熟成を重ねた日産自動車(以下、日産)の、スポーツカー「NISSAN GT-R」。最新の2025年モデルに小川フミオが乗った!
脳天直撃型快感
発売すると即完売。今も高い人気を誇るのがNISSAN GT-Rだ。今、乗るとどうなんだろう……という関心をもって、臨んだのがNISSAN GT-R Premium edition T-spec、2025年モデルのテストドライブ。はたして、まったく古びていない脳天直撃型快感を与えてくれるGTだった。
NISSAN GT-Rが最初に登場したのが、2007年。あまりの高性能ぶりは驚きだった。フェラーリやアストンマーティンのような、欧州のスポーツGTと違い、カッコいいんだか悪いんだかわからないボディも、キャラがたっていて独自の魅力。それは変わらない。
今回のPremium edition T-specは、23年7月に24年モデルとして発表されたもの。そのとき、各国で厳しくなっている法規制に合わせてノイズ対策が施され、同時に乗り心地も快適になった。
そもそもT-specの“T”はトラクションマスターの略といわれ、要するにパワフルな駆動力を4つのタイヤに出来るだけあますところなく伝えることを目指した設定がセリングポイントのモデルだ。
NISSAN GT-Rの2025年のラインナップは、「GT-R Pure edition」(¥14,443,000)にはじまり、頂点には「GT-R NISMO special edition」(¥3,061,300)と8モデルの展開。
Premium edition T-specは価格的にほぼ中間に位置し、走行性能もNISMOバージョンを上に頂つつ、メルセデスAMGやBMWのMモデル、ポルシェ「911」のスポーツモデルやマクラーレンの中間に位置するような走行キャラクターが特徴といえるだろうか。
2025年モデルの特徴は、エンジンのファイン(細かな)チューニングにある。ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトなどに、従来GT-R NISMO Special editionのみに採用していた高精度重量バランス部品を採用したという。
工業製品はどうしても工作精度にバラつきがでるものだけれど、そのなかでもっとも出来のよいピストンリングやコンロッドなどを選んで組み付けているのだ。「レスポンスの精度を高め、さらに性能を磨き上げました」と、日産ではプレスリリースで説明する。
3799ccV型6気筒ツインターボエンジンは、419kW(570ps)の最高出力と、637Nmの最大トルクを発生し、6段デュアルクラッチ変速機を介して、前後輪を駆動する。これだけの大排気量エンジンは、だんだん珍しくなってきている。
ホントによくできたスポーツGT内外装の印象は、2007年のオリジナルから大きく変わっていない(途中でフェイスリフトがあったけれど)。くさび型のボディに、前後20インチ外径のホイールと組み合わせた扁平タイヤの組合せが、他に類のない独特のすごみを感じさせるのは、今にいたるまで変わっていない。内装も同様だ。たとえば、パーキングブレーキはいまだに手動である。
ステアリングフィールは、クイックで反応が速くて、GTというよりピュアスポーツカー。でもアクセルペダルは敏感なので、逆に足の力をゆるめれば、すぐにパワーオフするから、操縦している自分との一体感があって、クルマに振り回されるような不安はない。
新しさでいえば、先述のとおり、アイドリング時は驚くほど静かなのに、感心させられる。とはいえ、ドライブすると、軽くアクセルペダルを踏んだだけで、強烈に気持ちのよい爆発音とともに、エンジンは高回転域までよどみなく回る。そして、ロケットのような加速感。
感じられる興奮は、まったく古びていない。開発資金がないから、いまだにNISSAN GT-Rを作り続けている……なんてことはないだろう。コツコツとファインチューニングが重ねられていった結果がいまここにある。ホントによくできたスポーツGTだ。
Premium edition T-specの価格も、ある意味、魅力的だ。2035万円。911でいえばカレラ(1694万円)とカレラGTS(2254万円)のあいだ。メルセデスAMGの「GTクーペ」(2750万円)や、BMWの「M8コンペティションクーペ」(2526万円)よりお買い得だ。これも人気の理由だろう。
いまだに買う価値のあるスポーツカー……それがNISSAN GT-Rだと改めて知った。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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