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スポーツカーで無料レッスン! 若い世代に贈る「大人の自動車教習所 2.0」とは?

掲載 更新 10
スポーツカーで無料レッスン! 若い世代に贈る「大人の自動車教習所 2.0」とは?

富士スピードウェイで楽しく安全な運転を体験する

アネスト岩田ターンパイク箱根のてっぺん、大観山スカイラウンジに、自分好みのドライブルートを選んでくれるタッチパネルデバイスやクルマ関連のパーツを展示したギャラリースペースがある。このギャラリーを展開しているのは佐野順平氏が代表を務めるHC GALLERYで、「日本の若いクルマ好きを増やしたい!」として「楽しいカーライフを提案する」をコンセプトに活動している。

スポーツカーで無料レッスン! 若い世代に贈る「大人の自動車教習所 2.0」とは?

そしてHC GALLERYが新たにスタートした取り組みが「大人の自動車教習所 2.0」。このイベントは20~30代の若い世代を中心とした参加者が、クローズドの安全な場所でプロレーサーのレクチャーを受けながら楽しくクルマを操る体験ができるというもの。免許取得のために通う自動車教習所では伝えきれない“クルマの限界”や“ウェットブレーキ”などを、ポルシェやアバルトなどのスポーツカーを用いて無料で提供する試みだ。

なぜレーサーに運転をレクチャーしてもらうのか?

メインインストラクターは「レーシングドライバーが運営するレッスンプログラムのパイオニア」とも評される澤 圭太氏。公式レースに200戦出場して表彰台獲得率40%、優勝回数21回(マカオGP優勝ほか)、ル・マン24時間やWECでも活躍するトップレーサーのひとりで、自身が主催する「ワンスマ」などでの活動を通じ年間300名以上のアマチュアドライバーにコーチングを行っている。

「安全に速く走る。または速く安全に走る。なおかつクルマを労って走る。それがプロのレーサーです」とは澤氏。もちろん、サーキットで速い人が公道において安全運転しているとは限らないが、少なくともトップレーサーはトラブルに遭ってリタイヤしないように安全を常に意識し、加えてレースは完走が絶対条件であるためクルマへの負担を極力かけぬように神経を使って走っている。

つまり、単に運転技術が優れているからレーサーに学ぶのではない。「クルマを走らせる」という行為を完遂することが義務であるレーサーだからこそ我々は学ぶべきものがあるのだ。さらにレーサーは、クルマから得た挙動や感覚を言語化して伝えることに長けているため(レースをする上では必須の能力だ)、一般のドライバーがうまく表現できないことも的確に指摘・指導できる。まさに自動車教習所のバージョン2.0たる「大人の自動車教習所 2.0」には最適な人選だ。

プレ開催ながら濃密なプログラムを体験

今回はプレス向け発表会として、富士スピードウェイのP7駐車場で実際に行われる本開催と同様の体験プログラムが披露された。

プログラムは基本的に2段階に分けられる。午前中は特設ショートオーバルコース、午後はオーバルコースをふたつ繋げた特設ハート型コースを、それぞれHC GALLERYが用意したスポーツモデルでひたすら走るというもの。もちろんそれぞれのコースを走行するにあたってインストラクターからレクチャーがある。

最初のショートオーバルコースでは加速から停車までの流れの中で、ABSがしっかり作動するまでのブレーキ踏み込み、そしてブレーキを緩めながらスムーズに停めるまでを反復して体験。一般道では安全にABSが効くまでのブレーキ体験は難しいが、クローズドコースであり、しっかり整備された主催者が用意するクルマなら安心して実行できる。

続いて午後のハート型コースでは、散水車によりウェット路面をつくりあげ、午前中よりも繊細なブレーキ&アクセルワークを試す。当日はFFのフォルクスワーゲン ゴルフ GTIとスズキ スウィフトスポーツ“MSエディションII”、FRのスバル BRZとアバルト124スパイダー、そして同乗体験用のポルシェ 911 GT3 RSが会場に持ち込まれた。

ゴルフ GTIとスイフトスポーツ、BRZ、124スパイダーというチョイスは、比較的入手しやすいスポーツモデルの代表であり、それぞれ異なる運動特性をもつことから幅広い体験を得られることが理由。実際の教習で用いるクルマはさらにアップデートする可能性もあるという。

プログラムスケジュールが許す限りいくらでも走行は可能で、普段の運転では気づかなかったことも体感できが、それを多分に感覚的なもので一般人では表現するのが難しい。ところがインストラクターの澤氏は、事も無げにこちらの意図を汲んでくれる。今まで漠然と思っていたことが理路整然と解明されるのは快感に近い感触だ。

同様に講義内容も面白く、一例を挙げると「運転が上手い下手の差は何か?」というテーマにおいて、「経験や記憶を元にした“状況判断”、経験値の量が影響する“精度”、無意識を意図的に行う“意識”、補正や微調整を結果から求める“逆算”」という4つの要素が大事だという話や、「クルマの運転は“工夫力”が大事であり、それが理解できるとクルマだけでなく様々な物事の“正解の導き方”がわかるようになる」というのは大変興味深い話だった。

2020年の開催は計6回を予定

「大人の自動車教習所 2.0」は2020年に計6開催を予定している。日程は、1月26日(日)/2月29日(土)/4月11日(土)/5月9日(土)/11月8日(日)/11月21日(土)で、開催時間はいずれも8:15~16:00。会場はすべて富士スピードウェイのパーキングスペースを予定している。

参加資格は21歳~33歳に限定。参加申込は下記のHC GALLERYのwebサイトにアクセスし、Facebook/Twitter/Instagramのいずれかのアカウントをフォローして行う。各開催の定員は16名で自動車免許はAT限定でもOK。参加費は無料で車両の持ち込みも不要だ。

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みんなのコメント

10件
  •  これが無料ってどういう事だ?普通なら最低5万はすると思うんだが、誰が金出してくれてるんだろう?
  • ただほど怖いものはない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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