ダイハツ ハイゼットトラック 「マイナーチェンジで快適性と経済性が大幅アップ!」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
3
積載性
5
燃費
3
価格
3

マイナーチェンジで快適性と経済性が大幅アップ!

2024.6.26

年式
2014年9月〜モデル
総評
同じハイゼットシリーズでもカーゴとトラックはプラットフォームが異なる。ハイゼット(カーゴ)とアトレーは2021年にフルモデルチェンジを行ったが、ハイゼットトラックはマイナーチェンジで仕様を向上させている。マイチェン最大の目玉は、新開発のFR用CVTがトラックにも搭載されたことだ。
満足している点
ハイゼットトラックはラインアップが豊富にあり、広々としたキャビンの「ジャンボ」、装備の充実した「エクストラ」、「ハイルーフ」、「スタンダード」といったラインアップを展開する。どのシリーズにもペダルの踏み間違いによる事故を防ぐ後発進抑制制御機能を含めた先進安全運転支援システム「スマートアシスト」を装備。高齢者の安全運転をサポートする機能が充実している。
不満な点
実用車としては申しぶんないが、ジャンボエクストラなどの上級グレードには触感にすぐれる本革巻きステアリングなどの用意も欲しい。より軽快な走りが得られるターボエンジンの設定があってもよさそう。
デザイン

3

スタイリングに新鮮味はないものの、グレードに応じてメッキタイプのグリルが装着される。標準ボディカラーはホワイトとシルバーだが、他のトラックにはない個性的な有彩色を含む5つのボディカラーを選択することも可能。
走行性能

3

新開発のFR用CVTは酷使される商用車向けに信頼性や耐久性に配慮しつつ、従来の4速ATと同レベルの大きさで搭載。CVTは変速比幅を拡大しており、発進時はローギヤ化されている。乗用車のCVTと同じく、加速はスムーズそのもの。動力性能にもこれといった不満はない。巡航時はエンジン回転数が抑えられているので静粛性にもすぐれている。大柄な人にとってはキャビンはタイトだが、荷台をフルに活用することがなければリクライニングシートが装着されるジャンボを選ぶのも悪くない。
乗り心地

3

荷台が空荷の状態ではやや硬質な乗り味となるが、ある程度の荷物を載せると突き上げや振動が抑えられる。今回のマイナーチェンジではサスペンションジオメトリの最適化が行われており、重い荷物を積み込んだ際の操縦安定性が高まり、乗り心地もよくなっている。
積載性

5

運転席まわりにはドリンクホルダーや小物入れが充実。グレードに応じてオーバーヘッドシェルフも装備されている。ハイゼットジャンボはシート背面に270mmの奥行きがあり、そこに鞄などの手荷物を収納することが可能。荷台はフロア奥行き2030mm×荷台幅1410mmを確保。なお荷台はサビに強い防錆鋼鈑(亜鉛メッキ鋼板)が用いられている。
燃費

3

ハイゼットトラックはWLTCモード燃費16.5km/Lを実現。さすがに軽乗用車並みとはいかないが、ライバルのスズキキャリイ4速ATモデルの15.7km/Lを上まわる経済性を発揮する。
価格

3

2023年4月に価格改定が行われており、トラックはスタンダードのCVTで6万500円アップの108万3500円より。ジャンボエクストラはCVTの4WDモデルで7万7000円アップの152万9000円となった。スタンダードとハイルーフではスマートアシスト非装着車を選ぶことも出来るが、これらは万一の際の保険だと思って装着することが望ましい。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
ダイハツ ハイゼットトラック 新型・現行モデル

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