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【懐かしの輸入車 62】プジョー 307 SWは使い勝手の良さの他に「青空」もプラスしていた!

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【懐かしの輸入車 62】プジョー 307 SWは使い勝手の良さの他に「青空」もプラスしていた!

今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「プジョー 307SW」だ。

プジョー 307SW & ブレーク(2002年)
2002年の夏も続々と導入車種を追加し、フォルクスワーゲン、メルセデス、BMWに次ぐ輸入車ナンバー4の座をボルボから奪わんと虎視眈々のプジョー。伸び悩んでいる輸入車市場の中で好調を維持しているが、307シリーズのワゴンバージョン、SWとブレークの日本導入を開始した。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

フランス車は伝統的にワゴンに「ブレーク」の名を与えているものが多いが、プジョーも例外ではない。今回、307シリーズにもブレークが加わったが、さらにスペシャルバージョンとして昨年(編集部註:2001年)の東京モーターショーにも参考出品されていた「SW」も同時に登場した。

SWとは、スペースワゴン、スポーツワゴン、スーパーワゴン・・・など、車名の解釈は見る人、乗る人の印象に委ねられるという。ブレークもSWもスタイリングは基本的に同じだ。5ドアの307よりホイールベースを110mm、リアのオーバーハングを100mm、合わせて全長を210mm延長し、全高もルーフレールの分55mm高められている。もともとハッチバックとしては車高が高めな307だったから、ワゴンのスタイルも少しミニバンライクな今風のものにまとめられ、悪くない。

SWのウリは、まず外観では、ルーフの大半を占める「パノラミックルーフ」。スモークドグラスの面積は1.33平方メートルに及び、307SWの総ガラス面積はボディ表面積の3分の1にもなるという。グラスルーフは開閉しないが、室内側に電動開閉式のシェードを備える。また室内では、2+3+2の7人乗りモジュラーシートを備える。2/3列目は完全独立式のシートで、個々に取り外しが可能だ。2列目は、倒せばテーブルにもなる中央シートを外して左右のシートを寄せたり、さまざまなアレンジができる。

今回日本に導入されたのは、ブレークが1.6Lのスタイルと2LのXS、SWは2Lのみで、今回はカントリーロードが中心だが全グレードに試乗できた。SWでシェードを開いて頭上を見上げない限りは、コクピットからの景色はハッチバックも含めて全グレードとも共通だ。グラスルーフは熱や光の透過率が抑えられているので、快適なカプセル感覚が味わえる。1列目よりは2列目の方が眺めはいい。

乗り味は、リアサスペンションの関係でスタイル-XS-SWの順で硬くなっていく。1~2名の乗車では、SWでは少し硬い印象を受ける。ハッチバックのスタイルではまずまずだった1.6Lだが、ブレークでは少々非力。シティユースが中心なら妥協できるが、長距離走行の機会が多いなら2Lを選びたい。また、減速時にシフトダウンするATは少し気になった。

SWのモジュラーシートは便利だがセパレート形状のためシートの剛性が今ひとつ。また3列目は子供用だし、7人乗ったらカーゴスペースはほとんどない。ワゴン本来の使い方を重視するなら、XSブレークの方がいい。でも、グラスルーフの快適さは捨てがたいし、価格差も12万円だし・・・と、購入を考える人は真剣に悩むことだろう。いずれにしても、ゴルフやアストラのワゴンには、価格的にも装備的にも手強いライバルが登場したことは間違いない。

■プジョー 307SW 主要諸元
●全長×全幅×全高:4420×1760×1585mm
●ホイールベース:2720mm
●車両重量:1430kg
●エンジン形式:直4・DOHC・横置きFF
●排気量:1997cc
●最高出力:100kW(137ps)/6000rpm
●最大トルク:190Nm(19.4kgm)/4100rpm
●トランスミッション:4速AT(マニュアルモード付き)
●タイヤ:205/55R16
●車両価格(当時):276万円

[ アルバム : プジョー 307SW & ブレーク はオリジナルサイトでご覧ください ]

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