会場内でもひと際注目を集めていた
2023年3月26日に岡山で開催されたMUD 4×4 ヴィレッジ。初開催でありながら、デリカD:5やランクルなど250台近くの精鋭の車両が一挙に集結。足まわりメーカーのボルドワールドとYoutubeチャンネルのオヤジムニーの“やっさん”サンが主催するイベントだ。エントリー車両としては最多のスズキ「ジムニー」だったが、そのなかでもひと際、注目を浴びていた「ジムニー シエラ」にクローズアップしてみた。
スズキ「ジムニー」にボディと一体化する「ルーフテント」誕生! 「ムーンクラフト」設計だからエアロ効果も間違いなし
オンもオフもしっかりと使えるこだわりの足まわり
ブラックのボディにカーボン柄などを巧みにコンビネーションさせ、シティオフローダーとしてコーディネイトしたジムニー シエラ・オーナーの“Sola”サン。外装はイジっていない場所がないほど、やり切ったスタイルとなっているが、その力強いフォルムは見た目だけでなく、しっかりとオフロード走行を楽しめる足に仕上がっているのも見どころ。
もともと3インチのリフトアップと控え目なリフトアップ量だったが、山で遊ぶようになってから5インチのリフトアップにステップアップした。またその過程で純正のステアリングダンパーから大容量の4WAYステアリングダンパーに交換することで、直進安定性も良くなり、カーブを曲がる際の挙動も自然なイメージに修正。100km/hでの走行時でもふらつかないのが良くなった点だとか。さらにオフロード走行でも足がしっかりと伸びるから不安感は全くなし。またトラクションリンクでクルマがねじれてもタイヤは接地するなど、オフロード走行時のオーナーの満足度も高い。
足まわりを仕上げてくれたのは、ジムニーを得意とする兵庫県神戸市の「マスターピース」。オーナーの意見を取り入れつつ、プロの目線でメリット、デメリットを説明しつつ、一緒に車を作り上げたそうだ。
機能美ともいえる圧巻のルックス
冒頭でも触れたとおり、もちろんルックス面のブラッシュアップもかなりのモノで、フロント、リアともにバンパーは足まわりと同様に「マスターピース」にてワンオフ。それをベースにESBのオーバーフェンダーを組み合わせ、仕上げとしてドアやボンネット、インテリアなどの各所にカーボンシートを貼るなどしてスポーティに仕上げている。さらにウインチ、ハイリフトジャッキなどのレスキューアイテムを外観のイメージ作りに取り入れているのも、ユニークで参考になる点。実際に3トンのトラックをレスキューした経験もあるそうだ。
* * *
ちなみにオーナー氏、以前は4インチアップしたダブルキャブのハイラックスに乗っていたそう。一時ハーレーにハマってクルマとは少し距離を置いた時期もあったが、そういった回り道をしながらも、現在ではヨンクを心底楽しんでいる。また自分でできるトコロは自分でも作業する性分。このジムニー シエラを林道で操っていた際に転倒してしまったこともあったが、スリキズだらけになったボディは自ら徹底的に磨き上げてキレイに直したそうだ。そういったさまざまな紆余曲折を経て、ここまで生命力あふれるジムニー シエラに仕上がったのである。
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