアの生産・販売は当面のあいだ未定となっている。ただ”当面”の販売予定はないというニュアンスで、今後どこかのタイミングで日本で販売されるのは間違いないとみる。
スズキディーラーに念のため、ジムニーおよびジムニーシエラの納期を確認したが、2023年1月時点でジムニーが1年以上、ジムニーシエラが1年半~2年とのことで、正確な納期はわからない状況とのこと。
2022年1月~12月の平均月販台数はジムニーが3450台(暦年累計台数は4万1405台、対前年比105.0%)、ジムニーシエラが1485台(暦年累計台数は1万7820台、対前年比128.2%)と、ジムニーシエラの販売台数はジムニーに対し半分以下となっている。
これを踏まえると、現時点での日本市場におけるジムニー5ドアの発売時期は、まだ見通しが立たないのが正直なところ。日本での発売時期については、情報が入り次第いち早くお届けします。
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納期なんとかして年次特別仕様が出せようになってからでお願いします。