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電動フォーミュラにも“若手”と“エンジニア”の登竜門を。2024年『ACEチャンピオンシップ』創設へ

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電動フォーミュラにも“若手”と“エンジニア”の登竜門を。2024年『ACEチャンピオンシップ』創設へ

 2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン9”の第4戦として、インドで初開催された『ハイデラバードE-Prix』の現地にて、シリーズのステップアップラダーとしても機能しつつ、ドライバーだけでなくエンジニアリングの才能を証明する、タレント発掘の機能を持つ電動選手権『ACEチャンピオンシップ』の2024年創設がアナウンスされた。

 インドを代表するチームとして、長年フォーミュラEに参戦してきたマヒンドラ・レーシングの元CEOディルバグ・ギルと、おなじみアレハンドロ・アガグが諮問委員会に参画する新しいシリーズは、電動フォーミュラでのステップアップを目指す若いドライバーのために「手頃な価格でレースへのエントリーを提供する」ことを目指している。

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 さらにACEチャンピオンシップではドライバーのみならず、エンジニアの才能を見い出す場としての役割も担う“チャレンジャー・シリーズ”と呼ばれる独自の選手権も併設し、この2層構造によりモータースポーツの世界に新規アクセスしやすい仕組みと学習・進歩の機会が提供されるという。

 シリーズの公式発表によれば、そうした可能性を持つ人々の成長を支援するだけでなく「製造と生産の機会を『ファスト・トラッキング』する」ことで、現実世界の自動車産業の商業的実行可能性を向上させ、持続可能性と再生可能エネルギーに焦点を当てることも目指している。

 この新しいチャンピオンシップの創設者兼CEOに就任したギル代表は「ACEチャンピオンシップは、モータースポーツの革新と新規参入のチャンスに関する新たな可能性だ」と語った。

「これまで“デート”の機会がなかった世界中のドライビングやエンジニアに興味を持ってもらい、レベルアップする機会を提供するために、このACEチャンピオンシップを検討してきた」と続けたギル代表。

「シリーズの理念と基盤は、技術、機会、そして卓越した才能を発揮するためのプラットフォームを提供することにあるんだ」

 レース自体はショートフォーマットに設定され、チャンピオンシップは地域シリーズの形態を採用。現時点で開催されている既存のシリーズでは「過小評価されている」地域のサーキットを中心に訪れる計画だという。

■ニック・ハイドフェルドが開発ドライバーを務める

 一方で、使用する車両にはフォーミュラEで昨季まで採用されていた“Gen2”の進化版を用いる計画で、最大出力で250kW、最高速度が約280km/hだった現役当時と同等のパフォーマンスを想定。パワーレベルは異なるものの、ACEチャンピオンシップとチャレンジャー・シリーズの双方で同じクルマが使用される。

「これは1台のレースカーがふたつの異なるチャンピオンシップに参加できる、世界で初めてのシリーズになるだろう。各チームは、ACEチャンピオンシップとACEチャレンジャー・シリーズで2名の異なるドライバーを走らせることができ、同じクルマをドライブするが異なるパワーレベルで戦う。我々は、このACEチャンピオンシップに参戦するドライバーたちに、低コストで高性能な電動モータースポーツへの道筋を提供したいんだ」とギル代表。

 BMWザウバーなどF1時代のみならず、このフォーミュラEでもマヒンドラ・レーシングのドライバーとして戦った経歴を持つニック・ハイドフェルドは、アドバイザーおよび開発ドライバーとしてシリーズへの参加を表明しており、これが最初の電動デベロップメント・シリーズであるという事実が「このプロジェクトに惹きつけられた理由だ」と語った。

「ディルバグ(・ギル)がこのプログラムについて話してくれたとき、僕はすぐに興味を持ったんだ。電動のジュニア・レーシング・チャンピオンシップは、これまで行われたことがなかったからね」と話すハイドフェルド。

「僕らとしても、このACEチャンピオンシップが公平で手頃な価格であり、モータースポーツへの一歩を踏み出すために、世界中のすべての地域から若者をシリーズに引き付けることを望んでいる」

「若いドライバーが本格的なサーキットでこのスポーツに参加し、キャリアを前進させる可能性を与えるものを作ろうとしている。これは僕が気に入って、心から楽しんでいる新しいプロジェクトだ。僕らはチャンピオンシップを支える優れたチームを持っており、シリーズのあらゆる側面をサポートし、アドバイスを提供したいと考えているよ」

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