現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 伝説の「和製スーパーSUV」まさかの市販化!? 斬新“未来すぎ”「2ドアモデル」! まさかのいすゞ“オシャマシン”「ビークロス」とは

ここから本文です

伝説の「和製スーパーSUV」まさかの市販化!? 斬新“未来すぎ”「2ドアモデル」! まさかのいすゞ“オシャマシン”「ビークロス」とは

掲載 20
伝説の「和製スーパーSUV」まさかの市販化!? 斬新“未来すぎ”「2ドアモデル」! まさかのいすゞ“オシャマシン”「ビークロス」とは

■未来的なコンセプトカーを市販化した「大英断」!

 現在は、主にトラックやバスなどの大型商用車を製造しているいすゞ自動車(いすゞ)ですが、かつては乗用車も製造しており、1990年代ごろは「ジェミニ」や「ビッグホーン」、「ミュー」などのモデルが活躍していました。
 
 なかでも超個性的なクーペSUVとして知られていたのが、1997年デビューの「ビークロス」です。どのようなクルマなのでしょうか。

【画像】めちゃカッコいい! いすゞ「ビークロス」を画像で見る(30枚以上)

 ビークロスのもととなったのは、1993年に開催された第30回「東京モーターショー」に出展されていた「VehiCROSS(ヴィークロス)」。

 ベースとしたのは小型車のジェミニですが、デザインを優先し、3ドアの4人乗りクロスオーバークーペとして大径タイヤとワイドトレッド、ショートオーバーハングに改装するなど、絶妙な塊感のあるデザインに大変更。

 全体に丸みを帯びたスポーティなデザインながらも、太いピラーや張り出したフェンダーアーチなど、骨太かつ躍動感があるエクステリアデザインが特徴的で、「もしかして近未来のスーパーカーはこんな風になるのかな」と思わせるほど、若々しく新鮮な印象にあふれるものでした。

 この“ヴィークロス”が思いのほか好評だったことで、いすゞは市販化を決定。市販型「ビークロス」として、1997年4月より販売しました。

 コンセプトカーとは違い、ベースにクロスカントリー型四輪駆動車ビッグホーンの3ドアショートモデルを採用したことで、コンセプトカーよりもボディサイズは大きくなりました。

 しかし躍動感のあるデザインは損なわれることなく、有機的でアグレッシブなエクステリアスタイルに仕上げた手腕はかなりのもので、いま見ても斬新にみえます。

 ボディサイズの割にはリアシートがタイトで、ラゲッジスペースもそれほど広くないなど、かなり割り切った仕様で、エンジンも3.2リッターのV型6気筒ガソリンエンジンのみ。

 ディーゼルエンジン車のイメージが強いいすゞですが、プレミアムをうたっていたため、ガソリンエンジン車としたといいます。

 75度という珍しいバンク角かつオールアルミ製、ヘッドカバーにマグネシウムを採用したこのエンジンは、最高出力215PS、最大トルク29.0kgfmと余裕があり、トルクフルな走りが楽しめるものでした。

 前席にはレカロ社製スポーツシートを採用したほか、モモ社製スポーツステアリングなども装備されていました。

 30年近くも昔にデビューしたクルマとは思えない、色あせないフューチャーデザインは、ビークロスの最大の魅力です。

 割り切ったコンセプトカーを元に、市販車の販売までやり抜いた当時のいすゞの判断は、英断だったといえるでしょう。

※ ※ ※

 ビークロスは、現在も中古車市場で、極わずかな台数が出回っています。大手中古車情報サイトによる相場は、1997年式の約10万km走行車で税込100万円から170万円ほどと異常な高騰こそしていないものの、相場を維持しているようです。

 25年以上前のモデルであり、購入するにはなかなか勇気のいるところですが、ビークロスに乗って街中を走れば、振り返る人は少なくないでしょう。

 なお近年は、海外への流出例も目立つようです。日本が誇る名デザインの一台として、いつまでも記憶に残しておきたいものです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
VAGUE
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

20件
  • isu********
    いすゞビークロスの現役オーナーです!斬新なデザインなので最新のSUVが隣に停まっても遜色ないどころかまだ先を行ってると思っています。内装は旧車ですが私のは限定車で赤黒の本皮レカロシートで気にいっており手放す予定はありません!
  • wil********
    メチャカッコよかった。
    今でも再販したら売れるんじゃないかな。
    ただ、記事ではジェミニベースってなってるけど、ビッグホーンのショートボディがベースじゃないのかな?
    当時、既にジェミニはFF化していたのでFRベースのフルタイム4WDであるビークロスは作れないはずだが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

295.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

119.9232.9万円

中古車を検索
ビークロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

295.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

119.9232.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村