新型車情報 [2023.09.01 UP]
新型N-BOXの見どころチェック!
あなたの街に新型「N-BOX」がやって来る!今秋発売前に全国で先行展示会開催
イチバン売れてるクルマがフルモデルチェンジ! その見どころは?
今回のフルモデルチェンジで、N-BOXはどう変わったか? 見た目こそ、ひと目で「N-BOX」と分かるスタイリングだが、その中身をじっくりと見ていくと、単なるキープコンセプトモデルではなさそう。軽自動車のナンバー1モデルがどのように進化したのか? 最新モデルの詳細を紐解いてみよう。
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之
HONDA 新型N-BOX 魅力全貌
ベストセラーらしい
着実なアップデート
すでにスーパーハイト軽の中ではトップに君臨するモデルだけにこのカテゴリーのコンセプトである「ファミリー&レジャー」を追求するキャラは変えられない。売れているモデルの宿命ゆえに、新型も当然キープコンセプト路線だ。
高めのシート座面高がもたらす運転感覚の良さや、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトがだから実現できた低床化構造を利したゆとりのキャビン設計など、N-BOXで評価されていた美点はそのまま踏襲されていると言って良い。
もちろん、細かな部分はしっかりと改良が加えられている。まず最初に注目したいのが、大きく変わったのがインパネまわり。やや高めのカウルトップやベルトラインの影響で、小柄なドライバーから不満の声が聞かれた前方の下方向視界を改善するため、インパネ形状を従来型から全面刷新。
従来型のメーターは、ステアリング上方にメーターパネルを配置する輪外配置型を採用していたが、新型はインパネ上面を低くフラットにするとともに、メーター位置を一般的なステアリング奧としている。これにより運転席のアッパーボックスが廃止されたが、デザイン的にはシンプルで纏まりのいいものになっている。
後席まわりは基本的に従来型の機能を踏襲。後席格納は座面跳ね上げのチップアップとバックレスト前倒と連動して座面が沈み込むダイブダウンの2ウェイ型。タウンユースで後席をサブトランクとして用いたいならばチップアップ、自転車などの大きな荷物を積み込むならダイブダウンと、用途に応じた使い分けが可能だ。後席はスライド&リクライニング機構も備わり、いずれも左右独立して作動。クラスをリードする多様な積載性は健在だ。
デザインは親しみやすさ重視
ターボモデルはカスタム専用
もうひとつの注目点は、外観デザイン。標準系とカスタム系の構成は従来型と共通しているが、両系統のキャラの差別化が進んでいる。おのおののキャラが明確に主張するようになったと言い換えてもいい。
標準系のフロントマスクは、丸目基調のヘッドライトにボディ同色のパンチングパネル調グリルを組み合わせた。オシャレなエコバッグのような嫌味のない道具感とキュートな表情が印象的。インパネまわりの設計コンセプトも合わせて考えると、女性ドライバーを意識していることは明らか。親しみやすいデザインだ。
一方、カスタム系は相対的には強面になるのだが、従来型ほど尖った印象は無く、インテリアとの馴染みもいい。標準系もカスタム系も、フレンドリー路線にシフトしたように思える。
現時点では走行ハードの詳細は不明だが、プラットフォーム、パワートレーンともに従来型の改良版と予想され、従来型の秀出た性能や走りの特性は、新型にも継承されるのは間違いない。軽自動車は一般的にはタウンユース重視で、高速はあまり得意としていないモデルもあるが、N-BOXは日常域の乗り心地を損ねず、高速操安性を高めているのが特徴。動力性能はクラス相応だが、高速でもしっかりしたハンドリングや横風にも強いフットワークを持つことで、走行距離の伸びるレジャー用途も難なくこなしてくれる。新型が乗り心地と走行安定性をどこまで高めているかは不明だが、もとより長距離用途の機会が多いユーザーから人気なだけに、新型でのアップデートも大いに期待していいだろう。
新型も標準ボディ車(左)とカスタム車(右)の2タイプを用意。標準車からターボ仕様がドロップアウトするなどの変更もあるが、ユーザーの嗜好に合わせたラインナップを展開している。
新型N-BOX エクステリア
標準系
スタイリングもキープコンセプト。ひと目でN-BOXと分かるイメージを継承している。万人向けの標準ボディ車(写真)、個性を求めるユーザー向けのカスタム車という関係も変わっていない。
標準ボディ車のフロントマスクは、丸目ライトに丸形グリルの組み合わせ。ホワイトやシックカラーを中心としたシンプルなカラー展開だが、親しみやすさを感じる落ち着いたイメージでまとめられている。
もう少し個性が欲しいというユーザーには、少し華やかなカラーバリエーションが展開される「ファッションスタイル」を提案。ホイールキャップも専用タイプが採用されている。
カスタム系
カスタム車は、少しワルっぽいフェイスイメージを採用。カラー展開もモノトーン仕様のほか、ルーフを塗り分け2トーン仕様となる「コーディネートスタイル」(写真)も選択可能。
ヒートシンクをモチーフにデザインされたヘッドライトには、ホンダ初となるダイレクトプロジェクション式LEDを採用。グリル上に左右ライトを繋ぐ一文字ライトも印象的だ。
ホイールもカスタム専用。エンジンとグレードの組み合わせで合計4タイプのデザインを用意。撮影車のターボ+コーディネートスタイルはベルリナブラック切削の15インチを装着。
新型N-BOX インテリア
標準系
インパネまわりは大きく刷新。ダッシュボード上辺をフラットにすることで前方視認性を強化している。標準仕様車の内装色は明るめのグレー&ベージュの組み合わせ。
ソファーのような座り心地の良さを追求したフロント&リヤシート。前後とも十分なスペースが確保されている美点もまったく変わっていない。
カスタム系
カスタム系の内装&シートのカラー設定はブラック基調だが、グレード別にシート生地は3タイプが用意。撮影車は最上級のアクセント×プライムスムースシートを装着。
リヤシートには座面チップアップ機構も備わり、シート格納時の収まりの良さも優秀。多くのユーザーに高く評価されている積載アレンジ機能も高いレベルだ。
荷室は50:50の分割可倒式。荷室側からも操作ができ、左右スライドの調整も対応している。実用性に優れる工夫が随所に盛り込まれている。
ステアリング奥のスピードメーターは、7インチTFT液晶に変更。Honda SENSINGの作動表示が見やすくなったほか、様々な情報がグラフィカルに表示ができるようになった。
インパネシフトはコンソール中央部に配置。シンプルなストレートタイプだが、カスタムのターボはパドルシフトでギヤのマニュアル操作にも対応している。
助手席前にはちょっとした小物を置けるインパネトレイを配置。少しザラつき感を感じる樹脂素材を用いられているため、小物が滑りにくいのがマル。
補助ミラーの位置をAピラー内側に移動させることで、従来型よりも左側方の死角を減少させることが可能となった。
運転席&助手席のシートバックには、折りたたみ式のシートバックテーブルを配置。コンビニフックも備わっている。
オーディオ機能は、全グレードがオーディオレス仕様。ディーラーOPで通信連携機能に対応している、N-BOX専用 9インチ Honda CONNECTナビを用意している。
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