メルセデス・ベンツ ミディアムクラス セダン 「がっちりボディに味わいのあるディーゼルエンジン」のユーザーレビュー

がっちりボディに味わいのあるディーゼルエンジン

2023.1.19

総評

希少な初期型の左ハンドルW124 300ディーゼルターボ。整備すれば安心して長距離も乗れるし、突出して高性能ではないが質実剛健な「実用性能」は気にいっています。

サイズ的にもちょうどよくて（むしろ今では小さ目？）、毎日乗りたくなってしまう不思議な魅力がありますし、なんといっても乗っていて「味わい」が感じられていいですね。
当時のメルセデスの車に対する考え方などがわかって面白いです。

現代車のようにコンピュータをつながなくてもすべての機構が整備・修理できるところが　今となれば個人の趣味性という面では維持しやすく　目立たないが実はマニア向けな趣味車であろうと思います。

満足している点

どっしりと安心して乗れる点。
サスペンションが良い。

不満な点

ワイパーが１回だけワイプするミスト機能(またはそのボタン）が欲しい。北陸の濡れた冬道走行では必要。　まぁ　強いて言えばこんな程度＾＾

デザイン

5

オジサンになったらW124の外装内装デザインはたまらない＾＾　サイドビュー最高。






このリアビューが好き


ホイールアーチ形状と　でかいアンバー色のウインカーが好き


メーターが好き


ウッディーなセンターコンソールがいい


整備しやすいエンジンレイアウトがいい


公道でやりたくないけど　トランク開けたら出てくる「！」が好き(そのコンセプトがたまらん）

走行性能

4

１５０PS（＠4600回転）の水冷式直６SOHCディーゼルターボ。エンジンはOM603.962というJAPAN仕様　2996CC。圧縮比22.0　型式N-124133。ATは機械式４段オートマチック　722.3型

大人ひとり乗ると総重量は１．８トンぐらいになるが、アクセルを「踏みめ」にして走れば十分流れに乗れるし、速度が乗ればもう余裕。
４速3000回転で時速100ｋｍ。これ以降の加速はガソリン車とは出力性能が違うので　そんなに良くありません。比較的ゆ～っくり加速していく車です（キックダウンすればガッと出ますが）。
４速2200回転で時速80ｋｍ。このあたりで走るのが最もこの車らしいかも
許容最高回転数は5150回転。ここまで回したことないけど。
一般道や高速では、気が付けば最もトルクの出る2500回転あたりを多用していますね。（27.8ｋｇ・ｍ/2400ｒｐｍ）

ターボについてですが、運転の加速時に「シューン！」という音ともにモリモリッと回転が上昇する、「一般的に想像されがちなターボ車の感覚」は、この車には無いですね。まさか壊れているとは思ってませんが・・・(未確認なのでなんとも）



高速道動画　https://youtu.be/BPVO_DTkYc0
一般道動画　https://youtu.be/QFPxTtRmi3E


ストップ＆ゴーの加速はぐいぐいモリモリ！とはいかないが、そこはＡＴシフトが４速の時の話（４速時で変速比1.000）。街中では３速に入れて走ると　けっこう機敏に走れますので（AT３速時で変速比1.436）いつもそうしてFUN to Drive。４速への無駄なシフトアップ/ダウンも省略できます。



リサーキュレ―ティング・ボールのパワステ機構のあるステアリングは大径ながらも重すぎずちょうどよい。多少なダルなステアリング操作系がこの124には合っている。噂どおりの切れ角で大変助かる。
ホイール/タイヤはアロイ6.5J×15H2。
５穴ボルト。195/65R15

乗り心地

4

ディーゼルエンジンの振動はほぼ感じられない。ハンドルに振動は伝わってこない。それほど、エンジンマウントがいい仕事をしているし、ボディの遮音もしっかりしている。（ノイズカプセル機能がちゃんとしている）外で聞くガラガラエンジン音は室内に乗り込みドアを閉めると８０％は遮音される感じですばらしい。カーステのジャズピアノの繊細なサウンドも十分聞けます。

エンジン始動の動画　https://youtu.be/0VU-RlxgnTw
エンジン空ぶかしの動画　https://youtu.be/Hgt8YfTTCqg



走行して60ｋｍにもなればエンジン音はほぼ気にならない。高速では風切音もほとんどなく驚いている。
乗り味はガチガチのドイツ車イメージなので硬めかと思いきや、これが意外にソフト。サスがいい仕事をしてくれており、満足。これなら後部座席にゲストをのせても不満には思わないはずだ。
オプション設定だったベロアシートも柔らかくてとても良い。

積載性

4

スキーのような長尺モノが積めるトランクスルーになればいいのだが、この時代にはそんな発想は無かった？
トランク容量は十分です。

燃費

5

ディーゼルエンジンなのでもちろん軽油ですが、
街乗りでリッター9～11ｋｍ（時速60まで）
流れの良い国道でリッター11～13ｋｍ（時速60-70）
高速でリッター13～14ｋｍ（時速80-100）
おおむね満足です。＾＾
ざっというと、「お財布の負担感」は同排気量ハイオク仕様の８０年代輸入車（ガソリン車）に対し６割ぐらいという感覚です。

価格

5

２０２２年にヤフオク！で見つけ４２万円でアッサリ落札。エアコンが効かないとか、あまり上手くない全塗装だとか、いくつか手を入れる必要アリとのことで　３８万円開始だった。
ＤＩＹ派の自分にとってはうってつけでした。

故障経験

・運転席側の電動シートが不動。ドア部にある操作スイッチユニットをばらして清掃して注油して組付けなおして治った。
・グロープラグ余熱リレーが焼けた。→交換２．７万
・左タイロッドエンドのボールジョイントにガタ→交換で時速７０ｋｍ以上でハンドルぶれなくなった
・ATF漏れ→ATFオイルパンのガスケット交換
・ブレーキホース全交換、キャリパーのブリーダー全交換
・古びたエキスパンションタンク予防交換
・油脂類フィルター全交換
・エアコン故障中とのことだが使っていない。暑い時にはのらない。
・２０２２年１２月、最近ＡＴのシフトショックが気になりだしている。購入当初よりはあきらかにショックが大きくなっている。※このシフトショックはデフマウントの劣化によるものだった。２０２３年３月にデフマウントを３つ交換して完治！ついでにプロペラシャフトのコンパニオンプレートも２枚交換した。変速ショックはマイルドになり満足。＾＾
・２０２３．８月　エアコンを修理。エキパンからのガス漏れが原因だった。エキパンとリキッドタンク等を交換し、冷えるようになりました。