最新のポルシェ「911カレラ」に小川フミオが試乗した。スポーツカーの電動化が進む今、ガソリン・エンジンを搭載する911の魅力とは?
遅れて導入された素のモデル
自動車好きだったら、一生で一度は乗ってみたいポルシェ「911」。競合スポーツカーはたくさんあるし、スポーツカーの分野でもハイブリッド化が進むいま、乗る意味とはなにか……。
そんなことを考えながら、最新の「911カレラ」に乗ったところ、やっぱりよかった。すばらしい出来のスポーツカーだ。これからの人生で1度は手に入れる努力をしたい。でも、乗りたいのは現行モデル。そんな(うれしい)ジレンマが生まれてしまった。
911カレラは、いまの911のラインナップにあって、もっともベーシックなモデルだ。ベーシックといっても、水平対向6気筒ガソリンターボ・エンジンは283kW(395ps)の最高出力を発揮し、静止から100km/hまで達するのに4.2秒しかかからない。
マニアは“992型”と呼ぶ現行モデルは、2020年に日本市場へ導入された。さきに、より高性能版の「911カレラS」が出ていて、そのあとから、もうすこしおとなしいこの911カレラが登場した。
ふつうだったら、パワフルなモデルのあとに比較的アンダーパワー(非力)なモデルというのは分が悪い。でも、911カレラはちがう。対等に張り合っている。というか、カレラとカレラSはまったく異なるマーケットを対象にしたクルマであると思った。
さすがポルシェ!
911カレラの魅力は、乗ったとたんに好きになれるところ。抽象的ですみません。
でも、少なくとも私は、このしなやかな足まわり(明らかに以前よりよい)と、450Nmの最大トルクを1950rpmから発する2981cc水平対向6気筒ターボエンジンとのマッチングのよさにやられた。
全長4519mm、全幅1852mmと、衝突安全性などの法規のために、モデルチェンジのたびに大型化するボディと、1580kgの車重。数字からみると、だいぶ“重量級”になったカレラであるものの、フットワークの軽さがすばらしい。
アクセルペダルの踏み込みに対するトルクの自然な盛りあがり、ステアリング・ホイールのすばやい操舵感覚と適度な重さ、そしてカーブ走行時、ボディをあまりロールさせず、かつ上下動させないうまいセッティングのサスペンション……芸術的と言いたくなるような出来映えだ。
市街地で乗っても、”着ているような操縦感覚”というスポーツカーへのホメ言葉がぴったり。ドライバーと一体化したように走らせられる。「さすがポルシェ!」と、うなってしまうほどだ。新型911カレラ、甘く見ていました。
どんなひとに勧めたいかというと、ツーリングが好きなひとだ。新型コロナウィルス感染症に悩まされている昨今なので、“GO TO”なんて言いにくいものの、いずれ1泊とか2泊のロングツーリングへ行くときに乗っていたら、最高に楽しいだろう。もちろんゴルフが好きなひとは日帰りでも、乗ってよかった、と、思えるはず。
高い快適性
ご存じのように、ポルシェでは911を幅広く展開している。「カレラ」シリーズにくわえて、公道でも強い刺激がほしいひとの「ターボ」シリーズ、サーキット走行を楽しむひとの「GT3」シリーズ、そしてライフスタイル志向の「スピードスター」というぐあい。
ポルシェは、スポーツカーファンの嗜好が多様化しているのを承知で、上記のようなバリエーションで楽しませてくれているのだ。カレラ一族は、快適性重視のGTと位置づけられている。911シリーズのなかで快適性においても”究極”のモデルが存在するとしたら、今回の「カレラ」ではないか? と、思う。おとなっぽいクルマといってもいい。
エクステリアについて「変わっている」と、ポルシェではいうが、あまり興味ないひとには、996も997も991も、そしてこの992も、あまり違わないように見える。とはいえ、見れば見るほど進化していることがわかる。とくにリアビューだ。
個人的にも992のリアビューは好きだ。リアコンビネーションランプと一体化した一直線のガーニッシュと、エンジンフード上のルーバーが、ほかにない雰囲気を作っている。
911カレラの価格は1398万円。このクルマの283kWに対して、ターボチャージャーを大型化するなどして331kW(450ps)にパワーアップしたカレラSは1729万円だ。加速もコーナリングもブレーキングもよりクイックなカレラSもいい。
でも私が手に入れたいドリームカーは、とりあえず911カレラ。ベーシックだからこその魅力がたっぷりつまっているからだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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