ダイハツ タフト 「運転支援システム充実の万人向け軽SUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

運転支援システム充実の万人向け軽SUV

2022.1.21

年式

2020年6月〜モデル

総評

総合的に見れば軽自動車としては高い次元でバランスの取れたモデルではないかと思う。また、男女問わないデザインも魅力的な要素と言える。ACC、レーンキープアシスト、オートブレーキホールドなど今どきの標準的な装備を用意していながら、比較的リーズナブルなのが嬉しい。万人に勧めることができる軽自動車である。

満足している点

充実している先進運転支援システムの装備内容にグレード差異が少ないこと、スクエアなボディ形状で車両感覚が掴みやすいこと、スカイルーフトップで室内の開放感に優れていること、このような点が優れている。他の車種であれば上級グレードやメーカーオプションとなる装備が標準となっているのは実際に購入を考える上でありがたく、コストパフォーマンスが高いと言える。

不満な点

燃費性能がネックと言えるだろう。ダイハツもそろそろ軽自動車に電動化技術が採用されることに期待したい。走行時の突き上げ感やロール感も気になる要素ではあるが、しいて言えばな感じなのでそこまで懸念する要素ではないとは思われる。

デザイン

4

「軽SUV」というキーワードをうまく当てはめたデザインだと感じる。もっとも本格的なオフロード性能がある訳ではないのでデザインはハッタリと言えばハッタリだが、オーバーバングの短さや樹脂製のフェンダーアーチなどはオフロード性能を求めたがゆえの機能性のあるものを感じる。本格派な雰囲気を感じるデザインだ。

走行性能

3

ターボならば動力性能や街乗りでのトルク感は軽自動車としてそう不満はないが、ロール感や若干の突き上げ感があるのは否めない。またトランスミッションの制御は、もう少し滑らかにできたら嬉しいところ。この1台だけで見れば大きな不満は出ないが、他と比べると隣の芝生は青く見えるということはあるかもしれない。

乗り心地

3

軽自動車のSUVということを考えると、全高や最低地上高が高いため仕方ないのかもしれないが、ロール感が大きく路面のギャップを拾った時の突き上げ感も目立つ。決して悪くはないが、ちょっと気になってしまうなという印象を受ける。もっと扁平率の高いタイヤを採用するというのも良いかもしれない。

積載性

4

トランクスペースこそさほど広くはないが、トランク床とシートバックが樹脂製となっていて汚れを落としやすかったり、しっかりとフルフラットになったり、トランク底面の高さを変えることができたりと使い勝手の工夫はばっちりされている印象。積載性に優れている訳ではないが、工夫次第でかなり使えるトランクスペースとなっている。

燃費

3

軽自動車という枠でとらえるとあまり燃費性能は優れていない。4WDでも900kg以下の車両重量なのでこの点はもう少し頑張って欲しいところ。空気抵抗の大きそうなボディ形状などが大きく影響していると思われる。他の軽自動車と比較して燃費性能にあまり期待してはいけない。

価格

5

先進運転支援システムが軽自動車としては充実していて、選択次第では乗り出し200万円を切る価格は魅力的と言えるだろう。しかもグレードによって先進運転支援システムの装備内容に差異が少ないのは嬉しいポイント。