トヨタ カローラ 「1.5Lダイナミックフォースエンジンを新搭載！」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

1.5Lダイナミックフォースエンジンを新搭載！

2023.1.19

年式

2022年10月〜モデル

総評

今回のマイナーチェンジではハイブリッドの性能向上とともにベーシックなガソリン車の燃費性能も向上した。価格は上昇傾向にあるものの、内容を踏まえると納得のできる設定だ。車両価格を出来るだけ安く抑えたいという人にとって、カローラのガソリン車は魅力ある選択肢と言えよう。

満足している点

5ナンバー車ではなくなったが、車両感覚が把握しやすく、取りまわし性にすぐれたモデル。燃費のよさではハイブリッドにかなわないけれども、ヤリスにも搭載されている1.5L直3エンジンはマニュアルモードを備えたCVTとの組み合わせで同クラスのガソリン車を引き離すほどの経済性をアピール。今回のマイナーチェンジではハイブリッドシステムの刷新とともに、ガソリン車の実力も見直されている。

不満な点

やはり3気筒エンジンの振動とノイズの大きさ。このへんは1.8L4気筒エンジンのほうが有利。トランクスルー機構が最上級グレードにしか設定されないのはカローラの伝統でもあるが、そんな造りわけはそろそろやめてもいいのではないか。

デザイン

3

2022年10月のマイナーチェンジでバイビームLEDヘッドランプ内のラーンランプ、クリアランスランプ、デイライト機能を備えたライン発光のデザインが変更されたほか、フロントロアグリルのデザインをリニューアルした。

走行性能

4

ガソリン車には高速燃焼化やエネルギーロスの低減により、最大熱効率40％を誇る1.5Lダイナミックフォースエンジンを新搭載。従来の1.8Lに対してパワーで20馬力ダウン、トルクも25Nm低い数値となっているが、日常使うシーンでは十分な性能が確かめられる。操縦性にもこれといった不満はなく、高速安定性も良好だ。普段乗るにはちょうどいい性能だ。

乗り心地

4

足まわりに硬質な印象はなく、穏やかで快適な乗り味が得られる。3気筒エンジンは一定速ではノイズは目立たないが、アクセルを深く踏み込むとノイズが目立つようになる。室内空間はゆったりと言えるほどの広さはないものの、大人4人乗車でも窮屈な感じはしない。

積載性

4

トランクルームは429Lの容量を確保しており、W×Bには6：4分割可倒式トランクスルー機構を採用。それ以外のグレードはトランクスルーの付かない固定式となる。トランクスルーが必要ならばW×Bを買うしかない。

燃費

5

従来型の1.8LモデルはWLTCモード14.6km/Lだったが、新搭載のM15A-FKS型1.5Lエンジンは18.1〜19.4km/Lと大幅な燃費向上を果たしている。このスペックはBセグメントのコンパクトクラスにも負けないレベルにあり、トヨタはガソリン車でもすぐれた経済性を実現させている。

価格

4

ベースグレードのXは200万円を下まわる価格設定ながら、一部機能に違いはあるもののトヨタセーフティセンスは標準装備。最上級グレードのW×Bには12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、本革巻きステアリング＆シフトノブ、合成皮革＋レザテックのシート表皮、スポーティタイプのフロントシート、リヤセンターアームレストなどが備わり、価格は245万円とリーズナブルが設定だ。