メルセデス・ベンツ Aクラス セダン PHV 「A250eの試乗車をレンタル」のユーザーレビュー

parl-siro parl-siroさん

メルセデス・ベンツ Aクラス セダン PHV

グレード:A250e セダン_RHD(DCT_1.4) 2021年式

乗車形式:レンタカー

評価

3

走行性能
5
乗り心地
4
燃費
3
デザイン
4
積載性
3
価格
-

A250eの試乗車をレンタル

2024.8.10

総評
車検期間中の代車として300km弱使用。
2023年9月登録で5,000kmを超えた状態。

プラグインハイブリッドにすることで、A180で感じたネガが殆ど払拭されることが何よりの発見でした。
モーター走行時の方が静かで滑らかと好感度は上がりますが、ハイブリッド状態で使っても快適度は高く。
猛暑でアイドリングストップが使えず燃費の著しい低下を体験していることからすると、都内の渋滞路でエンジンがかからずにエアコンも効くというのは感心せずにはいられません。

評価が悩ましいのは、エンジンもモーターもと両得を狙ったがために重くなり過ぎた感は否めない点。ハイブリッド運用ならここまでの電池容量が必須とは思えませんし、モーター主体ならエンジンはもっと軽量&低スペック仕様で賄えるはずなのです。

毎日、通勤等で短距離を使うのであれば最適な仕様ですが、自分のように週末に一気に距離を伸ばす使い方では用途最適解とは言い難く。

とは書きつつも、酷暑が苦にならないのは高評価で、適度なボディサイズといい、自分で選んでもいいかなと思わされたのも事実。故障時や経年を経た時の修理代は確実に肝を冷やせそうで、長い付き合いには適さないだろうという推測も抱えつつとなりますが。

新車販売は苦戦したようで、この代車もマイナーチェンジ時の売れ残りが転用されたと見受けます。個人的にはかなり気に入ったので昨年のマイナーチェンジで輸入が打ち切られたのは非常に残念です。


今回乗ってみて、電気自動車の長所が伝わってきました。EQAにも乗ってみたいなと思ったりします。大きく重くなるSUVのパッケージングは個人的に不要で、AセダンorCLAクーペの上物で成立しないものか、と思ったりしますけれども。
満足している点
他社が次々撤退しているにも関わらず、このサイズのセダンを作り続けていること。

40℃近い猛暑の中でも、設定次第で寒さを感じるくらいに効く強力なエアコン。(ハイブリッドでは当然ながらも)アイドリングストップとも両立。

きめ細かく制御を行い、夜間の視認性に寄与するマルチビームLEDヘッドライト。

室内の雰囲気が一気に明るくなるパノラミックルーフ。シェイドと思えば閉鎖感を強くする黒いルーフライニングも納得できるというもの。

無くても困らないと思いつつも体験するとやっぱり便利となるのが360°カメラ。決して見切りがいいとは言い難いデザインでもギリギリまで寄せることが可能になります。

半信半疑で使い始めたものの、慣れたらこれは便利、となったのがワンペダルに近い使い方が可能となる、アクティブブレーキアシスト。

・・・運転者が楽になるは、運転感覚が希薄になると表裏一体と自ら戒めつつ。
不満な点
一番大事な操作性を無視したとしか思えないDシェイプのステアリングホイール(個人的には全く賛同できず)。

安全にも寄与する筈のアンカー調整機能が省かれた前席シートベルト(全く賛同できず、その2)。

プレミアムコンパクトであるなら、エンジンフードのサイレンサーくらいは装着されていてもよいような。
デザイン

4

A250eはAMGラインが標準。
私自身はAMGライン無を好みますが、一般受けはこちらでしょうね

A250eは前期で唯一ロワードサスペンションが非設定となります。
15mmくらい上がった地上高&車高は、他グレードと比べてみると確かに腰高感は否めません。反面、地上高が上がったことは使い勝手を良好にしています。ロワードサスは地上高が低く、長めのフロントオーバーハングと相まって段差ではバンパー下部を擦らないか心配になりますが(実際中古車の多くが下部キズアリだったりします)、こちらはその点気楽です。



デザインと機能からするとトランク長はもう少し伸ばしてもいい気がします。AハッチバックとCLAクーペの中間を狙ってのサイズ設定と推測しますけれども。


お借りしたクルマは赤の本革シート
黒一色の標準内装より華やかにはなります。「自分の車として乗るには派手過ぎない?」というのは奥様の評。
走行性能

5

バッテリー残が一定量ある間はモーターで走らせる設定。時速100kmぐらいまで試しましたが全くエンジンは始動せず。モーターの出足は強力。Comfortモードでも強めにアクセルを踏むと仰け反るかのような出足に。

