2013年のデビュー以来、シューティングブレークを合わせた世界累計販売台数、実に75万台を記録する成功作となったメルセデス・ベンツCLAが、初のフルモデルチェンジを行なった。若いユーザーにアピールし、また他ブランド車からの乗り換え比率も非常に高かったという初代の成功を引き継ぐことが、その使命だ。
そのためにもっとも注力されたのがデザインであることは間違いない。スタイリッシュなだけでなく、ヒエラルキーに属さないクラスレス感も高評価のポイントだったという4ドアクーペフォルムは、兄貴分たるCLSに続いて最新のデザイン言語である“センシュアル・ピュアリティ”に則って進化を果たしている。いくつものキャラクターラインが走る煩雑だった造形が、可能な限りシンプルで、光の当たり方によって陰影が強調されるものへと改められたのが、その一番の特徴である。
フツウのEクラスじゃ物足りない人へ──メルセデスAMG E53 4マティック プラス試乗記
全長は、先代より48mm長い4688mmにまで拡大され、同時にノーズ前端も約50mm下げられている。全幅も、やはり53mm拡大されて1830mmに。もっとも張り出しているのはリアフェンダーで、ここからリアエンドにかけての急激な絞り込みは、新型CLAのデザインのハイライトと言っていいだろう。
サイズアップはデザイン面だけでなく室内の広さにも貢献している。最新のメルセデス・ベンツに共通の、大型TFTモニターを2枚連結させたワイドスクリーンコクピット、タービン形状のエアダクトなどを採用したインテリアは、前後席ともエルボー、ショルダーまわりの余裕が増して、ヘッドルームもわずかながら拡げられた。背もたれの角度なども変わったのか、筆者が先代では首を曲げないと座っていられなかったリアシートが、何とか普通の姿勢が取れるようになったのは大きい。
ラゲッジスペースは容量はもとより開口部が大幅に拡大されているが、これはテールランプを分割式としたおかげだ。ゴルフバッグやスーツケースなどの積み込みが俄然、容易になったことは間違いない。また後席シートバックは40:20:40の3分割可倒式とされているから、長尺物などの搭載にも対応できる。
先代と同様、車体の基本骨格をAクラスと共用するCLAだが、拡大された全幅に合わせて専用のサスペンションを奢ることなどにより、その走りはスポーティさ、快適性をともに引き上げていると謳う。実際、サスペンションはナックル、タイロッドなど多くのパーツが専用品という。また、リアはAクラスにはあるトーションビーム式を設定せず、サブフレームマウントのマルチリンク式のみを用いる。
ドイツ ミュンヘン空港を基点に行なわれた国際試乗会で主に試したのはCLA250 4MATIC。これに19インチタイヤ、アクティブアダプティブダンピングシステムが組み合わされていた。
どれだけスポーティな走りを実現しているのか。そう期待して走り出して、まず驚いたのはライドコンフォートの質の高さだった。しっとりとしたストロークであらゆる入力を丸く、滑らかにいなす乗り味は、これぞメルセデス・ベンツというもの。軽快ではあったが上質さには欠けていた先代とはまるで別物と言っていい。
それでいて単に快適なだけではない。ステアリングの手応えは饒舌だし旋回中の姿勢も良くて、軽やかなステップでコーナーを駆け抜けることもできるのだ。率直な印象として「走りの質、もしかしたらCクラス以上かも」と感じられたと言えば、どれほどの出来栄えか伝わるだろうか。
ただし、おそらくこの走りにはダンパー減衰力を可変式としたアクティブアダプティブダンピングシステムの貢献度が相当大きいと見た。日本仕様にもその設定、ぜひ望みたい。
パワートレインも、スポーティな印象を倍加する仕上がりだ。最高出力225ps、最大トルク350Nmを発生する2リッターターボエンジンは、全域で十分なトルクを発生するだけでなく、アクセルを深く踏み込んだ時には小気味良いサウンドを奏でながら高回転域までよく伸びる。これとダイレクトなレスポンスを実現する7速DCTのマッチングは上々で、爽快な走りを楽しむことができた。
運転支援装備については、これもAクラスと同様、最新のものが与えられている。機能的には、ほぼSクラスに匹敵すると言っていい。そして忘れてはいけないのがMBUXと名付けられたユーザーインターフェイス。こちらも最新版となり、売り物のボイスコントロールは、より複雑な文脈を理解し、またスポーツの結果や株価、計算式や一般常識などの問にも答えられるようになった。この進化版は、まずはアメリカ向けのみだというが、いずれ日本向けもアップデートされていくだろう。
その日本上陸は2019年末から翌年頭辺りとなりそう。今回試乗したCLA250 4MATICを皮切りにCLA220d、CLA180などの導入が検討されているということだ。
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