2011年3月
■2011年3月
アストンマーチンのヴィラージュは1990年代に販売されていた大型のスポーツカーで、2000年で生産が終了していたが、2011年に改めてヴィラージュの名前を与えられたモデルが復活した。ヴィラージュはフラッグシップとなるスポーティなDBSと、ラグジュアリーな量販モデルのDB9の中間に位置するモデルとして設定されたもので、2011年3月のジュネーブショーで発表会された後、日本では2011年7月から発売された。2ドアクーペと同時にコンバーチブルのヴォランテも発売されている。外観デザインはDB9を連想させるもので、アストンマーチンらしい伸び伸びとしたスポーツカーデザインでまとめられている。DBSがアグレッシブなイメージで、DB9なエレガントなイメージだとすると、ヴィラージュのデザインはやはりその中間的な性格を持つ。ファブリック製の幌はシンサレートの層を多くすることで静粛性や快適性を高めている。本革や木目パネルなどの自然素材のほか、勇気ELのディスプレーを採用したインテリアは、超高級スポーツカーらしいラグジュアリーな雰囲気にあふれている。インテリアの素材は豊富な選択肢の中から自由に選ぶことができる。搭載エンジンはDB9などと共通のV型12気筒5.9リッターで、365kW(497ps)/570N・mのパワー&トルクを発生する。タッチトロニック2と呼ばれる電子制御6速ATのトランスミッションはトランスアクスル方式によってリヤミッドシップに搭載され、優れた前後重量バランスに貢献している。本革巻きのマグネシウム製パドルによってシフト操作することもできる。ブレーキはカーボンセラミック製だ。快適装備はヴィラージュ用にガーミン社と共同開発された専用のナビゲーションを始め、10ウェイ調節機能付きのスポーツシート、2段階調整式のシートヒーターなどが用意される。クーペでは、オプションの軽量シートが軽量化のための2シーターオプションと合わせて設定されている。