「ワクワク」新型EVに含まれる?
兼ねてから噂があった、EV版日産シルビア登場の可能性に光明が見えてきた。
【画像】シルビア復活のヒントになる? 日産IDxコンセプト【詳細写真で回顧】 全58枚
日産自動車(以下、日産)は2021年11月29日、長期ビジョン「日産アンビション2030」を発表した。
その中では、今後5年間に約2兆円を投資して電動化を加速させるとした。
具体的には、2030年度までにEV(電気自動車)15車種を含む23車種のワクワクする新型電動車を投入するという。
「ワクワク」とは、日産のプレスリリースで使われている言葉である。
EV15車種以外の8車種の電動車については、具体的なパワートレインの提示はなかったが、日産の現状を踏まえれば当然、eパワーの活用が主体となると予測できる。
23車種に一般的な車系が適用されると考えると、セダン、SUV、クーペ、クロスオーバー、オフロード、ピックアップトラックの姿を目に浮かぶ。
実際、EVについては、コンセプトモデルとしてSUVの「ハングアウト」、ピックアップトラックの「サーフアウト」、そして2ドアオープンカーの「マックスアウト」という3モデルが紹介された。
このうち「マックスアウト」がシルビアEVに近いイメージかもしれないが、今回公開されたのはデジタルデータによる架空モデルであり、シルビアEVとしての可能性を検証するには情報が不十分だ。
では、改めて日産が初公開した、将来の技術コンセプト「日産EVテクノロジービジョン」を見ていきたい。
シルビアEV 肝は全固体電池
これはいわゆるEVプラットフォームの一種だと考えられる。
最大の特長は車体下部に位置する薄型の電池パックだ。
現行のリチウムイオン二次電池と比べて体積あたりのエネルギー密度が高く、軽量でコンパクトなセル形状が可能となる全固体電池を想定している。
全固体電池は、リチウムイオン二次電池の一種だが、正極と負極の間にある液体の電解質部分が固体となっていることで、全固体と呼ばれる。
エネルギー密度が高いことに加えて、電池内部の温度が何らかの理由で過剰に上昇した際に液体の電解質のように燃焼するリスクが低いとされている。
今回の発表で日産は「全固体電池を2028年度に市場投入する」という目標値を示している。
こうした最小化された電池パックと、車体/シャシーを結合し「革新的構造」を実現するとしている。
ここに前後の車輪軸それぞれにモーターを備え、FF(前輪駆動)、FR(後輪駆動)、AWD(四輪駆動)が選択できる。
こうしたEVプラットフォーム構想は、トヨタ、GM、テスラなどでも概要としては共通点が多い。
日産の内田誠CEOは、全固体電池による商品性の自由度の広がりについて大きな期待をかけている。
ZやGT-RよりEV化しやすい?
全固体電池の優位性を存分にいかす「日産EVテクノロジービジョン」ならではの、軽量コンパクトなモデルの筆頭として、2ドアスポーツカーが2028年度に登場する可能性が十分考えられる。
現行の日産モデルで2ドアスポーツカーといえば、「フェアレディZ」と「GT-R」がある。
事業再生計画「日産ネクスト」の中でも、両モデルは日産のスポーツカー精神の象徴として位置付けられており、「フェアレディZ」は新型モデルが登場する。
ただし、新型の型式がZ35ではなく現行のZ34を継承することから、今回の新型がガソリン車としては最後の世代になる可能性も否めない。
また、GT-Rについても、グローバルでEVスーパースポーツモデルが続々と登場し始めた。
その中で、一気にEV化するのか、それともマイルドハイブリッド等を経てEV化なのか?
いずれにしても、フェアレディZもGT-RもフルEV化時代が訪れる可能性は高い。
そうした既存車のイメージの踏襲を気にすることなく、2028年の全固体電池採用の旗頭として、シルビア復活の可能性が考えられるだろう。
フェアレディZやGT-Rに比べて、より幅広い年齢層や男女を問わない商品性のため、グローバル展開しやすいからだ。
そこで気になるのは、内外装のデザインだ……。
「IDxコンセプト」を覚えている?
シルビア復活の話は、2013年の東京モーターショーにもあった。
2ドアスポーツカー「IDxコンセプト」が、初代シルビアや往年のブルバードなど日産デザインを融合させた、かなり野心的な作品だったからだ。
仮に、シルビアEV登場が2028年だとすると、その15年前に世に出たIDxとのデザイン的な適合性は低いと見るべきではないだろうか。
あえて初代シルビアへの原点回帰をするならば、もっと初代シルビア寄りの総括的なデザインイメージになるはずだ。
または、いまでも根強いファンが多い、S13/S14/S15を意識したデザインイメージだと、軽量コンパクトという「日産EVテクノノロジービジョン」の開発コンセプトとの相性が良さそうだ。
駆動力についても、ベース車がFRで、例えばNISMOはAWDとなり高出力化が見込まれる。
車両価格についても、フェアレディZとGT-Rよりはリーズナブルとなり、現行EVではリーフとアリアの中間あたりがイメージしやすいのではないだろうか。
いずれにしても、日産は2030年までに15車種のワクワクするEVを市場導入することは確実な情勢。
その中でシルビア復活の可能性が高まっているという考えを否定する要素は少ない。
近く公表される可能性がある中期経営計画の中で、シルビアという名前が復活することを期待したい。
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みんなのコメント
EVの時点で決して懐古マニアが望むシルビアではないはずだし、今後の日産にそれを出すだけの余力ができるのかも疑問。
喜んでも金額で諦めるしか無くなる。