1世代限りで消滅したガイア
1990年代に吹き荒れたミニバンブームのなか、トヨタが1998年5月に投入したのが「ガイア」でした。「イプサム」をベースに仕立てた5ナンバー枠の上級ミニバンとして個性を発揮しながらも、2004年をもって1代限りで消滅してしまったガイアの魅力を、あらためて振り返ります。
トヨタ初代「イプサム」はワゴンとミニバンのいいとこ取り!「イプー」の愛称で親しまれたのになぜ販売が低迷した?
イプサムよりも高級感を演出していた
1994年に登場し一斉を風靡した初代ホンダ「オデッセイ」は多くのフォロワーを生み、1996年にトヨタが投入した「イプサム」は、CMキャラクターとして登場した「イプー」が話題を集めた。当初は好評を博したものの、3ナンバーサイズのボディを持ち、ゆとりのあったオデッセイに対し、5ナンバーサイズに収めたイプサムは居住性の低さなどが影響し、徐々に人気を失いつつあった。そこで1998年5月に新たに投入されたのが、イプサムをベースとした上級車種である「ガイア」だった。
ベースとなったプラットフォームの関係上、全幅こそ拡大することはなかったが、全長を90mm、全高を20mm延長。丸みを帯びていたイプサムに対し、ガイアではルーフを後端まで伸ばして垂直に近いリアゲートとしたことで室内空間を拡大していた。
またフロントマスクは4灯式のヘッドライトを採用し、テールランプは横一文字のデザインとすることでワイド感を演出。シートレイアウトはイプサムと同じ7人乗りのほか、2列目シートをキャプテンシートとした6人乗り仕様がガイアのみに設定され、上級車種としての差別化が図られていた。
搭載されるエンジンはイプサムと同じく2Lのガソリンエンジンと2.2Lのディーゼルターボエンジンとなっていた。パワートレインなどはイプサムと共通だが、スタート価格はイプサムの187万円~(消費税抜)に対し、ガイアは205万円~(消費税抜)と上級に仕立てられていた分だけ高めになっていたのも特徴だ。
ただ、先行して登場していたイプサムが2001年5月に2代目へとフルモデルチェンジを果たし、3ナンバーボディと2.4Lエンジンを搭載して上級移行をすると、遅れて登場したガイアはマイナーチェンジでフェイスリフトと搭載エンジンを直噴エンジンの2Lに置き換えて販売を継続した。
その結果、イプサムの上級車種として登場したはずのガイアが、イプサムよりコンパクトでスタート価格の安いモデルになるという逆転現象が発生していたのだ。
結局ガイアは2004年夏まで生産が続けられ、同年9月に登場した新型ミニバンの「アイシス」にバトンタッチして終売となった。なおアイシスはガイアの後継車種ではなく、あくまで新型車であるとトヨタはアナウンスしていたため、ガイアは1世代で消滅したモデルということになる。
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みんなのコメント
いやいや、無理があるだろ…wこの記事ほんと?
5ナンバーのガイアではどうしてもオデッセイよりワンクラス下という印象で、真っ向勝負とは言い難い。