メーター読みでバッテリー残が3/5くらいの状態でスタートしてモーターで走行できたのは約35kmでした。

バッテリー残が0kmを示すと、回生ブレーキで稼いだ分をアイドリングストップと出足の一歩で補完するマイルドハイブリッドに近い特性に変化。
僅か1.3Lの小排気量ターボとDCTの組合せは本来渋滞路を苦手とする筈で、事実以前にお借りしたCLA180では出足の遅さが最大の不満でしたが、こちらは一転、ハイブリッド機構が補完してくれる形で全く苦にならず、でした。
トヨタのハイブリッド車よりも早くにエンジンへ引き継ぐ印象ですが、既に過給も始まる状態のため、プラグインハイブリッド機構で約300kg増えた車重1.7tを充分に走らせることが可能です。

Comfortでもアクセルの反応が良過ぎるくらいで前後に揺すられる感アリ。シフトアップしてもいいよなという相違も度々あり、途中からは常にEcoで乗っていました。出足の一歩だけ我慢すれば、高速ギヤを積極的に選ぶ設定はむしろ馴染みやすく。(ハイギヤのまま低回転からトルクの厚さを味わうがダウンサイジングターボの醍醐味と思うのですが)

Powerモードは過給+電気モーターのダブルブーストを味わえます。速いなぁと感心させられる反面、8速を次々シフトするのは何とも忙しなく。燃費にも反映しそうで、常用せずに非常用として秘めておくが良さそうな。


路面の突起等で大きな揺れや煽りが入った時には、車重を感じさせる場面がありました。重さと重厚感、どちらに分類すべきかは判断に迷うところです。


回生ブレーキが加わるが通常の停止では違和感はあまりなく。BSGとは異なり常にエンジンは止まるため、予想外の制動力となる場面は少なく。ただし、強めのブレーキングでは回生ブレーキにパッドによる停止が加わる段で制動力が運転者の意図以上に上がりカックンブレーキへと転じやすく、でした。
乗り心地

4

装着していたタイヤは、225/45R18サイズ、銘柄は Continental EcoContact6(UTQG:420-AA-A)
18インチながらもロードノイズは許容範囲。乗り心地も扁平サイズの割にネガはあまり感じられませんでした。



1.3Lの小排気量ですのでマルチシリンダーの緻密とは真逆。音質自体は軽いものの音量はむしろ少なく。

アドバンスドサウンドシステム(スピーカー数:10)付だったため、オーディオは未調整でも音質に不満無。自動調整機能もあり吊るしで充分満足できます。


W204比でトーボードは明らかに後ろ寄り。シートの前側座面高は一番下でも高く、アップライトに座らせる設定。

サイズに不足はなく、座面長やランバーサポートの高さ等も調整出来る、調整幅の広い前席シート。暑い中では本革は不適かな?の予想に反し意外と快適に使用できました(欲を書けばシートベンチレーションがあればもっといいかも)。


前席が後ろ寄りになる分、後席の足元はW204比でやや狭く。頭上は178cmだとギリギリ。座面の後傾角も少なく、必要の際には大人が不足なく座れるぐらいと考えれば良。
積載性

3

大容量バッテリーの皺寄せとなったのがトランクスペース。標準車より天地が明らかに浅くなっています。


平面サイズに不足は感じられず、大荷物でなければ困ることはなさそうです。

センター及び左右の三分割でトランクスルーも可能
燃費

3

モーター走行35kmを加味した総燃費は14km/L弱。モーターのみを除外すると12.5km/L程度となります。

猛暑の中でエアコンをフルに近く常用した点を差し引いて考える必要はあり、自車よりは25%くらいは良となりそう。それでもハイブリッドの評価としては低めを付けざるを得ず。

燃料タンクは43Lとなる点も考慮すると、やはりと言うべきか、プラグイン併用前提の仕様でしょうね。
価格

-

既に輸入されていない仕様となりますので詳細は不明です(従って評価も出来ず)。本体にAMGレザーエクスクルーシブパッケージ、アドバンスドパッケージ、パノラミックスライディングルーフ、メタリックペイントの全部乗せ仕様ですから、新車価格は700万円近くだった筈です。国補助と都補助を加えても600万円越えかと。

認定中古車にタマがあれば400~450万円くらいでしょうか。
故障経験
なし

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メルセデス・ベンツ Aクラス セダン PHV 新型・現行モデル

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