2024年9月
■2024年9月
フォルクスワーゲンジャパンは、「パサート」をフルモデルチェンジして、2024年7月3日に発表、同年9月13日より予約注文受け付けを開始した。デリバリー開始は同年11月を予定している。
9世代目となる新型は、主要マーケットである欧州市場のトレンドにより、従来のセダンからワゴンボディ専用モデルになった。ボディサイズは、全長4915mm×全幅1850mm×全高1500mm、ホイールベースは2840mmで、従来モデルに比べて全長が125mm、全幅で20mm、全高は30mm拡大。中でも50mm延長されたホイールベースによってリアシートの居住性が向上した。また、ラゲッジスペースは1920リッターとなり、日本で販売されるステーションワゴンで最大級の荷室容量を謳う。
プラットフォームには、従来のMQBアーキテクチャーの進化版であるMQB evoを採用。これにより、従来のアダプティブシャシーコントロール「DCC」は「DCC Pro」へと進化。「DCC Pro」は、伸び側と縮み側のダンパーが独立したオイル回路となっているため、減衰力を別々にコントロールして、本来は相反するはずのダイナミックな走りと快適な乗り心地をこれまでにないレベルで両立。さらに、「DCC Pro」と電子制御ディファレンシャルロック( XDS)を高度に協調制御する“Vehicle Dynamics Manager(ビークルダイナミクスマネジャー)”をフォルクスワーゲンとして初採用。走行状況に応じて4輪独立で可変制御することで、フォルクスワーゲンならではの正確なステアリングレスポンスは、さらなる高次元へ達したという。
その他、駐車支援システム「パークアシストプラス」では、ステアリングの操作に加えて、アクセルとブレーキも自動操作。新たに搭載されたメモリー機能では、駐車スペースの手前からの操作を記憶することができ、最大5件までメモリー登録が可能となっている。
パワートレーンについては、最高出力110kW (150PS)、最大トルク250Nmを発生する1.5リッターガソリンターボエンジンに電動モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド(FF)と、2.0リッター4気筒ディーゼルターボ(4WD)、そして走行レンジを延伸させたプラグインハイブリッドのeHybridという3種類をラインアップしている。
48V マイルドハイブリッドとなった 1.5リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンは、燃焼プロセスに高効率なミラーサイクルを採用し、さらに高度な技術であるガソリン用可変ジオメトリターボを組み合わせるなど、省燃費とトルクレスポンスを両立させた最新スペックのユニットという。制御を最適化し、気筒休止とコースティング時のアイドルストップ時間を拡大したアクティブシリンダーマネジメント ACT も備わっている。
2.0リッター直列4気筒ターボディーゼルエンジンは、2,200bar の高圧噴射となるコモンレール式で、2連式 SCR 噴射を採用したツインドージング型排ガスシステムと相まって、高い NOx 除去能力と優れたレスポンスを実現したという。
eHybrid は 1.5リッター eTSI に、電動モーターを組み合わせて、システム総合の最高出力は150kW(204PS)、最大トルクは350Nmを発生(欧州公表値)。19.7kWh のリチウムイオンバッテリーを搭載して、欧州計測値のWLTCモードの一充電走行距離は120km 超と公表されている。
グレード構成は、同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”やレーンキープアシストシステム”Lane Assist”、 レーンチェンジアシストシステム“Side Assist Plus”などの最新の運転支援システムなどを標準装備したエントリーグレードの「エレガンスベーシック」、さらに15 インチの大型タッチディスプレイを備えた純正インフォテイメントシステム”Discover Pro”やヘッドアップディスプレイなどを標準で備えた「エレガンス」、加えて専用のエクステリアやシート、19インチアルミホイールなどを装着した「Rライン」の3タイプ。「エレガンスベーシック」はマイルドハイブリッド車のみ、「エレガンス」と「」Rライン」はマイルドハイブリッド車とプラグインハイブリッド車、ディーゼル車に設定され、7グレードの展開となる。