プジョー 307SW （ワゴン） 「意外にも実用的！」のユーザーレビュー

意外にも実用的！

2020.11.24

総評

フランス車というと作りが雑なポンコツというイメージがあるかもしれませんが、意外にも、乗りやすさ、走行性能、実用性などの「移動手段としての車」というところに関しては、フランス的思想の元しっかり考え込んで作られていることが分かります。その走り心地や使い心地に慣れてしまえば、長い間使っていられる「本当に良いもの」だと思います。個人的には大好きな車ですが、やはりマイナートラブルの多さや維持費がかさむという事実は否めません。よって総合評価は四つ星で留めさせていただきます。

満足している点

乗り心地、操縦安定性、積載性、見切りの良さ、デザイン

不満な点

内外装の劣化、ATの耐久性、シートポジション、出足の鈍さ

デザイン

3

特にスタイリッシュなフォルムなわけでも、高級感があるわけでもありませんが、その代わりに見切りの良さや室内スペースはしっかり確保されています。しかしながら、造形はシンプルかつスタイリッシュにまとめられています。とはいえ、内外装ともに劣化が進みやすいので現存している個体はボロボロだと思います。

走行性能

3

猫足らしく、乗り心地を犠牲にせず、コーナーではロールしつつも地面はシッカリととらえ、たっぷりストロークしながら曲がっていきます。とはいえ、スポーティというよりコンフォートといった脚ではあるでしょう。操作系の重さも適切で、操安性はさすがといったところです。ただ、アクセルの応答性がとても悪く、発進時にアクセルを踏んでから、本を一冊読み終わるころにやっとトルクが立ち上がります。走り出してしまえば2リッターとして必要十分なパワー感です。また、アクセルとブレーキの高低差がひどく、アクセルにシートを合わせると、ブレーキが近すぎてブレーキング時に膝が浮く形になるため、膝が疲れます。よって、ブレーキの使用頻度が高い市街地を長時間運転する際は右膝が悲鳴をあげることになります。

乗り心地

5

乗り心地が良い、とは言っても高級車のような乗り心地ではありません。いちいちボディは軋むし、段差での入力はもろに感じます。ただ、肉厚なシートのおかげで、お尻で感じる入力はとてもソフトで、なにより振動はあっても目線自体はあまり動かないという不思議な乗り心地で下手な高級車と同じくらいの快適さだと思います。また、リアシートも3分割式のシートで乗り心地へのこだわりが感じられます。静粛性は、当時のCセグクラスとしては優秀といったところでしょうか、、、よくもわるくもないといった感じです。

積載性

4

一通りのものは載せられます。リアシートは簡単に取り外せるようになっているのですが、そこまでするほど積載性に困ったことがないくらいには積載性が高いです。個人的には３列目シートも、私のような短足コーギー人間である限り、多少体育座りにはなりますが、問題なく乗車可能だと思います。

燃費

2

正直燃費は悪いです。トロトロ運転の私でリッター９強、普通の運転をする方だとリッター７前後だと思います。田舎道での使用なので、都心部などではもっと燃費は悪いでしょう。

価格

4

新車でも当時の競合欧州車のゴルフトゥーランよりも安く、今ではほかのラテン車の例に漏れず激安中古車と化しているのでコスパはいいのではないでしょうか。個人的にはラテン車は中古で買うのがいいと思います。

故障経験

ヘッドランプ内に水が浸入、クラクション不良、ATの変速不良、屋根落ち、原因不明のエンジンチェックランプ点灯、クロックスプリング断線、等々、、、