■「ランドクルーザー100」を6輪化したモデルとは?
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」ことがコンセプトであるトヨタ「ランドクルーザー」は、オーストラリアでも古くから活躍してきました。
そんなオーストラリアでは、ランドクルーザーの「6×6」、つまり6輪駆動車が販売されています。
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納期が4年という異常事態が話題となっているランドクルーザー300。
その背景にはさまざまな事情があるとされていますが、最大の理由は「そもそも日本への割り当て台数が少ない」ことにあります。
トヨタによると、生産されるランドクルーザーのうち、日本に割り当てられるのは10%以下で、その多くは中東、そしてオーストラリアなどへと輸出されます。
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」ことがコンセプトであるランドクルーザーは、ランドクルーザーでしか走れないような過酷な環境下への輸出が優先されているため、オンロードでの走行がメインとなる日本市場への割り当ては、必然的に少なくなってしまうということになります。
では、「ランドクルーザーでしか走れないような過酷な環境下」とは具体的にどのような場所を指すのでしょうか。
ランドクルーザーの主要な輸出先であるオーストラリアでは、亜鉛や銅鉱山における地下1600mという場所にある坑道を移動するためにランドクルーザーが用いられるといいます。
また、兵庫県とほぼ同じ広さを持つ広大な牧場で、牛の追い込みにもランドクルーザーが用いられています。
そんなオーストラリアでは、ユーザーのさまざまなニーズに対応できるように、ランドクルーザーのカスタムをおこなうビルダーが多く存在しています。
そのなかのひとつ、「クリエイティブ・コンバージョンズ」では、ランドクルーザーをベースにした「6×6」、つまり6輪駆動車を販売していました。
2014年にはメルセデス・ベンツが「Gクラス」をベースとした6輪駆動車を8000万円という価格で販売し話題となりましたが、オーストラリアではしばしば見られるカスタムとなっています。
6輪とすることで荷台長をより長くできるため、積載能力が高まるというメリットに加え、最大積載重量や悪路走破性という点でもプラスに働きます。
クリエイティブ・コンバージョンズによるランドクルーザー 6×6ですが、6月27日現在、オーストラリアの中古車販売店で実際に販売されているようです。
今回発見されたランドクルーザー 6×6は、2003年式の「100系」をベースに、6輪仕様へとカスタム。それと同時に荷台も延長されており、全長は6m近くにおよびます。
この中古車販売店によれば、2万5000豪ドル(約234万円)もの費用を掛けてカスタムされたとのことで、シルバーに輝く荷台やリアコンビネーションランプ周りは、どことなく日本の「デコトラ」を感じさせる仕上がりです。
内装はほとんど純正のままですが、無線機が備わっているあたりは、やはりオーストラリアらしいというべきでしょうか。
このランドクルーザー 6×6、驚くべきは走行距離は40万kmを超えていることです。
それでいて、価格は5万9990豪ドル(約562万円)という値札が付けられているのは、ランドクルーザーの耐久性の高さを見事に表しているといえそうです。
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